2013年4月19日、友人に紹介され知り合ったフレンチホルン奏者、山村優子。
以来、彼女のライブをブッキングしたり、日本でもデビュー・アルバムの全国流通販売をしている。
彼女に会うまでフレンチホルンの音楽を、まともに聞いたことがなかったが
2012年にジョンレノン・ソングライティング・コンティストのジャズ部門で最優秀賞を受賞したり
2014年にはアメリカン・ソングライティング・アワードに選ばれたり
彼女の作曲能力の評価は非常に高く、
フレンチホルンの響きと音色を常に意識しているという音楽は
聴いていても、とても心地が良い。
彼女の温厚な人柄も曲に大きく反映されていると思う。
筆者連載のよみタイム(11月2日号)のオンガク喫茶でも彼女を取り上げたが
来る11月13日(木)にはクラシックのパコ・ロドリゲスをスペインから迎え
ニューヨークならではのフレンチホルンの夢の共演が楽しめる。
記事にも書いたが、クラシックとジャズ、日本とスペイン、女性と男性と、あらゆる角度からフレンチホルンを堪能できるだろう。
【国境を越えて~2本のフレンチホルンによる音楽対話/Crossing Borders:Music Dialog of Two French Horns】
【日時】11月13日(木)7:00pm
【会場】Opera America
【住所】330 Seventh Ave., 7F, New York, NY 10001
【入場料】前売$20、当日$25 オンライン購入をする
最後に、記事に織り込めなかった山村優子との一問一答をご紹介します。
質問:これまで、どんな音楽を好んで聴いてきましたか?
山村:やはりジャズが多いです。といっても、沢山のアーティストを聴いてきた訳ではなくて、好きになったアーティストや曲を飽きずに延々聴き続けるタイプです。
質問:尊敬する作曲家がいれば教えて下さい。
山村:素晴らしいと思う作曲家は沢山います。多すぎて書けません(笑)。けれども最近クラシックの作曲家の作品にとても学ぶ事が多いと感じています。
質問:和太鼓とフレンチホルンを使ったアジャーリアのコンセプトを教えて下さい。
山村:ジャズや即興音楽と、和太鼓、日本古典を中心とし た民族音楽を融合させながらジャンルの境界を超えた音世界を表現したいと思って片岡亮太(和太鼓・パーカッション)と立ちあげました。前例のない編成によるデュオが生み出す音楽を通して、フレンチホルン
や、和楽器の可能性を広げ、音楽的な文化の融合を図りたいと思っています。
質問:海外でジャズの演奏活動をしていて自分が日本人であることを痛感する時はどんな時ですか?また日本人であることでのプラス面、マイナス面はありますか?
山村:あえてジャズを演奏していて日本人であるという事を感じる事は、特にありません。以前は、「日本人だからジャズは難しいのか」とか、「日本人としてのジャズアプローチがあるはずだ」とか「これは日本的だ」とか思う事もありましたが、今は「今、出している音が自分なんだ」「ただ単に、自分の中から生まれてくる音楽」といった印象の方が大きいです。いい意味で力が抜けて自然に音楽を携える事が出来るようになったのかもしれません。最終的に演奏や作曲作品を聴いて頂いた時に、もしかしたら日本的な表現が含まれているかもしれませんが、それも踏まえての自分。自分は日本人なのだからそういう表現が生まれて当たり前、という心持ちです。そしてそういった個人のバックグラウンドも許容してくれる音楽の懐の深さに気付かされます。
けれどもやはり、私は間違いなく日本人で、英語のネイティブスピーカーではないので、音楽や気持ちを言葉で表現する事が難しい事があるので、歯がゆい思いをする時も多々あります。(そういう時に頼れる友人達の存在に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ここまで、決して一人ではやってこれなかったと思います。)
質問:今回、パコ・ロドリゲスと共演の経緯と見どころを教えて下さい。
山村:私の使っているホルンのメーカーであるハンスホイヤーのNYショールームに私が訪れた際の写真を、インターネットで彼が見つけてコンタクトを取って来てくれたことがきっかけです。彼はハンスホイヤー・インターナショナル・アーティストなのですが、その後何度も、スペインとNYでメールのやり取りをし、CDを送り合い、共感し、お互いに刺激を受けて、今回のコンサートに至りました。
色彩豊かで情熱に満ちた彼の演奏は、現代を生きるホルン奏者として、確実に私達の心に新しいクラシック音楽の発見と感動を与えてくれると思います。ぜひ、一人でも多くの方に足をお運び頂きたいです。そして、来年は私がスペインに赴いて、コンサートを開催する準備もしています。
以来、彼女のライブをブッキングしたり、日本でもデビュー・アルバムの全国流通販売をしている。
彼女に会うまでフレンチホルンの音楽を、まともに聞いたことがなかったが
2012年にジョンレノン・ソングライティング・コンティストのジャズ部門で最優秀賞を受賞したり
2014年にはアメリカン・ソングライティング・アワードに選ばれたり
彼女の作曲能力の評価は非常に高く、
フレンチホルンの響きと音色を常に意識しているという音楽は
聴いていても、とても心地が良い。
彼女の温厚な人柄も曲に大きく反映されていると思う。
筆者連載のよみタイム(11月2日号)のオンガク喫茶でも彼女を取り上げたが
来る11月13日(木)にはクラシックのパコ・ロドリゲスをスペインから迎え
ニューヨークならではのフレンチホルンの夢の共演が楽しめる。
記事にも書いたが、クラシックとジャズ、日本とスペイン、女性と男性と、あらゆる角度からフレンチホルンを堪能できるだろう。
【国境を越えて~2本のフレンチホルンによる音楽対話/Crossing Borders:Music Dialog of Two French Horns】
【日時】11月13日(木)7:00pm
【会場】Opera America
【住所】330 Seventh Ave., 7F, New York, NY 10001
【入場料】前売$20、当日$25 オンライン購入をする
最後に、記事に織り込めなかった山村優子との一問一答をご紹介します。
質問:これまで、どんな音楽を好んで聴いてきましたか?
山村:やはりジャズが多いです。といっても、沢山のアーティストを聴いてきた訳ではなくて、好きになったアーティストや曲を飽きずに延々聴き続けるタイプです。
質問:尊敬する作曲家がいれば教えて下さい。
山村:素晴らしいと思う作曲家は沢山います。多すぎて書けません(笑)。けれども最近クラシックの作曲家の作品にとても学ぶ事が多いと感じています。
質問:和太鼓とフレンチホルンを使ったアジャーリアのコンセプトを教えて下さい。
山村:ジャズや即興音楽と、和太鼓、日本古典を中心とし た民族音楽を融合させながらジャンルの境界を超えた音世界を表現したいと思って片岡亮太(和太鼓・パーカッション)と立ちあげました。前例のない編成によるデュオが生み出す音楽を通して、フレンチホルン
や、和楽器の可能性を広げ、音楽的な文化の融合を図りたいと思っています。
質問:海外でジャズの演奏活動をしていて自分が日本人であることを痛感する時はどんな時ですか?また日本人であることでのプラス面、マイナス面はありますか?
山村:あえてジャズを演奏していて日本人であるという事を感じる事は、特にありません。以前は、「日本人だからジャズは難しいのか」とか、「日本人としてのジャズアプローチがあるはずだ」とか「これは日本的だ」とか思う事もありましたが、今は「今、出している音が自分なんだ」「ただ単に、自分の中から生まれてくる音楽」といった印象の方が大きいです。いい意味で力が抜けて自然に音楽を携える事が出来るようになったのかもしれません。最終的に演奏や作曲作品を聴いて頂いた時に、もしかしたら日本的な表現が含まれているかもしれませんが、それも踏まえての自分。自分は日本人なのだからそういう表現が生まれて当たり前、という心持ちです。そしてそういった個人のバックグラウンドも許容してくれる音楽の懐の深さに気付かされます。
けれどもやはり、私は間違いなく日本人で、英語のネイティブスピーカーではないので、音楽や気持ちを言葉で表現する事が難しい事があるので、歯がゆい思いをする時も多々あります。(そういう時に頼れる友人達の存在に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ここまで、決して一人ではやってこれなかったと思います。)
質問:今回、パコ・ロドリゲスと共演の経緯と見どころを教えて下さい。
山村:私の使っているホルンのメーカーであるハンスホイヤーのNYショールームに私が訪れた際の写真を、インターネットで彼が見つけてコンタクトを取って来てくれたことがきっかけです。彼はハンスホイヤー・インターナショナル・アーティストなのですが、その後何度も、スペインとNYでメールのやり取りをし、CDを送り合い、共感し、お互いに刺激を受けて、今回のコンサートに至りました。
色彩豊かで情熱に満ちた彼の演奏は、現代を生きるホルン奏者として、確実に私達の心に新しいクラシック音楽の発見と感動を与えてくれると思います。ぜひ、一人でも多くの方に足をお運び頂きたいです。そして、来年は私がスペインに赴いて、コンサートを開催する準備もしています。