どうも、気にいらないのでまた色を変えてみます。
7 ビーバー一家にもてなされる
女の子たちがいきなり「あっ!」と声をあげて、立ち止まりました。
「コマドリが、コマドリが飛んでっちゃったわ。」とルーシィが泣声をだしました。
もう随分森の奥まで歩いてきていたので、4人は途方にくれました。
そのとき「ほら見て、」とスーザンが木の根元を指差していいました。
見ると、木の陰からビーバーが顔を出してちょいちょい、と手招きしています。
「勇気を出していってみましょう。いざとなったら、こっちは4人よ、勝てるわ。」とスーザン。
ビーバーはシィーと口に手をあてながら4人を4本の大木に囲まれた狭い場所に案内しました。
「ここなら大丈夫です。なにしろ、どこに魔女のスパイがいるかわかりませんので。」
「その前に、あんたは一体何者なのさ、」とエドマンドが言いました。
「ごもっとも、ごもっとも、」と言いつつ、ビーバーは毛のなかから白いハンカチを取り出して皆にみせました。
「あっ、それはタムナスさんにあげたものだわ」ルーシィは叫びました。
「そう、あの人は捕まる前に、もしものことがあったら、と私にあなたがたのことを託したのです。」
それから神妙な顔になって、できるだけ近くによってもらいたい、というしぐさをしたので、4人はビーバーのひげがさわるくらい近づきました。
「アスランが動き始めたという噂です。もう上陸したころでしょう。」
すると、たいへん奇妙なことがおきました。子供たちは誰一人、アスランとはどんな人かということを知らなかったのですけれども、ビーバーがこの言葉をいったとたんに、どの子もみんな、今までにない不思議な感じを受けたのです。
エドマンドはわけのわからないおそれの渦に巻き込まれました。ピーターはふいに強くなって、なんでもやれる気がしました。スーザンはなにか香ばしいにおいが、美しい楽の音がからだをつつむ思いでした。そして、ルーシィは朝、目を覚ましてみたら、たのしい休みか、喜ばしい夏が始まったときのような気持ちを味わいました。
皆はビーバーさんの家に行って、タムナスさんの救出について話し合うことにしました。
その家は川を横断して作られたビバーさんがつくったダムで、その中ほどに入り口がありました。
川はすっかり凍って、ダムの水が下流に落ちるところでは水流と水しぶきが氷の壁になって輝いていました。
その風景のなかでエドマンドだけが気づいたことがありました。
その川の少し下ったところで、別の川が合流していたのですが、その谷すじの上流には女王に教えてもらった二つの山がみえたのです。そこに女王の館があるはずでした。
エドマンドは王子様にしてもらえる約束を思い出し、ピーターたちに自分をケダモノ扱いしたことを後悔させるための、おそろしい考えをいくつも巡らしました。
4人が扉からなかへ入ってまず見たのは、部屋のすみに座って口に糸をくわえて一生懸命ミシンを動かしている、ビーバーさんの奥さんでした。
「とうとうやってきましたね、生きていてこんな日にお目にかかれるなんて、ありがたいことですわ。おいもは茹ってるし、やかんもことこといいはじめました。ではだんなさん、魚を取ってきてくださいな。」
奥さんと女の子はかまどで料理をし、だんなさんと男の子は川の氷を割って、魚をとりました。
食べる楽しみにひたりました。
子供たちにはクリームのように濃いミルクのコップ、ビーバーさんはビールのジョッキをかたむけました。
すきなだけバターをすくって、ジャガイモにぬって食べるにもすてきでしたが、半時間まえに取った新鮮な川魚をフライパnから皿にうつして半分もたたないうちに食べることほど素晴らしいことはない、と子供たちは思いました。(わたしもそうだとおもいます。)
7 ビーバー一家にもてなされる
女の子たちがいきなり「あっ!」と声をあげて、立ち止まりました。
「コマドリが、コマドリが飛んでっちゃったわ。」とルーシィが泣声をだしました。
もう随分森の奥まで歩いてきていたので、4人は途方にくれました。
そのとき「ほら見て、」とスーザンが木の根元を指差していいました。
見ると、木の陰からビーバーが顔を出してちょいちょい、と手招きしています。
「勇気を出していってみましょう。いざとなったら、こっちは4人よ、勝てるわ。」とスーザン。
ビーバーはシィーと口に手をあてながら4人を4本の大木に囲まれた狭い場所に案内しました。
「ここなら大丈夫です。なにしろ、どこに魔女のスパイがいるかわかりませんので。」
「その前に、あんたは一体何者なのさ、」とエドマンドが言いました。
「ごもっとも、ごもっとも、」と言いつつ、ビーバーは毛のなかから白いハンカチを取り出して皆にみせました。
「あっ、それはタムナスさんにあげたものだわ」ルーシィは叫びました。
「そう、あの人は捕まる前に、もしものことがあったら、と私にあなたがたのことを託したのです。」
それから神妙な顔になって、できるだけ近くによってもらいたい、というしぐさをしたので、4人はビーバーのひげがさわるくらい近づきました。
「アスランが動き始めたという噂です。もう上陸したころでしょう。」
すると、たいへん奇妙なことがおきました。子供たちは誰一人、アスランとはどんな人かということを知らなかったのですけれども、ビーバーがこの言葉をいったとたんに、どの子もみんな、今までにない不思議な感じを受けたのです。
エドマンドはわけのわからないおそれの渦に巻き込まれました。ピーターはふいに強くなって、なんでもやれる気がしました。スーザンはなにか香ばしいにおいが、美しい楽の音がからだをつつむ思いでした。そして、ルーシィは朝、目を覚ましてみたら、たのしい休みか、喜ばしい夏が始まったときのような気持ちを味わいました。
皆はビーバーさんの家に行って、タムナスさんの救出について話し合うことにしました。
その家は川を横断して作られたビバーさんがつくったダムで、その中ほどに入り口がありました。
川はすっかり凍って、ダムの水が下流に落ちるところでは水流と水しぶきが氷の壁になって輝いていました。
その風景のなかでエドマンドだけが気づいたことがありました。
その川の少し下ったところで、別の川が合流していたのですが、その谷すじの上流には女王に教えてもらった二つの山がみえたのです。そこに女王の館があるはずでした。
エドマンドは王子様にしてもらえる約束を思い出し、ピーターたちに自分をケダモノ扱いしたことを後悔させるための、おそろしい考えをいくつも巡らしました。
4人が扉からなかへ入ってまず見たのは、部屋のすみに座って口に糸をくわえて一生懸命ミシンを動かしている、ビーバーさんの奥さんでした。
「とうとうやってきましたね、生きていてこんな日にお目にかかれるなんて、ありがたいことですわ。おいもは茹ってるし、やかんもことこといいはじめました。ではだんなさん、魚を取ってきてくださいな。」
奥さんと女の子はかまどで料理をし、だんなさんと男の子は川の氷を割って、魚をとりました。
食べる楽しみにひたりました。
子供たちにはクリームのように濃いミルクのコップ、ビーバーさんはビールのジョッキをかたむけました。
すきなだけバターをすくって、ジャガイモにぬって食べるにもすてきでしたが、半時間まえに取った新鮮な川魚をフライパnから皿にうつして半分もたたないうちに食べることほど素晴らしいことはない、と子供たちは思いました。(わたしもそうだとおもいます。)