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And This Is Not Elf Land

The Trick Threat

日本の伝統行事だって「児童虐待」に見えることもある…。これをネタにする日本のコメディアンはいないのか?

CURB YOUR ENTHUSIASMでLarry DavidがHalloweenにつっ込んでいます。


今夜はHalloween。
Larryと愛妻Sherylは”Trick or Treat”(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ)と、可愛いコスチュームでやって来る子どもたちにキャンディーをあげている。

ところが、無邪気な子どもたちの後にやってきたのは…

ドスの利いた声で”Trick or treat”

Larry: How old are you?
(君たちはいくつだ?)

Girls: Thirteen.(13才よ。)

Larry: You look more like 16 or maybe even 17.
(いや、16才か、もしかして17才ぐらいだろ?)

Girls: No! We’re 13. Can we just have candy, please?
(いいえ、13才なの。とにかく、キャンディーちょうだいよ。)

Larry: Where’s your costumes?
(コスチュームを着てないじゃないか。)

Girl A: I’m being my sister. This is my costume.
(私はお姉さんに変装してるの。これがコスチュームよ。)

Girl B: I’m a teacher.
(私は先生になってるの。)

Larry: Wow. I would like to get my seat in your class…. It doesn’t mean you’re entitled to go around to people’s homes and bilk them out of candy.
(おっ!君のクラスで授業を受けてみたいもんだね。…とにかく、君たちには家を一軒一軒回って、キャンディーを巻き上げる資格はないね。)

Girls: Are you kidding? … Asshole! F*** you!
(何ですって?ムカつく!!!****!)


さて、翌朝。Larry邸の庭は凄いことになっていました。

日本にいる私たちも、最近は何故かHalloweenにまで親しんでいますが、Trick or treat?(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!)のtreatの部分はどんなものか知らされていますが、trick(イタズラ)って、実際どんなふうに行うのか…少なくとも、私は耳にしたことも目にしたこともありませんでしたが。

Larryは「あの子たちに違いない!」と確信します。妻のSherylは「ちょっと!これどういうことよ!」と騒ぎながらも、分かっているんですよね、(さすが妻です)Larryが、またまた、しょうもないことに拘って、そのことが全ての発端なんだろうって…。

Larry: Because I didn’t give them candy, that’s why.
(僕があの子らにキャンディーをやらなかったからだよ。)

Sheryl: You are standing at the door with a bowl of candy. Why…?
(キャンディーの入ったボールを手に持ちながらやらないなんて、なぜそんな…)

Larry: Because I don’t think 17-year-old girls with no costume on… you shouldn’t be allowed. They’re just using Halloween to get candy.
(だって、コスチュームも着ていない17才だったんだ!…もらえるわけないだろ?キャンディー欲しさにHalloweenを利用してるんだ。)

Sheryl: Who cares? It’s Halloween, just give them candy!
(そんなこと、どうでもいいじゃないの?Halloweenなんだから、キャンディーをあげればいいのよ。)

Larry: You just use the holiday for your own selfish purpose?
(自分の利己的な目的のために祭りを利用するって言うのか?)

Sheryl: So what? So you’d rather have them toilet-paper your house?
(だから?あなたは家をトイレットペーパーだらけにされた方がマシだっていうの?)

Larry: I didn’t know that it was gonna be “felony or treat.” I didn’t think the trick extended to felony.
(「お菓子をくれなきゃ重罪を犯すぞ」ってことにまで発展するとは思わなかったんだよ。イタズラが重罪にまで拡張するのか?)


腹の虫が収まらないLarryは警官を呼びます。

まず、ドアに大きく書かれたBALD *SSHOLEはhate crimeだと主張。「私がゲイだったら、GAY *SSHOLEと書かれたに違いない!」と。

Sherylは夫が独自のルールを作ってしまって、それに合致しないものを排除しようとしてトラブルになったのだとフォローします。この番組の中では、LarryはOCDだということになっています。

例えばthe ProducersのLeoのblue blanketもそういうものの一つなんでしょうけれど。日本ではこういうことを笑いのネタにするのは馴染まないようですね。映画でも、あの描写で引いちゃッた人も少なくないようでしたし。

ま、どっちが「差別」なのか…と言えば、簡単に済まされない問題なので、軽くスルーしますが。とにかく、Larryの妻をやってるのも大変そうではあります。

Officer: They knocked on the door, they said “trick or treat”?…Did they threaten you in any way? Did you see weapons of any kind?
(彼女たちはドアをノックして「trick or tgreat(お菓子をくれないとイタズラするぞ)」と言ったんですね。…何らかの方法で脅迫しましたか?何か武器を持っていましたか?)

Larry: No, there was no threat except for the “trick threat.”
(脅迫はなかった。「イタズラ脅迫」の他にはね。)

Officer: What’s the trick threat?
(イタズラ脅迫って?)

Larry: No treat? Trick? It’s a threat. How far can you take these tricks?
(お菓子をくれないの?じゃあ、イタズラするよ?これって脅迫でしょ?そのイタズラがどれ程のものなのか、誰にも分からない。)

Officer: But it’s trick or treat. We cut the kids a little slack on Halloween. It’s kind of a social contract you enter when you open that door. They say trick or treat. I would advise you. Give the treat.
(でも、Halloweenのことなんです。私たちは、この日、子どもたちにちょっとしたものを与えるんです。あなたがドアを開ければ、あなたは社会の契約に参加するようなものなんです。一言アドバイスさせていただければ、trick or treatと言ったら、お菓子をあげてください。)

Larry: I will not be intimidated. Even on Halloween.
(私は脅されないからな!たとえHalloweenであっても!)

コメント一覧

master of my domain
笑い
こんにちは~☆

このCURB YOUR ENTHUSIASMは台詞が多くて、とにかくLarryが喋りまくるんですよ。

このエピソードでも、車椅子の人をネタにしている部分もあります。そうやって、人の内にある上辺だけの受容や偽善のようなものを痛烈に皮肉るんですよね。日本では、こういうのは無理でしょうね。でも、様々な立場におかれた人を「笑いのネタ」にするっていうのは、究極の部分では、その人たちを「開放」することに繋がるんだと思うんですけれども。
ファイア-
おもしろいなあ
Larryのドラマまで紹介してもらえて、本当にありがたいです(涙)。



なまはげが児童虐待って、おもしろいですね(笑)。通報を受けた民生委員とか警察がかけつけたら、なまはげだった、というオチとかね(笑)。



しかし、いまの日本人は一億総OCDみたいなものだと思いませんか?お互いにはれものに触るように接しているから、こういうキワどいネタをテレビでやるのはまず無理ですよね。テレビの規制もビシバシだし…。ライブパフォーマンスとしてやっているコメディアンはいるかもしれませんが。



でも本当は日本人も、世間の憂さを笑いとばすコメディを求めていると思います。
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