霧島を後にし、特急で宮崎駅に。
鹿児島との別れに寂しさを感じ、もっともっと鹿児島を見て歩きたい気持ちも。
昨夜のタクシーの窓や電車の車窓から見える山の斜面の土が白いのは、シラスなんだろうなぁ。
タクシーに乗っていて、道の脇の斜面の土は、「残雪なのかな?」何て思いました。
関東在住の人間からすると、「みぞれ交じりの雪が斜面に残っているのかな?」と言う感じに見えるのです。
道路には新燃岳の火山灰が僅かに有り、雨水が流れた後に沿って火山灰の跡が有りました。
そう言った物ももっと観察したかったなぁ。
写真は宮崎駅のホームに有る自販機。
物珍しいのは、上段の『鹿児島 知覧の緑茶』。
鹿児島がお茶の生産量で日本有数の場所である事を近年知ったけれど、関東だと『鹿児島茶』や鹿児島の『産地の市町村』が入った商品を見る事は無い。
埼玉の狭山茶や神奈川県西部の足柄茶、静岡のやぶきた茶が多いな。
後は京都の宇治茶位かな。
右隣は『九州産みかん使用 粒入りみかん』、関東だと静岡や神奈川の小田原も蜜柑の産地なのだけれど、『愛媛産』というのがブランドとして好まれるようで、愛媛産とうたった商品が多い。
右隣はサントリーの『九州限定 熊本の晩柑 はちみつ入り&阿蘇の天然水』。
関東のJRの駅だと水と言えばかつては『大清水 谷川連峰の清水』が定番商品でした。
今は商品名が変わり、『From Aqua』と言う名に変わったとの事。
九州だと『阿蘇の天然水』と言うとチヤホヤされるのかな?
他の地域だとどうなのだろう?
宮崎駅東口。
南国雰囲気です。
駅の観光案内所で貰ったガイドのパンフレット。
駅のコインロッカーに大きな荷物を入れ、観光案内所で宮崎交通の『バス1日乗り放題乗車券』を購入。
大人¥1800です。
コンビニの機械でも購入できるとの事で、事前に自宅近くのコンビニで購入してから旅に出ても良いですね。
目的地は鵜戸神宮。
此処までが長い長い・・・。
路線バスの路線なのだけれど、距離も時間もとんでもなく長い。
日本100名城にも挙げられ、古い町並みも残り、宮崎の小京都ともいわれる飫肥(おび)へ向かうバスなのだけれど、飫肥迄2時間11分掛かると言う長距離路線。
山間部でカーブや上りが多くてのろのろ・・・と言うのではなく、カーブは多いけれど、海岸線の街と崖の中腹に走る国道と県道を猛スピードで走る路線でこの時間。
鵜戸神宮迄だと1時間29分の予定。
因みに宮崎駅から飫肥は53km、鵜戸神宮は41・5㎞、青島は15km。
「運転手さんは大変だなぁ~」と思いつつも、崖の中腹の片側一車線、延々カーブが続く道をスピードを上げて走るバスは、乗っていて正直怖かったです。
途中雨が降ったり止んだりだったのですが、鵜戸神宮で降りると雨は強い降りでっした。
諦めて雨合羽を着て、傘を差して歩きだしました。
トンネルで山の向こう側に行くのですが、トンネルを抜けると雨は小降りに。
丁度雨雲の境目だったのかな?
商店の前で名物の『おちちあめ』が売られていました。
スコールのマンゴー味¥150、日向夏¥150も。
宮崎って感じの商品が並んでいます。
そう言った商品しか置いていないというのが、観光客の心を惹きつける技なのかな?
仕入れる品数は少なく、それでいて観光客が興味を惹く物か。
神犬石(いぬいし)。
説明看板には、『八丁坂(本参道)から御本殿を御守護するように見えることから神犬石と呼ばれている』と記されていました。
この場所からだと下の方が見えないから『犬』に見えるかどうか何とも言えないなぁ~。
傘を射している人もいるけれど、射していない人も。
ポツポツと言う程度の降りになり、「このまま天気がもってくれ」と言う心境。
神門を潜ると、その先に楼門が見えます。
帆だ利に見える建物は社務所。
此処で御朱印を戴く事が出来ます。
楼門の前で。
因みに、鵜戸の読みは『うと』ではなく『うど』と濁ります。
海賊君は「何か」見付けたのかな?彼だけ海の方を見ていますね。
絵馬は兎形。
裏に願い事を書いたり、兎の顔を書いたり。
兎の顔でなくて、この形から連想した他の物を書いても良いかも。
本殿は岩屋の中に有ります。
正面は海で、波の浸食に拠る岩屋なのかと。
上の岩の中に所々丸っこい石が姿を現していますが、これはコンクリーションと言う物。
岩は砂岩なので浸食され易いのですが、その中に固い石灰岩が混ざり、砂岩が浸食されていく中で、その中から石灰岩が出てきた状態。
本殿の木鼻。
像や狛犬(獅子)が普通ですが、鵜戸神宮は左が像、右は・・・。
龍かと思ったのだけれど、前足が有って・・・馬かな?
嫁入りされるかたが飾りつけされた馬に乗って鵜戸神宮へ参拝する『シャンシャン馬』の風習が有るからなぁ~。
この子は緑の身体。
龍なのかな?でも馬かな?
麒麟と言うのも有るか・・・。
亀さんも居ました。
亀が居れば・・・兎も。
この子は『撫で兎』で、多くの人に撫でられてすっかり白い塗装が剥がれてこの様な姿に。
触られる場所がつるつるになる木像や石像は有るけれど、塗装が剥げた姿は、何だか痛々しい・・・。
本殿の有る岩屋は、本殿の周囲をぐるっと回る事が出来ます。
此処は本殿裏。
左に兎の絵馬が結び付けられています。
その先、人が立っている場所、天井が低くなっている場所に有るのが乳岩(ちちいわ)。
天孫降臨でこの地上界に降った瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の息子が『海幸、山幸(うみさちやまさち)』で、『因幡の白兎』の昔話で知られていますね。
山幸(彦火火出見尊・ひこほほでみのみこと)が兄の海幸から借りて失くしてしまった釣り針を探しに海の国に行き、出会ったのが玉依姫命(たまよりひめのみこと)。
釣り針を見付けて海の国から戻った山幸の子を身籠った玉依姫命は、山幸を追ってこの地にやって来ます。
当時、子を産む際には専用の建物を作り、その中で産んだそうですが、急なお産で屋根を葺き終える事が出来ないまま出産したとの事。
その為、生まれた子は、『鸕鷀草葺不合尊・うがやふきあえずのみこと』
参拝後の目当てがこの『運玉投げ』!
素焼きの『運』と彫られた玉(5個セット)を男性は左手、女性は右手で眼下の岩の穴を狙って投げるのです。
先ずはユキさんから。
願掛けをし、投げますが、波風が強く、影響を受けて狙いとずれた地点に・・・。
そう言った事を考慮しつつ、次々と投げていきます。
写真中央の岩の左上部の海水がたまった穴を狙います。
手前に落ちたり、奥に行ったり・・・。
岩に当たると運玉は大きく跳ねたり砕けたりするので、「ワンバウンドで入る」とか「滑って入る」と言う事は望めません。
惜しいのも有ったけれど、ユキさんは入らず。
私は…。
男性は左で投げる・・・と言うのがなぁ~。
私は右利きなので、最初は外れ。
無意識で投げるとリリースポイントが手前過ぎて左に行ってしまうか。
風の影響もあるし、と言う事は意識的に右を狙う位のこの辺りで運玉を離して、この位の力加減で・・・。
と言う事で、2投目で見事穴に入りました。
でも、欲が出たその後は入らず。
「何をお願いしたの?」
と聞かれたけれど、投げ始める前は色々考えていたけれど、投げ始めてからは一投一投「力加減やリリースポイントの修正の事だけ」を考えていたので、願い事については全く・・・。
「あっ!なにも願っていなかった」
と言うのが答え。
「折角入ったのに、勿体無いなぁ~」
と言われました。
「でも、無欲の方が入るのかな?」
と言われました。
こんな顔の様な姿の岩も。
笑っているよね (⌒∇⌒) ( ̄ー ̄)ニヤリ
鵜戸神宮の御朱印。
ゆきさんは2種類の御朱印帳も購入。
バズ通り沿いの施設には、イースター島公認のモアイ像が立ち並んでいるのだけれど、バスの車内から見えるのは、入口に立っていた1体のみ。
まぁ、見られたから良しとするか。
次は青島で下車。
天気は何とか持っていますが、「何時降るかな」と言う感じ。
何が高く、沖では大きな波音が。
鬼の洗濯板と言われる平らな岩が並ぶ光景。
埼玉県の長瀞(ながとろ)でもそう言った光景を見た事が有るのだけれど、ここの岩の造りは大分個性的。
長瀞などの岩畳は横に長い1枚岩が複数枚一部が重なって並んでいる様な光景ですが、青島は砂岩と泥岩の浸食によって出来た物。
この写真だとまだ分からないかな?
夫々の仕切り板の様になっている部分がポイント。
細かいと言っても1つ1つが掌より大きな石なのですが、それが境目のラインを引く様に並んでいます。
この岩が浸食されにくい部分で。手前の低い部分が浸食されやすい部分。
横から見るとこんな感じで、浸食されにくい岩とされやすい部分で段々になり、何本もの線が走って様な構図に。
手前の砂浜も砂や貝殻の海岸ではなく、小さな小さな石の海岸になっています。
浸食された岩による物なのかな?
我々にとってこの海岸も物珍しい。
ミニペン太と。
この岩場に海の国へ行った山幸が上陸したと言われています。
陸側ではなく、海側の方に青島神社の入口は有ります。
波が高い時は大丈夫なのかな?と心配になってしまいます。
地面は先程の海岸と同じ小さな小さな石。
神社の方が掃き掃除をしていましたが、階段やらを掃いて、この石が無い状態にしておくのは、大変そうでしたね。
何だか沖縄とか、南国の神社のイメージみたい。
関東とか他の地域の神社と違う印象。
拝殿前の様子。
境内社の前に丸っこい石が。
『おもかる石』
祈念し、石を持ち上げ、「自分が思った重さより軽ければ願い事が早く叶う」と言う物。
「石の密度が高く、意外とずっしりとした石なのかな?」
と想像していたので、私は「思ったより随分と軽く感じた」と言う結果でした。
拝殿右の通路を。
此れは『絵馬のトンネル』。
その向こうは青島の森になっています。
『願かけびな』の絵馬。
この他に『飛行機と航空会社の名が記された絵馬』も有りました。
青島の森。
南国の島に来た様な感じ。北半球最北の亜熱帯植物群落で、国の特別天然記念物指定。
読書ペン太「青島亜熱帯性植物群落」青島亜熱帯性植物群落一つは海着帰化植物説といい、島の沖を流れる黒潮によりフィリピンや沖縄方面から南方系の植物の種子や生木が漂着し繁栄したという説。もう一つは遺存説といい、第三紀前に日本で繁栄した高温に適する植物が気候、風土、環境に恵まれたこの場所に取り残され、今日まで繁栄したという説。現在では後者の遺存説が有力視されている。
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