神奈川の厚木市を歩き廻って来ました。
同行はミニペン太達。
七沢のリハビリテーション病院バス停で下車し、テクテクと。
大山道が走っているので、古い道標が。
庚申塔を兼ねており、側面に『左大山みち』と彫られています。
写真左の赤い車は消防車。
消防署に隣接して『東丹沢七沢観光案内所』が有ります。
此処でこの周辺の事が記されたパンフレットを入手。
右折すると七沢森林公園へ。
前方の右手は広沢寺(こうたくじ)や鐘ヶ嶽(かねがたけ)方面へ行く道。
左前方は七沢温泉へ向かう道です。
今回はこの道を。
少し行って左折して横道に。
此処に有るのが七沢神社。
鐘ヶ岳の山頂に七沢浅間神社が有るのですが、此処は麓の神社です。
狛犬。
左手の狛犬。
足元の子供が親の尻尾を噛んでいます。
この構図を見たのは初めて。
甘えた表情ではなく、力強い目で、親の尻尾にじゃれついています。
御神木。
中が空洞で、途中で折れていますが、細い枝が伸びています。
数段の階段を登った先にはガランとした広い境内とその奥に大きな建物。
記念撮影。
「ん?1人居ない」
本を持ったミニペン太が居ない。
家に置いてきたかな?
と思ったのですが、家にはおらず、前回の外出か今回の此処までの行程で落とした模様。
この時は「巾着の口を開けたまま家に置いておいたから、部屋の何処かに落ちているのではないかな」と思っていたのですが…。
帰宅後ショックを受ける事に。
3匹の猫が昼寝や散歩をしていました。
建物は『遥拝殿』で、背後に見えるのが鐘ヶ嶽なのかな?
「山の上迄行かなくても此処で参拝が出来る」
と言う事なのかな。
神社のお祭り等を行うには麓だし、広い境内が有るから好都合だよなぁ。
建物中は広く、ガランとしていました。
ネットは
「鳥や獣が入らない様に」
と言う事なのかな?
遥拝殿側から御神木を。
ミニペン太…どこで落としたのかな?
写真を見た限りでは地面に映ってなかったけれど。
再び先程の分れ道迄戻ります。
石仏がまとめられています。
元々この分れ道に鎮座していたのか、道路の拡幅などで移されたのか。
七沢病院の北側が七沢温泉です。
七沢病院は丘の上に有る病院。
この丘には戦国時代迄七沢城が有った場所。
そう言う目で見ると、確かに急斜面で、「分からないでもないな」と言う印象。
元々の地形だけでなく、手を加えた部分も有るのかな?
辺りは山百合が満開でした。
他にもヤブカンゾウも咲いていました。
奥が七沢病院の建物で、手前右手の山も病院から続く山。
目の前の小川は堀の役目を兼ねていたんだろうなぁ。
七沢城は扇ガ谷上杉氏当主の上杉定正が居城としていた時期も有る城。
周辺には本人の墓や奥方の墓、愛馬を供養した寺等も有ります。
七沢温泉バス停。
昔は湯治場として賑わっていたとの事。
街道から奥まった場所に有り、「ひなびた温泉場」と言う雰囲気が若干残っています。
旅館の向かい、石垣の上のフェンスに囲まれた場所に上がる階段と
その横にプレートが。
小林多喜二が滞在・潜伏していた離れが上に有るとの事。
折角なので階段を登って見学をする事に。
郵便受けで「維持の為の寄付」を募っています。
当時の雰囲気を感じさせるために、徳利も2本、衣紋かけも2つ…にしてあるんだろうなぁ。
今回の目的の1つは、この七沢温泉の奥に有る七沢観音寺。
旅館の向かい、駐車場の横に有りました。
お寺の前には古い石柱が。
鶏が闊歩していて、奥には山羊かな?
動物が生活するお寺でした。
鶏達は「何か変なのが来たぞ」と言う感じで首を伸ばして見ていました。
本尊は馬頭観音で、右の本堂に。
左は勢至菩薩が安置されているお堂。
この勢至菩薩は鐘ヶ嶽の山中に有った禅法寺に安置されていた仏像で、明治の廃仏毀釈で廃寺となったお寺。
本堂と寺務所兼住居。
その間の奥に動物達の小屋が見えます。
窓がハート形になっているのが何とも微笑ましい。
七沢観音寺は、上杉定正の愛馬月影の供養を命じられたお寺。
御本尊が馬頭観音であったり、お寺の敷地内を鶏が闊歩していたり、山羊が居たり・・・と、動物達の姿が見られるのも合っているのかな?
徳雲寺。
臨済宗建長寺派のお寺で、上杉定正の墓が有ります。
背後の山中に有ったお墓をお寺の境内に移してあります。
七沢を後にして、次に向かったのは小町地区。
以前から気になっていた小町神社へ行く為。
小町神社は山の上に有る小さな神社で、麓を行くバスからもその建物が見えます。
神社への登り口は左手の道。
右は小町緑地を散策する為の道です。
小町神社への途中でアザミが咲いていました。
ホタルブクロも。
紫ではなく、白いホタルブクロでした。
鉄製の小さな鳥居。
山頂に小さな祠と丸太のベンチと案内板。
赤い屋根、白い壁のお社。
辺麦の縁は黄緑で御洒落。
小野小町の故郷と言う伝説も有る小町地区。
平成15年1月1日奉納と記された絵(絵馬?)も。
垂れ下がっているのは髪の毛だよなぁ。
本物なのかどうなのかなぁ?
小町神社は源頼朝の寵愛を受けた丹後局は、北条政子に命を狙われますが、愛甲季隆に匿われて助けられます。
然し、その際の恐怖等で髪は白髪になっていまいました。
それを悲しみ、この神社で祈ったところ髪は元通り黒髪に戻ったと言う言い伝えが有ります。
小町神社からの眺望。
七不思議についての看板も有るのですが、どれが何処に有るのか、その内容については分からず、小町緑地の散策を兼ねてまた訪れた居場所です。
小町神社から麓に戻り、近くの小野神社へ。
小野神社は相模の国に有る13の式内社の1つで、前に訪れた神社。
前回は沢山の子供達が境内で遊んでいて、ゆっくり、じっくりと参拝、見学は出来なかった神社。
この日は誰も居らず、貸し切り状態。
井戸と水道と手水舎。
拝殿
拝殿横から。
拝殿と本殿。
前回は置く迄行かなかったので、「こうなっていたんだ」と言う感じ。
本殿左横には石塔群が。
一番右の石柱にこれらの説明が刻まれています。
本殿裏にも石仏と境内社が。
石仏たち。
一番左の石仏は『文化1年』の年号が。
1804年の事で、この年はロシアの使者が通商を求めて長崎に来航した年。
開国への圧力がどんどん高まっていく時代です。
幕府と其れを取り巻く環境が厳しくなる中、この付近はどんな状態だったのかな?
右から『稲荷神社と古登比羅神社』、『日枝神社、阿羅波婆釈神社、淡島神社』、『春日神社、八坂神社』が祀られています。
一番左手のお社の前に鎮座している象。
はて?
拝殿の彫物。
目がくっきりした龍。
小野神社を貸切独占状態で。
再び来られた事に感謝。
愛甲石田に向かいます。
小野神社の近くに厚木市営玉川球場が。
高校野球では使わないので、小中学校の野球で使う規模の球場なのかな?
広島東洋カープの田中広輔のポスターが。
厚木出身なんだ。
調べてみると東海大相模出身で高校2年の春、2006年の選抜大会で甲子園に出場。
東海大学からJR東日本に入り、広島にとの事。
2006年の選抜大会は横浜が優勝した年。
「あぁ、あの年か」と思うものの、横浜の印象が強くて東海大相模の印象が・・・。
球場の前に中央分離帯に縁切り橋と言う石柱と石仏が。
石仏は風化が激しくて体全体の輪郭が何とか分かる程度。
この地域を収めていた鎌倉時代の御家人、愛甲季隆が先に記した丹後局を匿った件で自らの館を焼き討ちされた事をこの場所で知ったと有ります。
此れが後に和田合戦で和田義盛と共に北条氏に対して戦いを挑んだ事に繋がったとの事。
縁切り…と言うのは、館を襲われ、『北条氏から心が離れた』、『縁を切った』と言う事。
厚木愛甲郵便局へ向かう横道を左折しました。
トタンで外壁を覆った民家風の郵便局。
地方には簡易郵便局で住居がくっついている建物をよく見るよなぁ。
と言いつつ、私の住む相模原市でも一番近い郵便局がそう言った造り。
元は酒屋さんが有った場所で、私が子供の頃に出来たのだけれど、
「近くに郵便局が出来る」
「便利になる」
「でも小さい郵便局で、〇〇は出来るけれど、〇〇は出来ないから、結局これ迄通り向こうの郵便局まで行かないと駄目らしいよ」
等と、当時は話題の中心だった記憶が有ります。
郵便局の横を右折して細い道を進みます。
この道を行くのは行ってみたい場所が有るから。
少し行くと左手の住宅と住宅の間に有る細い道が。
その先に小さな建物が見えます。
此れが薬師堂。
でも雨戸も締まっているし、謂れについての説明看板も無い。
建物の扉横には「蜂に注意」の貼り紙。
近くに蜂の巣が有るのかな?
庚申塔の石柱と風化の激しい石仏が。
左は道祖神かな?
右の首が無い石仏は不動明王かな?
薬師堂を後にし、道を進みます。
その先、左手に小さい広場と集会場、2つの小さなお社が。
此処も目的地の1つ。
前に歩き廻った際には、此処へ入る横道が分からず、通り過ぎてしまったんだよな。
お社の右手には小さな石づくりのお社2つが。
此れは蚕神と刻まれ、養蚕について願った物。
此処は鎌倉時代の御家人、愛甲三郎季隆の館跡との事。
弓の名手であった愛甲季隆に因んで弓を射るポーズで。
前に通って気になっていた「とても大きなシュークリーム『大山シュー』」が売りらしいお店。
salaに寄りました。
入ってみると、シフォンケーキの種類の多さに驚きました。
中には「どんな味がするんだろう?」と言う物も。
お土産はシュークリームではなくシフォンケーキになりました。
何度も行っている熊野神社へ参拝して今日の行程を終了する事に。
今迄気付かなかった拝殿左手の石仏の存在を知りました。
何度も行っているけれど、新たな発見に感謝。
今日の行程での出会いや発見に感謝。
とても暑い日で、水分補給が十分摂れていなかったのか、途中から頭痛が。
この時期の散策はより注意が必要だなぁ~と、学んだのも収穫の一つ。
【参考】
七沢観音寺
http://fukujuin.net/index.html
@fukujuinkannonsama
七沢観音寺ここだけの話 http://nana-sawa-ter
臨済宗建長寺派 徳雲寺
http://www.geocities.jp/tokuun7676/
徳雲ブログ
https://blogs.yahoo.co.jp/tokuun7676
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