さて、伊豆旅行の2日目である。今回、初めて伊豆を旅して驚いたのは、道路が険しかったことだ。整備されてはいるが、天城越えの中央道は当然ながら、海岸線の険しさにはびっくりした。50~80メートルの崖が多く、スリル満点である。その分、景色は美しく、遠く伊豆の島々が視界に入ってくる。城ヶ崎海岸、石廊崎、堂ヶ島などの名勝が多いのも頷けた。
今回の旅の温泉のメインは、「千人風呂・金谷旅館」である。温泉通なら必ず名前を聞く名湯であり、兼ねてから入浴したい温泉のひとつだった。まずは下田ロープウェイに乗り、ペリーが入港した下田湾を眺めた後、山手に向かったが、下田から蓮台寺温泉はわずか10分ほどのドライブだった。下田駅から一つ先の蓮台寺駅、そこから徒歩5分ほどだから、電車を利用してもオッケーだ。
旅館は見るからに「老舗」という雰囲気で、期待も大いに高まったが、結論を先に言えば、大満足の温泉だった。さすがに千人は入れないものの、「千人風呂と言っても偽りなしだな」と、思わず同行者が語ったように、湯船はプールのように広く、何より、それをまかなう湯量(毎分300ℓ)が凄かった。
お湯はとろみのある単純泉で、今の時期に最適な35度くらいのぬる湯風呂もあり、さっぱりして気持ちが良かった。実は、初日の宿選びでここも候補に入っていたが、静岡駅からレンタカーでは少し遠いかな…と除外したのが惜しまれる。でも、日帰りでも十分に満足できた。
次に向かった昼食予定の「休暇村・南伊豆」が臨時休館だったのは苦笑したが、その横にある弓ヶ浜の美しさに癒され、それから石廊崎に行き、港から灯台まで歩いた。灯台自体はまったく普通で、伊豆半島の最南端であることは確認できたが、あいにくの曇天で、伊豆七島のラインナップが見れなかったのは残念だった。
2日目の宿は土肥温泉・「たたみの宿・湯の花亭」だった。館内、すべてが畳(4000畳)という宿で、初日の宿と同様、目の前がすぐ海と言うオーシャンビュー温泉宿。ここは土肥の浜辺が見渡せる露天風呂が気持ちよく、4度も入浴した。初日の「つるや吉祥亭」と同じく、源泉掛け流しで料理自慢だったが、総合力はややつるやに軍配が上がるかも知れない。つるやは、昭和レトロの部屋があるなど、遊び心があり、企画面で一枚上のような気がした。
最終日は、宿からすぐの「土肥金山」を訪れ、土肥港12時の駿河湾フェリー(富士は見えなかった!)で清水港に帰った。そして、静岡駅ビル内の居酒屋で打ち上げをし、15時のひかりで帰阪した。同行者5人が、「今回もいい旅だった」と、感謝してくれたのが嬉しい。
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