蛍のひとりごと

徒然に、心に浮かんでくる地唄のお話を、気ままに綴ってみるのも楽しそう、、、

お稽古にはお気軽に

2006年11月14日 | 楽しいお稽古講座
地球の温暖化のせいでしょうか。
とうに立冬を過ぎた今でも、ちっともお寒くありませんので、
袷は何だか暑苦しく、いつまでも単衣を着ておりました。

今日などは空気が澄んで、いかにも晴れわたった秋深い午後でございますが
ときおり吹き渡る風の音には、さすがに暦を感じます。
冬来ぬと目にはさやかにみえねども・・・
そろそろ袷にお袖を通してみましょうか。




さて、新しくご入門なさる方の中には、
お稽古には、和服で伺わなければいけないのでは?
とご心配なさる方がいらっしゃいます。

これからお稽古を始められるという時には、
ただでさえ、ドキドキ・・・緊張なさるのでしょうから
少しでもリラックスしてお気軽にお出かけになれますよう、
今日は、お稽古マナーのおはなしを少し・・・




平素のお稽古に、和服をお召しになる必要はサラサラございません。
ウチはもちろんのこと、どこかにそんなお教室があると聞いたこともございません。
どうぞ普段どおりのお楽なお召し物でお越しください。

ピッチリした格好良いジーンズは、足が痺れやすいかもしれませんので、
どちらかといえば、ゆったりとした長めのスカートがお薦めですけれども、
ご自分で大丈夫とお思いになられるようでしたら別に構わないと思います。

ただ、和室のお教室でしたら、どうぞ素足だけはご遠慮下さい。
素足に素敵なミュールでお出かけになった場合には、バッグにしのばせた靴下を、
お玄関先で、そうっとお履きになって下さると奥ゆかしくて素敵です。

あと気をつけて頂くとすれば、これからの季節に必要な暖かいコートは、どうぞお玄関先でお脱ぎくださいませ。
そして中表にたたんでお持ちになるか、お教室にコート掛けがございましたら、それをご利用下さい。





その次のご心配と申しましたら正座でしょうか?

現在の生活では、ほとんど正座をする機会がなくなっておりますので、
大抵の方は、正座が苦手・・・。

和室というだけでゾッとなさる方もいらっしゃるでしょう。

あっさり椅子のお稽古にしてしまう方法がないワケでもございませんが、
今のところ、ウチでは、お元気な方にはまず正しい正座をご指導させていただき、
おみ足が悪くて、お座りになれない場合にだけ、立奏台をご用意して、椅子に掛けて弾いて頂いております。
また、ご事情によっては、便利な正座椅子(あいびき)をご利用いただいております。


そういうわけで、とにかく初めは、少しずつお稽古して頂きます。

個人差がございますけれども、さあ10分位でしょうか、
おみ足が痛くなられるお顔色を見計らって、まず、ご休憩。
お膝を崩していただいて、中休みをいたします。
しばらく雑談などいたしましてから、では先ほどの続きを・・・といった具合。


初めの頃は、皆様こんなふうにご苦労なさるのですが、
いつしか不思議と正座にもお慣れになり、
半年もなさいますと、いつのまにかきっちりとお座りになっていらっしゃいます。
そして、芸のご上達に従って、長い長い曲を平気で演奏するようになられるのでございます。




案ずるより生むが易しと申します・・・
お近くに、地唄やお箏のお教室がございましたら
おっくうにお思いにならず、是非、ちょっと覘いてごらん下さいませ。

とっても楽しいですよ~