たかが指すり されど指すり・・・
今日は、こだわりの指すりのおはなしにお付き合いくださいませ。
左のお写真が、私の好きな形のゆびすり(指掛とも申します)でございます。
お三味線を弾くときに、左手に嵌めます。
絹糸を使って、手で編みますので、しっくりと心地よく掌に馴染みます。
欠点は、お使いになる方の手の大きさに合っていなければならない点で、既製品になりにくいというところでしょう。
手作りに勝るものはないというもののひとつでございますね。
さて、先日のこと、夏の名残りでちょっと蒸し暑い土曜日の朝でございました。
いつもどおりに元気よくお越しくださったお弟子さんと『蘆刈』をさらっておりましたら、いつもになく弾きにくそうにしていらっしゃいます。
とどまれ とまれと まねくてかぜに ゆきすぎて ・・・
少し汗ばんだ手のひらが棹に擦れて、思うように動きません。
既製品の指掛でしたら、親指から人差し指の付け根まで、すっぽりと覆われておりますので、どう握っていらしても左手はスルスルと動きますが、コチラの指掛には余分な部分がありません。正しく握ったときにだけ、ちょうど棹にあたるところだけが、うまい具合に覆われております。長所と短所が裏表なのは世の常でもございましょうが、スウィートスポットが小さいこちらのゆびすりは、実は初心者さまにはチョットばかしやっかいなシロモノだったのです・・・
お三味線のお習い始めはどなたでも、棹を左手で支えていらっしゃいます。はじめのうちはこうしなければ、棹がグラグラどこかにいってしまうのですから当然ですし、ゆっくりお弾きになるには、さほどご不自由でもございませんね。ご上達に従ってビシッと構えも決まってきて、自然と左手が自由になられるころ・・・スッスと思うように動かない左手を、ある日突然、もどかしく感じられる余裕を持たれたそのときこそ、さあ、このゆびすりの出番です
親指の付け根が、棹のちょうど真後ろ(一番ふくらんでいる部分)にあたるように握ってみてくださいませ。棹にあたっている部分だけは、キッチリとゆびすりの絹糸で覆われていることに気がつかれるでしょう。どうぞそのまま、人差し指でツボを押さえてくださいませ。指先にキュッと力を込めるだけで、あまり頑張らなくても、これまでよりずっと良い音が出ることに驚かれるのではないでしょうか。
お三味線の棹は、左手に載せるのではなくて、棹の真後ろから捉まえるように握るのですね
時を得たその方も、あぁ~ なるほどぉ~ っと頷き喜んでいただけたのが、私も嬉しい土曜日の朝でございました。
正しく握っていないと、棹がすべらなくて弾きにくいという困りもののゆびすりではございますが、それがかえって幸いして、いつのまにか左手の構えを矯正してくれます。正しくお弾きになっていらっしゃる方々には、もとより、大変快適で使い勝手の良い逸品です。お持ちでないかたは、お稽古のときに、どうぞご相談ください。
君待つと あがこひおれば 我が宿の すだれうごかし 秋の風ふく
今年はいつもより少しばかり遅いぶんだけ丸いお月様が待たれますね。三日のちには晴れるでしょうか・・・
今日は、こだわりの指すりのおはなしにお付き合いくださいませ。
左のお写真が、私の好きな形のゆびすり(指掛とも申します)でございます。
お三味線を弾くときに、左手に嵌めます。
絹糸を使って、手で編みますので、しっくりと心地よく掌に馴染みます。
欠点は、お使いになる方の手の大きさに合っていなければならない点で、既製品になりにくいというところでしょう。
手作りに勝るものはないというもののひとつでございますね。
さて、先日のこと、夏の名残りでちょっと蒸し暑い土曜日の朝でございました。
いつもどおりに元気よくお越しくださったお弟子さんと『蘆刈』をさらっておりましたら、いつもになく弾きにくそうにしていらっしゃいます。
とどまれ とまれと まねくてかぜに ゆきすぎて ・・・
少し汗ばんだ手のひらが棹に擦れて、思うように動きません。
既製品の指掛でしたら、親指から人差し指の付け根まで、すっぽりと覆われておりますので、どう握っていらしても左手はスルスルと動きますが、コチラの指掛には余分な部分がありません。正しく握ったときにだけ、ちょうど棹にあたるところだけが、うまい具合に覆われております。長所と短所が裏表なのは世の常でもございましょうが、スウィートスポットが小さいこちらのゆびすりは、実は初心者さまにはチョットばかしやっかいなシロモノだったのです・・・
お三味線のお習い始めはどなたでも、棹を左手で支えていらっしゃいます。はじめのうちはこうしなければ、棹がグラグラどこかにいってしまうのですから当然ですし、ゆっくりお弾きになるには、さほどご不自由でもございませんね。ご上達に従ってビシッと構えも決まってきて、自然と左手が自由になられるころ・・・スッスと思うように動かない左手を、ある日突然、もどかしく感じられる余裕を持たれたそのときこそ、さあ、このゆびすりの出番です
親指の付け根が、棹のちょうど真後ろ(一番ふくらんでいる部分)にあたるように握ってみてくださいませ。棹にあたっている部分だけは、キッチリとゆびすりの絹糸で覆われていることに気がつかれるでしょう。どうぞそのまま、人差し指でツボを押さえてくださいませ。指先にキュッと力を込めるだけで、あまり頑張らなくても、これまでよりずっと良い音が出ることに驚かれるのではないでしょうか。
お三味線の棹は、左手に載せるのではなくて、棹の真後ろから捉まえるように握るのですね
時を得たその方も、あぁ~ なるほどぉ~ っと頷き喜んでいただけたのが、私も嬉しい土曜日の朝でございました。
正しく握っていないと、棹がすべらなくて弾きにくいという困りもののゆびすりではございますが、それがかえって幸いして、いつのまにか左手の構えを矯正してくれます。正しくお弾きになっていらっしゃる方々には、もとより、大変快適で使い勝手の良い逸品です。お持ちでないかたは、お稽古のときに、どうぞご相談ください。
君待つと あがこひおれば 我が宿の すだれうごかし 秋の風ふく
今年はいつもより少しばかり遅いぶんだけ丸いお月様が待たれますね。三日のちには晴れるでしょうか・・・
いつかお三味線を教わりたいと思っているので、今回のお話が身をもってわかるときがくることを楽しみにしてます。
明日は中秋節です。長かった夏に区切りをつけて、怠けココロのままだった気持ちを切り替えていきたいと思います。
指すりは既製品か毛糸で手編み
それも人差し指の付け根まで編むものだと思っておりました、またお勉強させていただきました
私も絹糸でトライしてみたいものですが多分母にお願いだと思います
私のお月見はマジックアワーに薄く大きくとってもはかなく映りましたこれもまた良いお月見でした。
ところで、蛍は手芸も何にも出来ません。私の指すりは、どなたか様が、何かのおついでに編んでくださるのをひたすら待つのみ・・・ 人様のご親切頼みという人生でございますのよ。
写真を拝見して感動しました!自分では編めないので、ぜひ市販して欲しいと思います >スィートスポットの指かけ
棹を真後ろから捉まえる・・・わたしは棹を摘むと理解してましたが、同じ感覚のように思いました。目から鱗です。
ありがとうございます(^.^)
私も自分では編めないので、おつがる様と同じです。市販していただけたらホントに嬉しいのですけれど…