MY LIFE AS A DOG

ワイングラスの向こうに人生が見える

感想など

2006年09月04日 03時37分26秒 | ダイアリー

ここのところまた更新が滞っております。

というわけで例によってさくっと更新します。相変わらずほとんど中身はありませんのであしからず。

1.まず、気になったコラムをひとつ。

鈴木邦男氏のHPの本日の記事より。

靖国神社の遊就館の展示に、親米保守サイドから異論が出され、靖国側がクレームの付いた展示を一部撤去することにしたというお話。具体的な背景などは良く分かりませんし、「だからなに?」と言われればそれまでなのですが、個人的に気になりました。詳しくは鈴木氏のコラムを参照。

 

2.ある方からいただいた本を読みました。

最高の医療をうけるための患者学

 「最高の医療をうけるための患者学」という本です。日本によりよい医療を根付かせるためには患者自身が変わる必要があるという著者の主張を分かりやすく簡潔に記した本です。昨今、医療関係のネット掲示板などを見ていて感じることは、医療者と患者(一般の人々)との間に存在する認識の溝が予想以上に深いのではないかということです(もちろんすべての医療者と患者の間に当てはまるわけではありませんし、マスコミの報道に煽られてそう思わされている部分もあろうかとは思います)。

たとえばこんな類の質問を医療掲示板ではよく見かけます。「今日、風邪である病院にかかりましたが、薬を6種類も出されてしまいました。しかも、医師からは薬について、何の説明もありませんでした。本当に私には6種類もの薬が必要なのでしょうか。本当にこれらをちゃんと内服しなくてはならないものでしょうか」

患者さんの疑問、不満はもっともですが、このような質問が掲示板に溢れ、しかも、自称専門家というひとたちがもっともらしくこれに回答しているのを見ると、とても寂しい気持ちになります。本書はこのようなディスコミュニケーションが生じる原因とその解消法について、主として患者さん側の取り組み方を例に挙げ説明しています。「いい医療(者)はいい患者によって作られる」という筆者の見解には一読の価値があると思います。

3.最近観た映画。

ピクニック。

ピクニック

 ジャン・ルノワールの秀作。第二次大戦の足音がひたひたと忍び寄る1936年に撮影を開始。悪天候に見舞われ脚本の変更を余儀なくされ、しかも未完のまま一時お蔵入りとなるも、プロデューサーのピエール・ブロンベルジュの執念のおかげで1946年に現在のかたちではじめて公開にこぎ付けた。父オーギュストの印象派絵画を思わせる長閑な田園風景と、シルヴィア・バタイユの奔放な美しさが一際目を引く。素晴らしい映画。 

鴛鴦(おしどり)歌合戦 

監督マキノ正博。おもしろい。批評家山田宏一の表現を借りれば「和製オペレッタ映画第1号」。1939年にこんな映画が撮られていたという事実にまず驚く。マキノは大変な早撮りの名人だったそうで、この映画もわずか7日で撮影されたそうだ。しかも、重要な役どころを演じる片岡千恵蔵に至ってはなんと全出演シーンがたったの2時間で撮影されたという。しかし、大急ぎで製作されたというのに、すべてのショットがまぎれもなく「映画」になっているところが驚き。

新学期・操行ゼロ

Zero De Conduite

ジャン・ヴィゴの残した数少ない作品のうちの一本。全編41分という中篇であるが、規律の厳しい全寮制の学校で反乱を企てる生徒達の姿を生き生きと描き出す。映画史に残るラスト近くの羽毛の飛び交う枕投げのシーンは圧巻。

おわり。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Nさん (kazu-n)
2006-09-07 02:29:15
こんにちは。



U先生の本は、現在0谷先生のところです。その後であればOKです。



>>以前登場の回が無料で視聴

本当ですね。さすがNさん、細かいところまでよくチェックしてますね。ところで、Nさんはごらんになりましたか?



>>こちらの紙仕事はボスの魔法により終了

ううっ、それはうらやましい。私もがんばります。
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Unknown (N)
2006-09-06 20:22:43
U氏の本、貸してもらえませんか。 本来であれば、5冊ぐらいはまとめ買いしなくてはならないのですが、よろしくお願いします。



ところで、マル激、例の人物が再登場していましたね。その説明理由ということで、以前登場の回が無料で視聴できています。



ちなみに、こちらの紙仕事はボスの魔法により終了してしまい、先日送り出しました。
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ダイアンさん (kazu-n)
2006-09-06 09:56:46
お帰りなさいませ。ブログで拝見する限り日本を満喫されたようですね。ボンさんもお元気そうで何よりでございます。



ということで、新学期もがんばってください。



さて、

>>あの小泉さんの記者会見はいただけないと思ったのね



その記者会見。見てないですがおおよそ想像がつきます。



>>どうなるのかしらね、日本

ほんと。どうなるんでしょうか。空恐ろしいです。
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お疲れ様 (ダイアン)
2006-09-05 13:15:16
もしかして、今、追い込みって感じでしょうか?

頑張ってね~

靖国問題、色々な見解があるとは思うけど、

あの小泉さんの記者会見はいただけないと思ったのね・・・すごく、がっかりしたし、無償にはらがたった・・・どうなるのかしらね、日本。
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o_sole_mioさん (kazu-n)
2006-09-05 12:41:43
コメントありがとうございます。

具体的な背景が良く分かっていないのでなんともいえないのですが、o_sole_mioさんのおっしゃるとおり、アジアからの批判に対してあれだけ頑なに見えた靖国神社が、保守の側からの批判に対しては随分ものわかりが良いように見えます。一体何があったのか、興味深いところです。



ということで、o_sole_mioさんの靖国特集。楽しみにしております。

返信する
近代史と靖国 (o_sole_mio)
2006-09-04 23:45:20
こんばんは



鈴木さんのコラムに書かれていたことは以前目にしたことがあるのですが、アメリカの意向にはさすがの靖国神社も逆らえないのか、安倍さんのブレーンの言うことを聞いたのか、どっちなのでしょうね。



アメリカには配慮しても中韓には配慮しない靖国神社ですが、児童作家として有名な山中恒さんの「すっきりわかる靖国神社問題(小学館)」を読んでいます。この本は明治以降の近代史と靖国神社との関係をわかりやすく整理してあります。



たとえば日本の首相が靖国神社を参拝すると何故韓国は怒るのか、その背景を知っている日本人は以外に少ないのではないかと思います。もう少し整理して拙ブログで紹介しようと思っています。
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