腰痛に見舞われている。1ヶ月経つが、よくならない。年に1回ぐらいやるのだが、大抵2〜3週間で収まるし、今回は痛みがある部分が広い。
で、妻が病院でもらった妻の湿布を貼ろうかと、言ってくる。「いらない」と僕。しかしながら、妻の心配高じ、今日湿布を貼ることになった。
しかしだ。湿布は効かないだろう。欧米では売っていない。湿布が効くとの科学的エヴィデンスはありません。ということで、湿布は気休めということに過ぎないのだが、妻の思いやりは、間違いなく効く。
日本には膏薬が昔からある。中国にもある。身体に効くとされる油や蝋を布に塗って、患部に貼っておくというものだ。漢方にもありそうだが、よくわからない。妻曰く、中国には「神医」というものがあり、布に漢方の薬を塗って貼るようなものがあるとか、なかったとか。
日本人も中国人も、そのため湿布薬を受け入れやすい文化があるのだろうと想像する。ただ、欧米にはない。だからカナダの薬局には売っていない。というか、全てというわけでもないだろうが、薬は処方箋がないと買えない。ちなみにカナダと中国にしか行ったことがないので、例として出させてもらった。
ちなみに中国人は、日本の湿布が大好きだ。妻が中国に帰るとき、お土産として要求される。中国人が日本に来て、薬局で薬を大量購入するのだが、中国ではあんな簡単に、あんな便利な薬は手に入らない。だけど、抗生剤は手に入るけど。どのみち日本は薬天国ですよ。
僕が、湿布が効かないとの話をはじめて聞いたのは、20年前ぐらいだと思う。知り合いの整形外科医が、アメリカに研修に行った時に、湿布がないことに気付いたと話してくれた。それで調べた結果、湿布が効くというエヴィデンスはないと知り、回りのアメリカ人医師に確認したという。臨床の研修で当たり前のように湿布を出していることを思い出し、何をしているのかと思ったらしい。
その話を聞いて、僕はブラセボ(偽薬)ですよと行った記憶がある。
僕は湿布を否定しているのではない。薬といえども、文化的な側面があるということで、それは気持ちに左右する。気持ちは文化的な側面もあるので、信じていれば、治っちゃうという事もあるに違いない。病は気からである。
今は化学物質(薬)を塗り込んだものも多いので、肌荒れには気をつけましょう。