めるままのお気楽ブログ

明日は明日の風が吹く

My Sentimental Journey In 水戸 ♪~

2015-03-18 20:19:14 | 日記

 

3月も半ばだと言うのに、北関東の茨城県水戸市は風が冷たい

女ひとり旅、「マイ センチメンタルジャーニー」が今から始まろうとしている

水戸は私が結婚後、初めて暮らした街・・・

もう30年も以前の思い出深い街なのだ

それまでは関西から出たことが一度も無かった
他県に住むことなど、想像だにしていなかった

ここで、夫と二人っきり、これからどんなことが始まるのか・・
嬉しくもあり、恐ろしくもあった

今から思うと、野のユリのような?清純なうら若き乙女であった

今夜は水戸芸術館で「河村尚子ピアノコンサート ショパンプロジェクト」を聴く予定になっている

その後、水戸駅南の「東横イン」(会員になっている)に一泊して、翌日は「偕楽園」で観梅をしてから、帰宅する

ピアノコンサートを兼ねた <過去を辿る旅>である

20歳そこそこの頃、この地の某楽器店で4年間、仕事をした
今はどうなっているのだろう~
未だ健在だろうか・・・

靴音が次第に不安なリズムを刻み出す
〇○楽器店の看板がだんだん、近づいて来る・・・

あった、あった!

当時の栄光はもはや消え失せて、店頭もひっそりしている

もう誰も私を憶えている人など、いないだろう・・

初老の男性が、二人うつむき加減で何か作業をしている
その一人に
目が釘付けになってしまった

すっかり薄く白くなった毛髪、小柄な体が、ますます小さく見える
でも、あの面影は、確かにOさん!

0さん!と呼び掛けてみたいのだが、声が、出ない
そう言えば
いつだったか、この店の店長として活躍していると、聞いたことがあった

年月は、過酷だ
人の風貌をこれほどにまで変えてしまう
私も同じだろう・・
声をかけたところで、誰だか解ってもらえない
おぼろげな記憶の糸を辿って、やっと思い出せても・・・
それが何だというのだろう・・

店内をゆっくり歩きながら
黒と黄色の音符のクリップをふたつ選んだ
Oさんは、ていねいに包んで、にこやかに私に手渡してくれた
「ありがとうございます」と、彼・・
私もにっこり微笑んだ
30年の歳月が、一瞬にして通り過ぎるのを、感じる


ドアを開けて、外に出る
夕暮れの冷たい風にふいに目を覚まされる

さてと!
深呼吸~!(^O^)/

足取りは打って変わって軽くなる
今日のディナーは
水戸の老舗、木内酒造の経営する創作料理の店「なか屋」である

(続く)