手術の朝・その２

朝の大通りの喧騒にリキはパニックを起こした
ひっそりと人通りの一切途絶えた夜の散歩がやっとのリキ

たくさんの流れる人と車の波に飲まれて
油汗を流して、震えてすくみきるリキ・・・

なだめてやっとこ横断歩道を渡って、しずかな道に入る。
入れ込んだ出走前の馬みたいなリキが、少し落ち着きを取り戻した矢先
病院に到着・・・

それほど、ここには悪い印象を持っていないので苦労なく
医者に預けた。

でも・・・万が一のこともあるので誓約書にサインさせられる。
こんなにビクだもの・・・そう長く生きられないんじゃないか・・・って
よく思うんです・・・って先生に言ってしかられた・・・

頑張れよ！病気の手術じゃないことさせてごめんね
仕事が終わったらすぐ迎えに来るから！

先生にアタマを下げて職場に1時間遅れで向かった。