石巻の状況は大きく変わっていました。前回、訪れた1月28日、ガレキだけだった荒涼たる敷地には、仮設焼却施設や分別ラインが設置されていました。コンクリート殻は再利用され、発火の原因となる畳は分別されていました。被災地の努力の結果です。
ガレキは被災地にとって仕事になるという指摘があります。その通りです。分別ラインの最後は、手作業で行われます。この夏、仕事を失った被災者の皆さんが、炎天下、海風に晒されながら、匂いと埃の中で作業することになります。本当に、大変な仕事です。
今日、最初の仮設焼却施設が動き出しました。順次、5つの焼却施設が立ち上がり、24時間フル稼働します。ただ、日量1500トンという能力をもってしても、石巻だけで焼却することはできません。
変わらない光景もあります。がれきの山の存在です。その数、石巻ブロック(石巻市、東松島市、女川町)内に32。広域処理の対象となるのは、被災地の皆さんの手で分別された安全なガレキです。
最も大量のガレキが生じた石巻での「火入れ」は、大きな一歩です。しかし、まだ越えなければならない山があります。私自身の心にも新たな火を灯して、被災地と共に前進します。