春のそよ風夏の雨

嬉しいひととき。好きなこといろいろ書いています。

ほしおさなえ「銀河ホテルの居候 また虹がかかる日に」

2024年11月20日 | 
ほしおさなえ「銀河ホテルの居候 また虹がかかる日に」

ほしおさなえさんの新シリーズが始まりました。
9月に1巻目が出たばかりなのに、11月に2巻目が発売されます。
(注文してあるので数日中に届くでしょう。)

東京で自立して生活をしたいと思っていた青年が、
ブラック企業で働いて体調も悪くなり、更には仕事も失い、
実家に戻って、母が営んでいる軽井沢のホテルで働くことになったという
ところから物語が始まります。

そのホテルにある、ちょっと変わった「手紙室」
そこ目的に泊まる人もいるという。そこでは・・・。

ちょっと「紙屋ふじさき」シリーズとも内容が重なるシリーズですね。
文具好き、インクも好きなので、欲しいものが増えそうです。

おばあちゃんのお話が好きでした。

二巻目はどんな人たちがホテルに訪れるのか。楽しみです。

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トーン・テレヘン「きげんのいいリス」

2024年11月20日 | 
トーン・テレヘン「きげんのいいリス」

トーン・テレヘンさんとの出会いはちょっと面白くて、
ドイツ語多読をされている方が、トーン・テレヘンさんの読んで感想を書かれていて
面白そうだなぁと思ったのですが、ドイツ語版は絶版で残念と思っていました。
そしたら、あるときAmazonで検索していたときに、英語版があるというのを見つけて、
おぉっと手に入れました。
そしたら、やっぱり面白くて大好きになりました。
それから、イタリア語版とか、スペイン語版の本も見つけて。
日本語はあまりないし、絶版ばかりと思っていたら、
「ハリネズミの願い」が発売されて結構売れたので、新潮社が続けて数冊出してくれました。
あ、原書ののオランダ語版も手に入れました。
読める自信はありませんが、時々眺めてみたりしています。

さて、この本ですが、
トーン・テレヘンさんの動物ものは、
みんな同じ大きさ
誰も死なない
という設定のもとに描かれているそうです。

リスとアリが仲良しで、なんかいいなって思ったり、
ぶつかってばかりのゾウがいて大丈夫って思ったりもするのだけど
ぶつかることもらしさだったりするんだなとか、
ちょっとホワホワな感じと読むこともできるし、
ちょっと哲学的に読むこともできるような短編集というよりも
小さなお話を集めたような本です。

最初にも書いたけど、リスとアリの仲良しな感じが好きです。
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「池田澄子句集」

2024年11月18日 | 
「池田澄子句集」


確か、何かのアンソロジーで池田澄子さんの俳句と出会って、
もっと他の句も味わってみたいと思って、この本を手に入れたように思います。

生活を読んだ口語句集だと思いました。

口語だからこその、ある種の生々しさみたいなものも感じられて、
気持ちが伝わってくるなと感じたところもありました。

川柳ともまた違う口語の俳句、とても面白かったです。
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原田ひ香「三千円の使いかた」

2024年11月13日 | 
原田ひ香「三千円の使いかた」

ファイナンシャル小説とでも言うのかな。
保護犬を引き取りたいから、家を買いたい。
そのためにはお金を貯めなければ・・・と言う女性の話から、
その姉、祖母、母などのお金事情が描かれた作品です。

こういう本を若いうちに読んでおくと良さそうですね。

お金に関するいろんな考え方を知ることができますし、
これだけあったら大丈夫かなと思っても、こんなこともあり得るのかとか、
節約節約と思っていると、気持ちの余裕も変わってくるのかなと思ったりとか、
自分のお金の使い方はどうかなとちょっと思わせてくれる作品だと思います。

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原田ひ香「ランチ酒 おかわり日和」「ランチ酒 今日もまんぷく」

2024年11月11日 | 
原田ひ香「ランチ酒 おかわり日和」
原田ひ香「ランチ酒 今日もまんぷく」

シリーズ二冊目と三冊目。

夜、ずっと起きたままで、誰かを見守ることを職業にしている女性祥子が主人公。
夫と子供がいたのですが、義母とうまく行かず、夫とも十分話もできずに離婚して、
幼馴染に誘われて、今の仕事をすることに。
誰かとは、子供だったり、認知症気味の女性だったり、ペットの犬だったりで、
午前中に仕事を終え、どこかでお酒を飲みながらランチを食べると言う様子が描かれています。

連作短編なのですが、巻が進むうちに再登場の人が増えてきて、
長編っぽくなるというか、この人はどうなるんだろうと思う続きが描かれていて
面白くなってきました。

食と酒な小説ですが、三巻はちょっと色が違うかな。
三巻で終わりなのかなと思いますが、同じ会社に勤める人のシリーズが始まっている
ようなので、どこかで再び祥子と出会えるかもしれませんね。
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原田ひ香「一橋桐子(76)の犯罪日記」

2024年11月06日 | 
原田ひ香「一橋桐子(76)の犯罪日記」

主人公の一橋桐子さんは76歳。
友人と二人で暮らしていたが、友人が亡くなって家賃も払えないし、
手持ちのお金も底をついてきた。

刑務所に入ったら、介護が必要な場合でも介護してもらえるらしい。
家も、仕事も、金もないなら、刑務所に入るのがいいのでは・・・。
人にあまり迷惑にならない方法で、刑務所に入れないかと画策するが・・・。

状況は大変なのだけど、コメディ仕立てで楽しく読めました。
桐子さんが、なんというかかわいいですし、いい人なんですよね。
でも、ここに書かれている通りだなとも思うのですよね。

老いてから、家も、仕事も、金もない状態で不安を抱えて生活をしている人は
少なくないと思いますし、それならよっぽどと思える状態でもある。

年齢に関わらず、みんながそういう不安を持たずに生活できたらいいですよね。

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原田ひ香「三人屋」

2024年11月06日 | 
原田ひ香「三人屋」

両親が営んでいた喫茶店を継いだ三姉妹。
仲が良くないということもあり、朝は三女、昼は次女、夜は長女がそれぞれの
スタイルで食事を出している。
そんな三姉妹と男たちの物語かな。
とにかく駄目男を集めたような作品で、最後の方はちょっと引きました・・・。

この著者の本は何冊か読んでいるけれど、この本はちょっと合わなかったかな。
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原田ひ香「口福のレシピ」

2024年10月29日 | 
原田ひ香「口福のレシピ」

会社勤めのSEをやめて、フリーでSEの仕事をしながら料理をSNSに発信して、
だんだん「料理研究家」としての仕事もするようになってきた女性留希子が主人公。
彼女は実は、代々続く有名料理学校「品川料理学園」の社長の一人娘だった。

料理関係の仕事に、品川料理学園も絡み合ってくるのですが、基本的には主人公の
自分探しのお話のような作品かなと思います。

現代を舞台にしたお話に中に、昭和初期を舞台にしたお話も挿入されているのですが、
最後にピタッと合わさります。

少し切ない部分もありながらも、いいお話だったなと思います。

前に書いた本に続きますが、美味しいご飯はやっぱり最高ですね。
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原田ひ香「ランチ酒」

2024年10月29日 | 
原田ひ香「ランチ酒」

夜、ずっと起きたままで、誰かを見守ることを職業にしている女性祥子が主人公。
夫と子供がいたのですが、義母とうまく行かず、夫とも十分話もできずに離婚して、
幼馴染に誘われて、今の仕事をすることに。
誰かとは、子供だったり、認知症気味の女性だったり、ペットの犬だったりで、
午前中に仕事を終え、どこかでお酒を飲みながらランチを食べると言う様子が描かれています。

祥子は、仕事先では(もちろん依頼主を怒らせない程度にですが)結構言いたいことも言って
いるように思うのですが、元夫には遠慮して言いたいことも言えない感じがちょっともどかしいなと
思う時もあります。

それでも、いろいろな見守りでのやり取りが人間味があっていいですし、
食べる場面がとにかく美味しそうで、あぁ、食べたい!となります。

美味しいご飯はやっぱり最高。



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原田ひ香「古本食堂」

2024年10月28日 | 
原田ひ香「古本食堂」

北海道に住んでいた珊瑚は兄が亡くなった後を継いで神保町にある古本屋の店主になることに。
そのお店は、もう一人の兄の孫である美希喜がよく訪れていたお店で、大叔母の元にもやってきた。

70代?の珊瑚と大学院生の美希喜を中心とした連作短編集。
近くに美味しいお店がたくさんあって、食べ物もたくさん出てきます。
お客さんにもどうぞ・・・と言う場面が多いので「古本食堂」なのかな。
(読む前は、カフェ併設の古本屋みたいな感じで食堂併設の古本屋の話なのかなと思ってました。)

少し重たいような内容もあるのだけど、全体的には重さを感じさせない空気感で描かれていて
気持ちよく読むことができました。あと、人間関係で押し付ける感じがほとんどないのが
いいなと思います。(美希喜のお母さんはちょっと押し付けるところもあるようですが。)

ほとんど知らない関係から、少しずつ知り合っていく珊瑚と美希喜の関係性も素敵。
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