春のそよ風夏の雨

嬉しいひととき。好きなこといろいろ書いています。

原田ひ香「定食屋「雑」」

2025年02月02日 | 
原田ひ香「定食屋「雑」」

専業主婦の沙也加は、しっかりと夕食を作って夫の帰りを待っているのに、
お店で食べたり飲んだり・・・。
なぜ、家で食べたり飲んだりしないの?
浮気をしている?
そう思っているところに離婚を切り出されて、夫がよく通っていた店「雑」に行ってみた。

原田ひ香さんの本って、好きになれない「夫」がよく出てくるな。
主人公の夫もそう。

すごく美味しいとか、オシャレという訳ではないけれど、
「雑」の魅力は伝わって来ました。

そして、少しずつ変わっていく主人公の様子がなんかいいな。
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名取佐和子「金曜日の本屋さん夏とサイダー」

2025年02月02日 | 
名取佐和子「金曜日の本屋さん夏とサイダー」

シリーズ二冊目。
そっか、このシリーズは春夏秋冬と一年が描かれるのかな。

一巻目で、謎というか、この人ってどんな人なんだろうと思っていた人についての
巻でした。

とても、切なく悲しいというよりもやりきれない部分もありますが、
温かさで包み込まれているような作品でした。

四話で四冊の本が出てくるのですが、どの本も読みたくなりますね。
特に、「夜は短し歩けよ乙女」はかなり前に読んだことがあるけれど
読み直ししようっと。
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原田ひ香「東京ロンダリング」

2025年02月02日 | 
原田ひ香「東京ロンダリング」

住人が変死したなどで、次の借り手が来ない物件に一ヶ月だけ住むのが
仕事という女性が主人公。
離婚して行くところがなくなったことから始まった仕事だった。

実際にこんな仕事があるのかどうか分からないけれど、
人は住むところで生き方も変わってくるのかもと思ったりもして、
興味深い本でした。

苦い部分もありますが、一冊を通して読むと温かさのある作品でした。
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東川篤哉「探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて」

2025年02月02日 | 
東川篤哉「探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて」

軽いミステリが読みたいなという時に読んだりしている作家の本です。

31歳のちょっと不甲斐ないかも知れない便利屋と、10歳の女の子のコンビものです。

これは、幻冬舎文庫よりも青い鳥文庫が似合いそうかも?
くらい、子供向きにも思える本です。
あ、でもちょっとと思う大人も出てくるので、やっぱり子供向けではないかな?

個人的には乗り切れない感じがしましたが、軽く読める本です。

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名取佐和子「金曜日の本屋さん」

2025年01月31日 | 
名取佐和子「金曜日の本屋さん」

欲しい本が見つかるという都市伝説のような噂がある駅中の本屋さん。
欲しい本を探している青年がやってきた。

本屋さんとそこに来るお客さんとの交流を描いた4話よりなる連作短編集です。
それぞれの話に一冊の本がしっかりと絡んできて、読書会っぽい楽しさも感じられます。

この本も好きなんだよなとか、連なっていろんな本が読みたくなる作品だと思います。

すごく面白かったです。

ちょっと謎っぽいところもあって、続編で分かるのかなと楽しみです。

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長月天音「ほどなく、お別れです」

2025年01月26日 | 
長月天音「ほどなく、お別れです」

主人公は、葬儀場でバイトしている女子大生。
就活でしばらくバイトを休んでいたのだけれど、忙しいからと頼まれて
久しぶりにバイト先に行くと・・・。

主人公は少し特殊な能力があったりするので、ややファンタジックな雰囲気
もある作品ですが、亡くなった人やその家族への思いをしっかりと汲み取るように
描かれた作品だなと思いました。

感動の押し売りをするような本ではなく、
でも、しっかりと思いが感じられて心に沁みました。

後書を読むと、この本は著者の家族が亡くなったことからの思いをきっかけとして描かれた
そうです。その上、著者は葬儀場でバイトしていたことがあるそうなので、
葬儀場の方からの思いも、家族を亡くした人の思いも描かれているのだろうなと
思いました。
著者のインタビューを見つけました。
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近藤史恵「歌舞伎座の怪紳士」

2025年01月26日 | 
近藤史恵「歌舞伎座の怪紳士」

事情があり、家事手伝いをしている女性が主人公です。
祖母から「バイトとして」代わりに観劇しないかと言われて、
少しでもお金を貰えるのならと歌舞伎を見にいくと・・・。

よく推し活と言う言葉を聞きますが、
やや閉じこもり気味だった女性が歌舞伎と出会ってから、
少しずつ心を外に向けていくところが、
まさに、いい形の推し活っぽいというか、
(特定の俳優を好きになってとかではないのだけど)
好きなものから一歩進み出そうと言う気持ちになったり、
心が弾んだりしている様子がいいなって思いました。

いい好きが見つかると、心が潤うよね。
ここでは観劇だけど、音楽でも、スポーツでも、そのほかのいろいろなことでも。
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竹岡葉月「谷中びんづめカフェ竹善 3 降っても晴れても梅仕事」

2025年01月20日 | 
竹岡葉月「谷中びんづめカフェ竹善 3 降っても晴れても梅仕事」

谷根千ものが好きなので、谷中に惹かれて読んでみました。
シリーズ三巻目です。

主人公は女子大生の女の子。
谷中のびんづめ専門カフェ「竹善」のオーナーの義理の息子の家庭教師を
しています。

びんづめ専門カフェではジャムから梅干し、アンチョビまでいろんな瓶づめを作って
いるのですが、どれも食べてみたくなります。
ドリンクも美味しそう。

親しみを持っている間柄でも、こんな呼び方は・・・と思うような呼び方が出てきたり
するのが気になるのですが、軽く楽しめるお話です。
地味なようで、意外とモテてる主人公です。
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友井羊「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 心をつなぐスープカレー」

2025年01月19日 | 
友井羊「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 心をつなぐスープカレー」

シリーズ6巻目のようです。5話からなる連作短編集です。
なんとなく、題名は見たことがある本だったので、古書店で見かけて買ってみました。

スープ屋さんというだけで美味しそうだなと思っていたのですが、
本に出てくるスープは本当にどれも美味しそう。

そんなスープ屋の店主が日常の謎を解くというシリーズです。
なんとなく文章というか文体が今ひとつ合わないかもというか、
素人っぽい文章という感じが少しするかなと思ったりしたのですが、
エピソードは面白かったですし、ちょっと悪意を感じるものもありましたが、
全般的には人情味がある話が多く面白かったです。
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幸田文「崩れ」

2025年01月14日 | 
幸田文「崩れ」

安倍川支流の大谷川を遡って、大谷崩れを一見し山菜採りへという道中、
緑を楽しみながら進んでいたら、異質な崩れに出会った。
大谷崩

畏怖や悲哀感。心を捉えて離さない何か。
それをきっかけに、あちこちの崩れを見に行くようにというより見に行かずに
いられなくなった。そんな崩れを見に行った様子が描かれている本です。

「自然災害」というのをしっかりと見える形で見たことによって、
自然災害の威力、自然災害が人や木々に与える影響の大きさに思いが巡って、
こういうことがある。こんなにもすごいことが起こったし、現在も起こっているんだと
伝えられずにはいられなくなったということのようです。

地震、大雨などで、噴火などの自然災害があり、土砂崩れが起こる。
それも「崩れ」の一つの形で、今現在でも起こっていることなので、文章からでも、
その威力や影響の大きさがリアルに感じられました。

科学的な記述や、こうするといいという方法などが載っている訳ではないのですが、
日本の各地でこういう場所があるのだと、体感させてくれる本でした。


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