言霊（ことだま）

　年をとるという事は、どちらかというとあまり歓迎されないですね。

　体は長期使用のため、あちこちガタがきますし
　頭のほうも、なかなか固くなり柔軟さが減るみたいです・・・トホホ

　しかし、逆に本当に年を重ねて、いろいろな人生経験をつんだことでよかったと思うことがあります。

　若い頃の私は、合理的に物事を考えて、税理士として良いと思うことを直球勝負でズバリとお話してしまうほうでした。

　正しいと思うことは逆に言わなければいけないと思っていたからです。

　それが、年を重ねていくうちになぜかそのお話をしている方の回りの事、
　つまりその方自身のことであり、従業員のことであり、夫婦、子供、親、そして友達、取引先の人それぞれ全ての人に、それぞれの人生があり、またそれぞれの事情がありそうせざるをえない理由があるということ・・・

　そこが気にかかり、ズバリが言葉に出ないようになりました。
　ハギレが悪くなってしまったとも言いますが～(^0^)

　「判っているけれど、やれない事」

　言葉にはそれを言葉にして言ってしまうと、それ自体に力が生じてしまうそうです。昔から言霊というそうですね。

　思うだけなら何を思っても良いけれど、言葉にしてお話する時は、覚悟をきめてお話をするようになりました。

　人間にしかない言葉という魔法！！

　美しい日本語で、明るく楽しく、そして解かり易く、そしてなるべくその方の人生にそって優しい思いでお話をするようになりました。

　年をとっても良いことがたくさんあるんですよ（笑）