彼が気づくと、どこかのレストランのテーブルについていた。彼は正装(せいそう)していて、これから食事(しょくじ)をしようとしているようだ。なぜ自分(じぶん)がここにいるのか、彼にはまったく分からなかった。
テーブルの上は綺麗(きれい)にセッティングがされていた。だが、よく見ると、フォークやナイフが置(お)かれていない。その代(か)わりに、鉛筆(えんぴつ)のような小さな棒(ぼう)が並(なら)んでいた。しかも、どれもストローのように穴(あな)が空(あ)いている。
「これは何なんだ?」彼はじろじろと眺(なが)めて、首(くび)を傾(かし)げた。
そこへ料理(りょうり)が運(はこ)ばれてきた。小さな皿(さら)の上に乗(の)っていたのは、白くて丸(まる)いもの――。
「これが、食べ物なのか?」彼は呟(つぶや)くと、まじまじと皿の上を見つめた。
彼は、ストローのようなものでつついてみた。ぷよぷよとして、まるで水が入った風船(ふうせん)のようだった。彼は困(こま)ってしまった。これを、どうやって食べればいいんだ?
彼は、周(まわ)りを見回(みまわ)した。すると他(ほか)の客(きゃく)は、ストローのようなものを突(つ)き刺(さ)してチューチューと吸(す)っていた。なるほど…。彼は納得(なっとく)した。
ためしに彼はやってみた。だが、どういうわけか丸いものに刺さらない。いくらやっても、丸いものがぷよぷよと動いてどうにもならない。彼はやみくもにやってみた。すると、丸いものが皿から飛(と)び出してしまった。そこで、彼は目を覚(さ)ました。
<つぶやき>これは、夢(ゆめ)なの? 彼は果(は)たして人間(にんげん)なのか…、それとも別の生き物かもね。
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