最新刊 122巻
『 豹頭王の苦悩 』
長らく留守にしていた己の国・ケイロニアに帰って来た 豹頭王グイン…。
皇帝や臣下の者達・国中の民が歓喜の酒に酔いしれる中、宮廷の奥深く 王妃宮だけは暗い闇に包まれていました。
最愛の妻・シルヴィアに逢うべく王妃宮へ向かったグインが目にしたのは、禍々しくおぞましい悪の実を宿したシルヴィアの姿…。
数多くの困難を乗り越え、数多くの敵を打ち倒し、数多くの命・国を救った、右に並ぶ者なき偉大な英雄であるはずのグインは、あまりにも凄惨な状況に耐え切れずに、親友であるハゾスに全てを任せ、その場から逃げるように立ち去ってしまいました。
ハゾスは 敬愛するグインのため、ひいては母国ケイロニアの未来のために、知恵を絞り考え抜き ある行動に出るのです。
そして、この巻の最後、グインはシルヴィアと面会し、永遠の別れを告げています。
作者の栗本薫さんの言葉によると、シルヴィアは いずれ 「 売国妃シルヴィア 」 と呼ばれることになっていますから、この後 彼女はどんな波瀾の人生を歩んでゆくというのでしょうか…。
お願いですから、シルヴィアには、もう サーガを紡がないで欲しい…。
…それでは物語になりませんね…。
多くのグインファンが感じていたと思われる、グインの“ 弱点 ” であり、“ 手枷・足枷 ” であったシルヴィアの呪縛…。
その呪縛から解き放たれたグインの今後…ますます、気になります。