今やじの田舎の話題は二つ。
・市長選の疑惑
・産婦人科問題
どちらも昼のニュースなんかで取り上げられたりして・・・
うちの実家ではいつもその話題で持ちきりとか。
市長選の方は未だ真相が謎なのでそのうちにまた。
産婦人科問題はようやく裁判が始まったようです。
事の起こりは、毎日新聞の報道から始まったのです。
詳細は「元検弁護士のつぶやき」さんのblogを参照ください。
●18病院が受け入れ拒否(大淀病院妊婦死亡事案)
●大淀病院妊婦死亡事故(続報)(朝日の続報を追記)
その後、大淀病院は産科医療を閉じる事になります。
●大淀病院産婦人科、来春から休診
結局、
●大淀病院問題、奈良県警が立件見送り
となりました。
県医師会の部会が、病院側に落ち度無しと判断したのも理由なのでしょう。
ところが、亡くなった人の夫と生まれた息子が民事裁判に出ました。
共同通信によると、
「医療機関の責任に転嫁」 妊婦死亡で町が争う姿勢 |
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奈良県大淀町立大淀病院で出産時に意識不明となり、約20の病院に転院を断られた後に死亡した高崎実香(たかさき・みか)さん=当時(32)=の夫晋輔(しんすけ)さん(25)らが大淀町と担当医に約8800万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、大阪地裁(大島真一(おおしま・しんいち)裁判長)で開かれ、町側は争う姿勢を示した。
町側代理人は「(遺族は)診療体制の問題点を特定の医師、医療機関の責任に転嫁しようとしており、到底許容できない」と主張。提訴を「正当な批判を超えたバッシング」と批判し「結果として病院は周産期医療から撤退、県南部は産科医療の崩壊に至っている」と述べた。
遺族側の訴えについては「脳内出血は当初から大量で、処置にかかわらず救命し得なかった」と反論した。
これに先立ち意見陳述した晋輔さんは、転院先の医師から「あまりに時間がたちすぎた」と伝えられたことを明かし、おえつしながら「もう少し早ければ助かったということ。それが頭から離れません」と訴えた。
閉廷後、晋輔さんは記者会見し「病院側は(周産期医療を)続けようと何か努力したのか。逃げたとしか思えない」と反論した。
訴状などによると、実香さんは昨年8月8日未明、分娩(ぶんべん)のため入院していた大淀病院で意識不明となり、約20の病院から受け入れを断られた後、転送先の医療機関で男児を出産したが、16日に死亡した。大淀病院の担当医は、晋輔さんらが脳内出血の可能性を指摘したのに適切な処置をしなかったという。
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一方毎日新聞によると、
賠償訴訟 初弁論、夫が涙の訴え 両親も癒えぬ悲しみ 奈良・妊婦転送死亡 |
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奈良・妊婦転送死亡:賠償訴訟 初弁論、夫が涙の訴え 両親も癒えぬ悲しみ
◇「命助けようとする必死さ伝わらなかった」
◇娘の死、産科医療に生かして----両親も癒えぬ悲しみ
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった同県五條市の高崎実香さん(当時32歳)の転送が難航した上、死亡した問題で、夫晋輔さん(25)と10カ月の長男奏太ちゃんが町と担当医師に約8800万円の損害賠償を求めた訴訟の初弁論が25日、大阪地裁(大島眞一裁判長)であった。晋輔さんは「命を助けようとする必死さが伝わってこなかった」と涙ながらに意見陳述。被告側は「早く搬送していても救命の可能性はなかった」と全面的に争う姿勢をみせた
この日、実香さんの両親も傍聴。母(58)は終了後、「あの子は天国から見守ってくれたと思います」と涙を浮かべた。
晋輔さんが意見陳述に立つと、母は胸に抱いた実香さんの遺影に「見守っててね」と語りかけた。手にした赤い巾着(きんちゃく)袋の中には安産のお守りと、実香さんの回復を願って写した般若心経。「奇跡が起きて良くなりますようにと、わらにもすがる思いでした。あの子の枕元にずっと置いていました。奇跡は起きませんでした」と袋をさすった。
弁論で、母は被告側の「社会的なバッシングで大淀病院は周産期医療から撤退した」との意見表明に心を痛めた。「実香の死で病院が閉鎖に追い込まれたかのような主張。実香も『そうじゃないでしょ』と言いたいと思う」と少し口調を強めた。
父(60)も「娘は亡くなったのに、被告側が被害者だと言っている感じがした。なぜ亡くなったのか、なぜ脳内出血が起きたのか究明してほしい」と訴えた。
母の悲しみは癒えない。一日に何度も仏壇に手を合わせ「どうしてる?」「実香ちゃん。安らかになれたらいいね」と話しかける。24日に墓参りし、「正しい道が開かれますように見守ってね」と祈った。
父も「寂しさや悲しみは和らぎ、薄らぐことがない。日がたつにつれて増していく感じ。娘は妻として母としての夢があった。子どもにどんな服を着せよう、どんなお弁当を作ってあげよう、と言って、普通の平凡な生活を望んでいたと思う。夢を閉ざされて無念だっただろう」と話した。訴訟については「娘の死を産科医療の充実のために生かしてほしいというのが親としての思いだ」と話した。 |
何しろこの事件で奈良県南部の病院産科は消滅してしまいました。
やじの同級生は検診、そして出産に隣の和歌山県の病院まで行かざるを
得なくなっているそうです。
一番近い大和高田市市民病院も、近隣医療県以外の出産は受け入れを
拒否するようになりました。
これはこれで終わったと思っていたのに、さらに民事訴訟とは…。
ちょっと何だかおかしい。
必死さが伝わらないといけないんでしょうか?
民事訴訟して産科医療が充実するのでしょうか?
いろいろ騒いだから県南部の産科医療が崩壊したのではないでしょうか?
母子センター構想があっても、医師が集まらないらしいです。
そりゃあ、やる気なくなるってもんです。
ゲイの人間は出産と縁遠いのですが、
やじは妹や姪が吉野で出産しないといけないので、
この問題から目が離せません。
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やはり担当医の対応に、ご遺族が納得いっておられない、
というのが発端、かつ一番の争点なんでしょうか。。
亡くなられた方のご遺族が、責任を問いたい気持ちも分かる。
ただやはり言わば構造的な不備からの被害者・・・なので
誰かだけに責任を問うことは難しいような・・・
医療者側も萎縮してしまうような結果は、誰の利にも
ならないのは確かですね・・・。
けれど、この件で対立姿勢が激しくなることも
また辛いことだと思いながらみています。
被害者ご遺族をますます追い詰めるようなことには、
なって欲しくないとは思うんですが・・・。
>構造的な不備からの被害者・・・なので
誰かだけに責任を問うことは難しいような・・・
医療者側も萎縮してしまうような結果は、誰の利にも
ならない
確かにそう思います。
訴えるべきはこのような状況を放置してきた医療体制で、当該病院や担当医ではないと思います。
相手を間違えると、このご遺族が批判の的になってしまいますね。