今日は文楽へ。
大抵の定期公演は前半と後半とで、昼の部、夜の部が入れ替えです。
今週は夜の部で「日吉丸稚桜」と「桂川連理柵」。
来週は夜の部で「競伊勢物語」と「勧進帳」。
文楽友の会に入っているので、ネットで優先購入してありました。
もちろん一等席。前から九列目のど真ん中。
一般は5800円ですが、友の会だと4640円です。
障害者手帳でも4640円です。
大阪の文楽は、いつもガラガラで、
今日も半分くらいしかお客さんがいませんでした・・・
少し早めに行って、一階の食堂で珈琲を飲んでいました。
その隣の席に座った二人の中年男性、ビールを何杯もグイグイ。
何となくいやな予感・・・
その予感は的中。どういうことかというと、
そのひとたち劇場でも隣の席だったのです。
吐く息は臭いし、途中から眠りだすし。
おとなしく眠るのなら許せるのですが、
靴を脱いで席の上で胡坐を組んで、
足が邪魔になってしようがない。
靴下が臭うし・・・
船を漕ぎ出して、気になる!
途中から鼾もかき出すし。
「競伊勢物語」が終わった後、劇場の係の人に事情を言って、
「席を替わってもいいですか?」と尋ねたんですよね。
だって席半分ぐらい空いていたから。
それなのに、「今ご用意できるのはここしかありません」と
後ろの方の、しかも一番端。
「桂川連理柵」の石部宿屋の段はそこで観たのですが、
全然よく見えないし、
合間にもう一度劇場の人に「こんなに空いているのに!」と抗議したのですが、
「あいている席も今売り出していますので・・・」
こんな時間からこれだけの席を埋める自信があるのでしょうか?
しかたがないので、
「じゃあ、隣の人に注意してください!」って言うと、
すごくいやそうに、でも仕方なく注意をしてくれましたが。
でも酔っ払いにはそんな注意も意味もなく。
途中で前の方の席に勝手に移動しました。
折角楽しみにしていたのに、なんだか気分落ち込みました。
でも、やっぱりお話はよくって、泣いてしまいました
分別盛りの四十前の京都の商人・長右衛門と、隣家の十四歳の娘・お半とが、
旅先の石部宿でふとしたことから犯した過ち。
長右衛門には奥さんがいますので、不倫ですね。
窮地に追い込まれる二人の悲劇に、
貞淑な妻お絹、家ののっとりを企てる後妻親子、
じっと見守る隠居した父親、
事件の発端となった滑稽な丁稚が、
京都の商家を舞台にドラマが展開します。
しかし、悲劇に翻弄された挙句、
結局はお半と長右衛門は桂川で心中するのでした。
筋道がわかりやすいのと、
いかにも文楽らしいドラマで人気の狂言です。
でも、しだいにこういう感覚は忘れられてゆくのでしょうか。
そうそう、今日は床の下の席には五十人ほどの、
リクルートスーツに身を包んだ若者が座っていました。
新人研修かなんかですかね。
この中の何人が文楽ファンになってもらえるのでしょうね。
次回の文楽公演は、文楽鑑賞教室で、
六月四日から十九日まで。
「五条橋」と「絵本太功記」から「夕顔棚の段/尼ヶ崎の段」
それに「解説文楽へようこそ」です。
漫画解説付きパンフレットをプレゼント。
料金も格安で、一般3600円(障害手帳で2割引)です。
初めての方はこちらがお勧めです。
5月に入ると戻りのチケットが出るかも知れないので待ってみます。
周りの客のおかげで芝居見物の楽しみが半減してしまいますもんね。
楽しめる演目で良かったです。
空席あるなら移動させてくれたっていいのに!
やはり東京はチケットの販売がすごいですね。
大阪は今週末の公演でも今から席がとれます。
大阪発祥の芸能なのに、どうしてでしょうかね。
酒飲んで酔っ払うなら観に来なかったらええのに!
これが全部時代物やったら、途中で帰っていたと思います。やっぱり文楽は世話物ですよね。