キャッスルマン病とわたし。

稀少難病『特発性多中心性キャッスルマン病』になってしまったわたしの日々。
夫・Uさん&チワワに支えられて。

キャッスルマン病と言われるまでのこと。その11

2007-12-30 | キャッスルマン病と言われるまでのこと。
【 アクテムラを打ってみた 】



2005年11月17日

いよいよ初アクテムラとなりました。


アナフィラキシーショックの可能性があるため

初回と2回目の投与の際は1泊2日の入院が必要になります。


前回、検査で1ヶ月入院をしたときは地獄の苦しみだったのですが、

今回は点滴(アクテムラ)を打って安静にしているだけだったし、

1日でおうちに帰れるとわかっていたので気が楽でした。


そういえば前回の検査入院の時『不明熱』と言われていたわたしですが、

夕方~夜中にかけて37.5~38℃の熱が出ていたけど

早朝~夕方までは平熱で、わりと元気に院内を歩いたりしていたので

他の入院していた患者さんに、

「あなた、本当に病気なの」と聞かれて困ってしまった事がありました。

思い起こせば、我ながら、つい職場にいる時のように

「タラタラ歩いていたら時間のロスだわ

とばかりにサクサクと歩いていましたっけ。(製造工場勤務なモノで




2005年12月1日


2回目の投与。再び1泊2日の入院。

今回の採血の結果を前回(11/17)のそれと比較すると、

CRPが『 7.2 → 0・3 』に下がっていました。

(ちなみにこの時に『8.7』と少し低めだったヘモグロビンも、

 徐々に回復して現在は『12~13』を推移しています。



これで「キャッスルマン病」が確定しました。


「まさか本当にキャッスルマン病だったとは・・・・・。


でも、このときの心情をもっと正確に表現すると、


「え~なんだかよくわからないけど変な病気になっちゃったよ~

「なんでそんな病気になっちゃったんだろう

「仕事どうしよう。難病だってばれたらクビにならないかしら

「家族に移らないかしら

「主人に離婚したいって言われたらどうしよう

「主人の家族から離婚勧告されないかしら

「やっぱりまだ若い主人の将来を考えたら、
 むしろわたしから離婚を切り出すべきじゃないかしら

etc...etc...

とにかく、いろんな想いがいっぺんに駆け巡ってました。


その後、

とりあえずアクテムラで1番の心配の種だったCRPは下がったし、

お金のやりくりはちと大変だけど、まだ体が動くから共働きならやっていけるし、

なんとかなるのかな~と思いつつも、

難病になって初めての体験ばかりでわからない事だらけで

毎日、とても不安で不安で、精神不安定になったせいもあるのでしょうが、

一人になると泣き暮れていました


「キャッスルマン病は現在の医学では完治しないけど、

 それ自体が悪性で今すぐどうこうなるわけではないから

 そんなに悲観しないでも大丈夫だよ。」

主治医からはそんな言葉をかけてもらっていたし、

言葉は悪いかもしれませんが、わたしより大変な思いをしている難病の患者さんが

もっとたくさんいる事もわかっているのですが、

当時は「自分の体がおかしな事になっている事実」が

「わたしは不治の病になってしまった」という固定観念のみに捉われて

必要以上に自分を悲劇のヒロイン化してしまった部分も多分にありましたね。


でもわたしは非常にラッキーだったと思います。


細菌性肺炎や喘息を患ってしまいましたけど、

2005年3月・めまいで倒れ、職場の課長に強く勧められて病院めぐりを始め、

2005年5月・1ヶ月の検査入院、

2005年6月・アクテムラの一般販売が始まり、

2005年11月・アクテムラを投与、

2005年12月・初期の段階で「キャッスルマン病」の診断が確定。


最初はなかなか不明熱から先に進まず、診断が確定するまでに9ヶ月も要したので

「長い道のりだった」と思っていたのですが、

他のキャッスルマン病の患者さんの記事を読むと、

診断が付くまでに何年もかかった方がけっこういらして、

診断が付くまでの間に誤診をされたり様々な辛い検査を経験されたり、

他の病気を併発されたりと、大変な想いをされているのです。


わたしは早期発見・早期治療が出来てラッキーだったと思います。

これからどんなリスクが現れるかまだわからないけど、

今現在は、「完全に健康です」とは言えないものの、

家族と一緒に苦労を分かち合いながらも暮らせています。


2回目の投与の後も継続して2週間に1度、アクテムラを打っていますが、

今でも「老後の資金繰り」「長い通院時間」「未知なる副作用」

などを考えると不安がつのります。


でも、時に体調を崩し、時に入院したりしながらも

やはり体は確実に楽になっているので、

今は「わたしはこれでいいんだ」と思っています。

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