ももたろうパートナーズ 2006

視覚障がいのある方といっしょに走るジョギングクラブ・ももたろうパートナーズ 

「見えなくなった私の人生を変えたマラソン」。久保瞳さん。

2020-09-22 12:07:26 | 交流・メンバー紹介

メンバーの久保さんからメールをいただきました。掲載させていただきます。


見えなくなった私の人生を変えたマラソン。

ももたろうパートナーズ 久保 瞳。

私が50歳になったころ 巷はマラソンブームでした。
私も「見えてた頃のように安心して新緑の中 風を感じて走ってみたらどんなに気持ちよいだろうか」と思うようになってましたが、伴走者さんをを探す手立てもなく、時は過ぎていました。

10年後 私と同じ目の病気の20歳若い彼女からの一本の電話、

「私走らせてもらえるんよ」

私は思わず「60歳のおばさんが走りたいと言ってる聞いてみて」と。

すると快く引き受けてくださり練習開始です。
伴走ロープを握り合って二人三脚で走ります。
道の凸凹や曲がり具合や障害物なども教えてもらいながらの走りです。
走ればしんどいですが、走れない私が走れる嬉しさで練習がつづけられるのです。
そして 風を感じられるのが最高です。
その喜びも伴走者さんがいてくださればこそです。
最初は4人で始めたマラソン会。一年後口コミで参加者も増えました。

会の名前を「ももたろうパートナーズ」と名付けて、その頃は練習も月に2回から3回で距離も10キロ弱でした。
2年近く経った頃、ラジオで「両足義足の人がホノルルフルマラソンを完走された対談」を聞いてしまったのです。

私もせっかくマラソンに出会えたのだから一度で良いから思い出としてフルマラソンを走ってみたいという衝動にかられたのです。

このホノルルマラソンは制限時間が無い。それなら私でも走れるのでは思いました。
次の練習会の時にみんなに「ホノルルを走ってみたい」と言うとリーダーさんが「行こう行こう」と。
でも 桃パの練習会だけでは練習不足を感じて、自宅に来て走らせてくれる伴走者さんにも出会えました。

また そのころ4年生だった孫が「ばあば 僕が来て走らせてあげる」と言って毎週土曜日我が家に自転車で来て走らせてくれるようにもなりました。
いろんな都合でホノルルは延期になりましたが、リーダーさんが私の走りを見ててくれ「その走りなら制限時間の有る国内のマラソン大会でも走れるよ」と背を押してくれました。

思い切ってフルマラソンエントリーしました。

すると、いろいろな伴走者さんが長い距離も練習させてくれるようになりました。
63歳の12月「世界青島太平洋マラソン」に出場しました。

スタートラインに立った時、伴走者さんに二つお願いをしました。

「歩くことなく走り切ってゴールしたい、5時間が一秒でも切れたら」と。


私の言い分ペースで走らせてくれて、タイムは4時間44分11秒!

「嬉しかったですね」。
早速、孫や伴走者さんに喜びとお礼の電話をかけることができました。
それからフルマラソンに挑戦するようになり、今74歳ですが、この間フルマラソンは23回すべて完走できました。

100キロも2度完走させてもらってます。
地元の岡山マラソンを始め、東京などあちこちの市民マラソン、外国ではホノルル、サイパン、キルギス共和国のシルクロード、ゴールドコーストなどなど旅ランをさせてもらい思い出を一杯作ることができました。

現在、このももたろうパートナーズは視覚障碍者など十数名が練習会に参加しています。
また 伴走者さんはそれ以上の人が参加くださり、和気あいあいと楽しんで練習させてもらってます。
まずは筋力がつくまでは歩きでの練習する人。
ジョギングから始める人など、走力に合った走りをさせてもらえる会です。

練習場所は岡山市北区 岡山県総合グラウンド。
練習日は毎週月曜日と第1と第3土曜日、開始時間は午前10時。
会費も申し込みも不要です。
走れる服装で参加ください。


午前10時から輪になって、挨拶、軽く準備運動、そして ペアーを組んでの練習でだいたい11時半ころに終了してます。
見えなくなっても走れる喜び。それも伴走者さんがいてくださるからこその喜びです。
走ればしんどいですが そのしんどさが長ければ長いほどゴールした時の自己満足は最高です。
私は人と比べるほどは早く走れませんがマラソン大会の時は「今日の精一杯で走れたら、そしてラストは残った力を出し切ってゴールできたら」との思いで 練習をさせてもらってます。
なんといっても走ることが今は楽しいのです 伴走に来てくださるのをワクワクしながら待ってる私です。
伴走者さんも「走れないけど歩くサポートはできるよ」と行って来てくださってる人もおられます。視覚障碍者の人で「しっかり歩きたい」と言う人も参加されてます。
一度来てみてください。

掲載終わります。

※見出し写真は、2019おかやまマラソンのKSB放映されたものです。左から白戸キャスター、久保さん、伴走の田中さんです。

メンバーの皆さん、自己紹介をお願いします。



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