元旦に映画を観た後、
映画館の階下のショッピングモールを歩いていました。
「〇〇さん!」
「ん?」
「〇〇さん!」
「アッ!△△ちゃん!」
会社のパート仲間、と言っても彼女は30歳。
みんなから△△ちゃんと呼ばれています。
映画の後の興奮もまだ覚めないわたしは、
「キャー!どうしたの?」
「初詣に来ました」
△△ちゃんはいつもひとりで行動しています。
この日もひとりで初詣に来ていました。
△ちゃんと別れてすぐ、また声をかけられました。
「こんにちは」
「あっ、お久しぶりです」
以前住んでいた家の前のパン屋さんのおじさんとおばさんでした。
「きょうは大師さんに来てね。今、家を建て直しているんですよ。
3月には完成しますんで、ぜひ寄ってくださいよ」
おばさんとはよく話していましたが、
この日のおじさんはすごくおしゃべりでした。
「ええ、ぜひお邪魔しますね」
と、お愛想を言いながら別れました。
(きょうはよく人と会うな・・・)
おとといの土曜日、
スポクラのランニングのプログラムに参加するために
スタジオの外に並んで待っていました。
「ねぇ、ご無沙汰!」
「・・・」
スポーツウエアなので、一瞬分かりませんでしたが、
よく見ると以前住んでいた家のとき、
犬の散歩でよく会っていた犬友さんでした。
「あっ、ご無沙汰です」
「ワンちゃんは元気?うちのはもう亡くなったのよ。
あなたを先週も見かけたんだけど、すぐに帰っちゃったでしょ」
「あっ、そうでしたか。気が付きませんでした」
並んでいた列から離れておしゃべりを続けようとしました。
「あっ、いいよ。またね」
そう言ってジムの方へ戻って行きました。
ランニングプログラムが終わって、
犬友さんを探しましたが見当たりませんでした。
でもいつかまた会えるでしょう。
この1週間で意外な出会いや再会がありました。
昔の知り合いと会うのは懐かしいけれど、
その付き合いが再開することはないと思います。
本当に仲がよかったら付き合いは続いていたはずです。
だから、再開店したパン屋さんには出かけないし、
犬友さんともう犬の話はしないと思います。
人の出会いと別れは、
初めから決まっているような気がします。
そんな気がした1週間でした。