先日の胃カメラの日、映画を2本観ました。
最初に観たのは『君を想い、バスに乗る』です。
永年連れ添った妻のメアリーを亡くしたトムは、
以前からメアリーと行こうと言っていたイギリス最南端の岬ランズ・エンドへ、
イギリスの最北端の村から、路線バスのフリーパスで出発しました。
バスを乗り継ぎ、途中、色々な出来事が起こります。
ある日混雑したバスの中、目以外を覆ったイスラム教の黒い衣装の女性に、
ひどい言葉で何度も突っかかっている男性がいました。
あまりのしつこさを見かねたトムはやめるように言いますが、
まったくやめようとしません。
トムがバスを降りろ!と言うと、男性に突き飛ばされ倒れてしまいます。
でも、他の乗客たちも、降りろ!降りろ!と言いだし、
やっと男性はバスを降りました。
そして、何人もの人が動画を撮っていて、それをSNSに上げていました。
バスで旅するトムはSNSで多くの人に知られることとなり、
ラジオでも取り上げられます。
バスの車中や、その他の場所でいろいろな人と出会いますが、
90歳で癌のトムに残されている時間はありません。
たくさんの好意を受けながらも、ランズ・エンドへの旅を急ぎます。
トムとメアリーが結婚した後、ランズ・エンドからスコットランドの最北端の村へ、
逃げるようにしてやってきたのには理由がありました。
トムのバスの旅のシーンの間に、若いころのトムとメアリーの様子が出てきます。
それでその訳は分かりましたが、わたしにはすこし理解しにくかったです。
もし、わたしがメアリーなら、ずっとランズ・エンドで暮らすでしょう。
あんな遠くに行くなんて考えられません。
あまり書くとネタバレになってしまうので止めます。
それにしてもトム役のティモシー・スポールの演技は見事でした。
ハリーポッターシリーズでヴォルデモートの手下を演じていたときは太っていましたが、
今回は90歳の役ということもあってか、とても痩せていました。
実年齢よりも30歳以上も老いた役作りのためなのかしら・・・。
少し猫背のヨタヨタとした歩き方、噛みしめるような話し方、
動作のひとつひとつが90歳でした。
ひとつの愛を想い、ひたすらにそれに向かって歩いて行く。
それはとても素晴らしく感動的です。
でも、わたしにはできないな。
ま、だからひとり暮らしなのですが・・・。
それにしても、イギリスの穏やかな田園の景色は美しかったです。
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