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「なんか『ルパン3世』みたいに黄門様の孫が頑張る感じの新シリーズとか作ればいいのに、ジャニーズ満載で」とある。
「黄門様の孫」を「光圀の孫」と解釋すると、『水戸黄門』で出てくる光圀の孫として登場するのは水戸の徳川吉孚(よしざね、よしのぶ)と讃岐高松の松平頼豊であるが実際は直系の孫ではなく、単なる2代下の親戚である。また、光圀と綱條に続いて4代目水戸藩主になったのは徳川宗堯(~むねたか)になり、彼を主人公にすると吉宗の時代になる。
吉孚と頼豊は『水戸黄門』に登場し、宗堯は『暴れん坊将軍』に登場しており、いずれもそれぞれ現代の俳優たちが演じていた。
こういった人たちを主人公にするなら、光圀自身の若い時代を描いてもいい。
家光の晩年から家綱の時代の初期にかけて若い光圀が水戸や江戸で大暴れする話をどこかのテレビ局で作れば斬新な時代劇になるだろう。
『水戸黄門』を若者向けにするのはいいアイデアだ。
TBSが光圀の晩年だけをドラマ化して年寄り向けの番組にしてきたツケが回っている。
水戸市など徳川光圀の「地元」が東京のTBSに地域のPRをゆだねている。
『水戸黄門』で各藩の人が地元の問題を何でも水戸老公に解決してもらおうと陳情するのと似た構図である。
TBS側は本放送を打ち切って再放送を継続すると回答し、水戸市の高橋市長は「ひと安心」としていた(産経新聞電子版8月3日付が、再放送継続を頼むためにわざわざ水戸から江戸(東京)までやってきたのだろうか?
本放送が打ち切られても再放送が続くことは初めから自明のはずである。
この3人の市長は本放送の継続を要請しようとして赤坂を訪れたはずである。
再放送で安心ならわざわざ東京まで足を運ぶ必要があったかどうか。
むしろTBS以外の日テレやテレ朝などに水戸藩主を主人公にした時代劇を頼むか、NHKに徳川光圀を主人公にした時代劇の制作(製作)を要請するほうが得策だろう。
毎日新聞電子版を観ると、3市長らの要望書は「番組終了は全国のファンにも私たちにも非常に残念」「人情や涙、正義感などが集積されたこのドラマは、今の社会でこそ放送の必要性が高い」と訴えているらしい。「人情や涙、正義感などが集積されたドラマ」は『水戸黄門』でなくても作れるし、『水戸黄門』について「人情や涙、正義感など」などをテーマとして受け取る視聴者が相対的に少なくなったのではなかろうか。
週刊誌やネットの報道を観る限り、東野英治郎や西村晃の時代を基準にして細かい違いを批判したり、「印籠」や「女優の入浴シーン」などの場面だけを期待する短絡的な視聴者が増えているようだ。
3市長も陳情するなら水戸市や茨城県が番組のスポンサーになるか、あるいは松下電器に代わって日立製作所にスポンサーを頼むなど、独自に方法を考えるべきであろう。
この3市町や『水戸黄門』本放送存続を望んでいる人は東野英治郎時代から今の里見浩太朗主演の時期まで『水戸黄門』を等しく評価しているのだろう。しかし、細かいキャストの変更で去って行った「元ファン」も多くいるようで、その「元ファン」こそ打ち切りの原因であろう。
また、TBSが「終了の原因は再放送ではない」と言っているのも説得力に欠ける。時代のせいであれば第43部が始まる前の製作(制作)發表記者会見の段階で「このシリーズで最後とします」と言えばよかった。記者会見で里見浩太朗や他のレギュラーはこれで最終シリーズになるとは当初、思っていなかっただろうし、時代劇が少なくなっていく中で『水戸黄門』を続けたいという意欲を示していたようである。
Y!Japan 水戸黄門 第43部
水戸黄門 第43部|TBSテレビ>かわら版>vol.2『製作発表』、vol.3『製作発表・後編』
www.tbs.co.jp/mito/mito43/kawara/02.html(スタッフ、出演者のコメント)
www.tbs.co.jp/mito/mito43/kawara/03.html(記者と出演者の質疑応答)
初めの第1話と2話の視聴率が10%前後。その2話が終わってから「終了」發表では、テレビ局が視聴率を見てから終了を決めたと思われても仕方があるまい。
作り手の側は製作意図などを説明しているのに、いざ「シリーズ終了」が決まったあとの報道ではその制作意図に言及しているものが見当たらないのも情けない話である。
打ち切りの理由は、製作側が作品にどんなメッセージを込めてもマスコミや視聴者の多くがそれを無視していることによって、製作側が意欲を失っていたからではなかろうか。
Y!Japan 水戸黄門 第43部 記者会見
Google 水戸黄門 第43部 記者会見 雛形 林家 内藤(画像)
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2011年8/2~4
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