夏季休暇と呼ぶにはささやかすぎる休日の1日。
行ってきました、吉野山。やっと、やっとです~♪
桜の季節じゃないけれど、これから「義経千本桜」を観る機会が増えるの
でワタシ的にはグッドタイミング。
いやーしかし、事前に調べたり現地に行ったりしてみると、本当にあるん
ですねー! 歌舞伎に縁のある史跡が。
たとえば、「すし屋」の舞台になったというお店が今もあったり、いがみ
の権太のお墓が実際にあったり。ただ、すし屋関係は同じ吉野でも近鉄の
下市口駅のほう。入門編の今回はズバリ吉野山に絞って散策しました。
けっきょく上千本までしか回れず、奥千本付近は手つかず状態。
秋に蔵王権現さまに逢いに行く予定なので、残りはその時に!
<地図メモ>
・吉野山ロープウェイ「吉野山」駅でもらえる地図(★★★おすすめ)
・近鉄吉野駅でもらえる「てくてくまっぷ」(※ちょっと詳しすぎ?)
・『奈良散歩マップ』成美堂出版 1,050円(★★★おすすめ)
<交通メモ>
・近鉄 阿倍野橋駅~吉野駅
※特急(所要時間 約1時間15分) 急行(所要時間 約1時間30分)
・吉野山ロープウェイ 千本口駅~吉野山駅(1時間に2本、所要時間3分)
★「せんとくん奈良世界遺産フリーきっぷ」あり
(ただし特急券は別。山上のバス・ロープウェイには使えず、拝観券も
全くついていない。)
※自宅から近鉄吉野駅まで約3時間。山上をすべて徒歩で散策するのに
午前11時吉野駅着は遅すぎでした。
<観光情報>
吉野山観光協会はこちら
<散策キーワード>
蔵王権現,役行者,後醍醐天皇,南朝,義経(忠信,弁慶,静御前),西行,
楠正成・正行,桜,吉野葛,吉野和紙,陀羅尼助 など
●金峰山寺 蔵王堂
参道を登って行くと初音、弁慶といったお店があり、早くも義経のニオイ。
銅の鳥居をくぐり、仁王門を通り抜け、金峰山寺の境内へ。
振り返る格好でお堂を見ると、で、でかい!
お香の匂いがしてくるのは、この金峰山で修行をした後、蔵王権現を感得
し、その姿を桜の木で刻んで蔵王堂を建てたとされる役行者(えんのぎょ
うじゃ)神変大菩薩がおられる場所。2匹の鬼を従えた仙人風の姿には、
ただならぬ存在感がありました。
こちらのご本尊は蔵王権現さま。
あの複雑な姿は、釈迦如来、千手観音菩薩、弥勒菩薩の三尊が合わさった
形なのでしょうか。あまりにインパクトのあるお顔は「悪魔降伏の忿怒の
相」だそうです。
お堂の中でいただいた2枚のチラシについてはこちらの記事に。
そして百日特別ご開帳のポスターにはこう書かれていました。
「すべてを、許してくださいます。厳しく叱ってくださいます。」
ご開帳は9月1日から。私もまた参るつもりです~!
あとから知ったのですが、9月南座の義経千本桜には「蔵王堂」の場があ
るのですね♪ 未見の場面なのでますます楽しみ!
>> 金峰山寺 公式サイトはこちら
●吉水神社
散策中、真夏にもかかわらず鳥肌というか寒イボができたのは、この神社
で「義経潜居の間」と「弁慶思案の間」(←続き部屋になっている)の前
にすわった時。それともう一つは忠信ゆかりの史跡に立った時。
ええ~っ、ほんまにほんま?
てゆうか、義経が吉野山に亡命したことは本当だったんだ~とあらためて
史実として突きつけられ、ゾクゾクッとした。
こんなこじんまりとした部屋に?! という想いも混じってしばし呆然。
(あ、失礼しました!この部屋は床棚書院造りの傑作で重要文化財です。)
弁慶と逃げてきた義経がここ吉野で静御前と合流。ひととき潜居した後、
けっきょくここが二人の別れの場所となったわけですから。
京から離れたこんな山奥に一人残された静御前・・・。
奥の部屋には義経の鞍の断片とか、静御前がつけていた鎧、弁慶の篭手、
忠信の兜などの遺物が展示されていました。
あっと忘れてはいけません。
吉水神社は1336年、後醍醐天皇により南朝の御所として定められた場所。
当時の玉座や数々の御物もちゃんと見られます。
後年秀吉が修理したもので、桃山時代の風格を残した書院とのことです。
狩野永徳筆の障壁画もありました。
>> 吉水神社 公式サイトはこちら
●如意輪寺
中千本付近からグングン谷底に下りてから、山上にある多宝塔をめざし
て登って行きます。ほぼ同じ道を行ってもどることになるので、行程を
先に進むことにはならないのです(苦笑)。
ここは後醍醐天皇の勅願所だったお寺で、御霊殿もあり、南北朝と吉野山
の歴史を知るうえで重要なお寺。ご本尊は如意輪観世音菩薩。
宝物殿では、寝た状態で天井画の菩薩様を拝む「寝おがみの観音」ほか、
運慶の高弟である源慶作の金剛蔵王権現木象、吉野大曼荼羅などが見ら
れます。
楠正成の子、正行の遺跡でもあり、四条畷の戦い前に如意輪寺に向かい、
お堂の扉にやじりで彫った辞世の句もありました。
多宝塔のほうの植樹の中に家田荘子さんのお名前を発見!ああ、何年か
前に得度されたんでしたね。
>> 如意輪寺 公式サイトはこちら
※駐車場あり
●ランチ 吉野葛うどん
如意輪寺に向かう前に、元祖葛うどんの坂本屋さんで昼食。
メニューには冷やしうどんもあったのに、あえて温かいあんかけを注文。
平たい乾麺系の麺に葛が混じっているので歯ごたえは柔らかめでした。
「吉野葛うどん・柿の葉ずしセット」1,350円
窓の外はパノラミックな風景。そう、ここは中千本の付近。
もしも桜の季節なら総天然色桜カラーのグラデーションがさぞかし見事な
ことでしょう。でもゆったり食事ができるのは夏ならでは♪
この道の並びに文芸の宿「櫻花壇」がありました。谷崎純一郎・吉川英治・
山本健吾・内田康夫ら文人・墨客の常宿として多くの名作、墨跡が残され
ているとのこと。(外の案内板より)
長くなったので(2)へ。
●ブログ内の関連記事
桜のない吉野山へ(2)
吉野山で金剛蔵王権現像まもなくご開帳♪
行ってきました、吉野山。やっと、やっとです~♪
桜の季節じゃないけれど、これから「義経千本桜」を観る機会が増えるの
でワタシ的にはグッドタイミング。
いやーしかし、事前に調べたり現地に行ったりしてみると、本当にあるん
ですねー! 歌舞伎に縁のある史跡が。
たとえば、「すし屋」の舞台になったというお店が今もあったり、いがみ
の権太のお墓が実際にあったり。ただ、すし屋関係は同じ吉野でも近鉄の
下市口駅のほう。入門編の今回はズバリ吉野山に絞って散策しました。
けっきょく上千本までしか回れず、奥千本付近は手つかず状態。
秋に蔵王権現さまに逢いに行く予定なので、残りはその時に!
<地図メモ>
・吉野山ロープウェイ「吉野山」駅でもらえる地図(★★★おすすめ)
・近鉄吉野駅でもらえる「てくてくまっぷ」(※ちょっと詳しすぎ?)
・『奈良散歩マップ』成美堂出版 1,050円(★★★おすすめ)
<交通メモ>
・近鉄 阿倍野橋駅~吉野駅
※特急(所要時間 約1時間15分) 急行(所要時間 約1時間30分)
・吉野山ロープウェイ 千本口駅~吉野山駅(1時間に2本、所要時間3分)
★「せんとくん奈良世界遺産フリーきっぷ」あり
(ただし特急券は別。山上のバス・ロープウェイには使えず、拝観券も
全くついていない。)
※自宅から近鉄吉野駅まで約3時間。山上をすべて徒歩で散策するのに
午前11時吉野駅着は遅すぎでした。
<観光情報>
吉野山観光協会はこちら
<散策キーワード>
蔵王権現,役行者,後醍醐天皇,南朝,義経(忠信,弁慶,静御前),西行,
楠正成・正行,桜,吉野葛,吉野和紙,陀羅尼助 など
●金峰山寺 蔵王堂
参道を登って行くと初音、弁慶といったお店があり、早くも義経のニオイ。
銅の鳥居をくぐり、仁王門を通り抜け、金峰山寺の境内へ。
振り返る格好でお堂を見ると、で、でかい!
お香の匂いがしてくるのは、この金峰山で修行をした後、蔵王権現を感得
し、その姿を桜の木で刻んで蔵王堂を建てたとされる役行者(えんのぎょ
うじゃ)神変大菩薩がおられる場所。2匹の鬼を従えた仙人風の姿には、
ただならぬ存在感がありました。
こちらのご本尊は蔵王権現さま。
あの複雑な姿は、釈迦如来、千手観音菩薩、弥勒菩薩の三尊が合わさった
形なのでしょうか。あまりにインパクトのあるお顔は「悪魔降伏の忿怒の
相」だそうです。
お堂の中でいただいた2枚のチラシについてはこちらの記事に。
そして百日特別ご開帳のポスターにはこう書かれていました。
「すべてを、許してくださいます。厳しく叱ってくださいます。」
ご開帳は9月1日から。私もまた参るつもりです~!
あとから知ったのですが、9月南座の義経千本桜には「蔵王堂」の場があ
るのですね♪ 未見の場面なのでますます楽しみ!
>> 金峰山寺 公式サイトはこちら
●吉水神社
散策中、真夏にもかかわらず鳥肌というか寒イボができたのは、この神社
で「義経潜居の間」と「弁慶思案の間」(←続き部屋になっている)の前
にすわった時。それともう一つは忠信ゆかりの史跡に立った時。
ええ~っ、ほんまにほんま?
てゆうか、義経が吉野山に亡命したことは本当だったんだ~とあらためて
史実として突きつけられ、ゾクゾクッとした。
こんなこじんまりとした部屋に?! という想いも混じってしばし呆然。
(あ、失礼しました!この部屋は床棚書院造りの傑作で重要文化財です。)
弁慶と逃げてきた義経がここ吉野で静御前と合流。ひととき潜居した後、
けっきょくここが二人の別れの場所となったわけですから。
京から離れたこんな山奥に一人残された静御前・・・。
奥の部屋には義経の鞍の断片とか、静御前がつけていた鎧、弁慶の篭手、
忠信の兜などの遺物が展示されていました。
あっと忘れてはいけません。
吉水神社は1336年、後醍醐天皇により南朝の御所として定められた場所。
当時の玉座や数々の御物もちゃんと見られます。
後年秀吉が修理したもので、桃山時代の風格を残した書院とのことです。
狩野永徳筆の障壁画もありました。
>> 吉水神社 公式サイトはこちら
●如意輪寺
中千本付近からグングン谷底に下りてから、山上にある多宝塔をめざし
て登って行きます。ほぼ同じ道を行ってもどることになるので、行程を
先に進むことにはならないのです(苦笑)。
ここは後醍醐天皇の勅願所だったお寺で、御霊殿もあり、南北朝と吉野山
の歴史を知るうえで重要なお寺。ご本尊は如意輪観世音菩薩。
宝物殿では、寝た状態で天井画の菩薩様を拝む「寝おがみの観音」ほか、
運慶の高弟である源慶作の金剛蔵王権現木象、吉野大曼荼羅などが見ら
れます。
楠正成の子、正行の遺跡でもあり、四条畷の戦い前に如意輪寺に向かい、
お堂の扉にやじりで彫った辞世の句もありました。
多宝塔のほうの植樹の中に家田荘子さんのお名前を発見!ああ、何年か
前に得度されたんでしたね。
>> 如意輪寺 公式サイトはこちら
※駐車場あり
●ランチ 吉野葛うどん
如意輪寺に向かう前に、元祖葛うどんの坂本屋さんで昼食。
メニューには冷やしうどんもあったのに、あえて温かいあんかけを注文。
平たい乾麺系の麺に葛が混じっているので歯ごたえは柔らかめでした。
「吉野葛うどん・柿の葉ずしセット」1,350円
窓の外はパノラミックな風景。そう、ここは中千本の付近。
もしも桜の季節なら総天然色桜カラーのグラデーションがさぞかし見事な
ことでしょう。でもゆったり食事ができるのは夏ならでは♪
この道の並びに文芸の宿「櫻花壇」がありました。谷崎純一郎・吉川英治・
山本健吾・内田康夫ら文人・墨客の常宿として多くの名作、墨跡が残され
ているとのこと。(外の案内板より)
長くなったので(2)へ。
●ブログ内の関連記事
桜のない吉野山へ(2)
吉野山で金剛蔵王権現像まもなくご開帳♪
今日は上方歌舞伎会の千秋楽。それぞれにお弟子さん達の技量は伸び、千次郎君の五郎は海老蔵さにょりも口跡が朗々と通り良かったですよ。顔はまあね、これは仕方ないですが。去年の永楽館での抜擢が2回りも大きくしたようです。
人混みがキライだなんて言ってられないですね~。
奥千本は次回チャレンジにとっておきます。
秋もよさそうで安心しました。楽しみです。
千次郎さんは前からうまいとは思ってましたが、永楽館での
経験が自信につながったのなら本当によかったと思います。
これからもきっと活躍の場がありますように・・・♪