公演名 リチャード三世
劇場 シアターBRAVA!
観劇日 2008年12月28日(日)
上演時間 13:00開演(2幕構成/休憩20分間)
座席 1階 N列
<千秋楽カーテンコール>
千秋楽。だけど、カテコのお煎餅撒きはありませんでした~。
やっぱり新感線の舞台とは違うんだ、とここでも実感。
キャストも多方面から集結してるし。
大阪公演をすべて終えた古田リチャード。口で水を吹き、その後よくやる
お得意のポーズも見られませんでした。キャスト全員が登場した最後に迎
えられ、リチャード三世が登場するとひときわ大きな拍手。
そのままキャストたちの真ん中に立ち、三方礼して、引っ込んで、観客が
手拍子するとキャストが出てきて、そう、ここで座頭として古田さんから
のきちんとしたご挨拶が。
今日はどうもありがとうございました。
と、さっきまでとは全然違う笑顔。
大阪公演を無事終えられてホッとしたのかな。
その後、エドワード四世役の藤木孝さんがこの日で大楽となったことを報
告。違うエドワード四世を見たかったら、東京と仙台にも旅行のつもりで
来てください、としっかり宣伝してました。
何度か手拍子しては役者さんたちを舞台に呼び戻した大阪のしつこい観客
と、それに応えてくださった出演者の皆さん。
最後に両手を振りながら舞台下手に消えていった古田さんの笑顔がほんま
に可愛らしかったわあ。
すべてが終わって時計を見たら16:45でした。
ネタバレありありの感想はキャスト紹介の下に。
<キャスト&スタッフ>
リチャード三世:古田新太 アン:安田成美
エリザベス:久世星佳 故ヨーク公爵夫人:三田和代
マーガレット:銀粉蝶 バッキンガム公:大森博史
スタンリー卿:榎木孝明 ヘイスティングズ卿:山本亨
リヴァース伯:天宮良 ケイツビー:増沢望
ラトクリフ:西川忠志 リッチモンド伯:川久保拓司
ドーセット候:森本亮治 エドワード四世:藤木孝
クラレンス公ジョージ:若松武史
<ネタバレありありの感想>
私にとっての初「リチャード三世」が今回のこの公演。
パロディ劇は見ているのに本物は見たことがなかった。
全く何の先入観もないせいか、シェイクスピアだからと身構えることもな
く、違和感を感じることもなく、初めからすんなり入って楽しめた。
ていうかコレ、台詞の応酬の面白さが味わえる一方で、舞台装置や衣装・
ヘアースタイル、小道具使い、立ち回りなどは、思いっきりいのうえテイ
スト。
(私、最初の20分間ぐらいはそれぞれの役者さんの衣装とヘアースタイル
をチェックするのが、もう楽しくて楽しくて。
英国だから○○○○○サウ○○ってことでしょうか。それらを真似た日本
のG○もいろいろ思い出しちゃった・・・。
↑ だからぁ~! ガソリンスタンドじゃありませんてば。)
ときおり挿入される爆音系音楽もやっぱり新感線らしいロックだし。
二幕は徐々に押し寄せ加速する緊迫感にドキドキ。
そしてついに、リチャードのあのシーンが・・・うう!
けっきょく醜いオトコが倒れ、最後はあんなイケメンのリッチモンド伯が
王の座も妃もぜーんぶかっさらっていくってどうよ?
え、そーゆう穿った見方をしてはいけない?(笑)
これで両家がやっと平和に落ち着いたんだから。
観終わった後は、ちゃんと「リチャード三世」を見たゾウと思えた♪
(英国の薔薇戦争について知識があればもっと面白かったかも。)
新感線ファン的には過去の舞台のいくつかのシーンがフラッシュバックす
るかも、な作品でもあった。
古田さんのリチャード三世について。
実母にも疎まれ、周囲からも嫌われてきた男が、言葉巧みに人に近づき陥
れ、のし上がっていくという役どころ。
今回は演出のせいもあって、醜い男というよりも現代っぽい不気味さがま
とわりついて見えた。
独白はボイスレコーダーに向かい、他人を呪う言葉はキーボード入力した
リピート文字。(もちろん、演出上の置き換えなんですけどね。)
まるでいじめに遭ったり、引きこもったりしている孤独な現代人が文字を
駆使して世の中に復讐しているかのような印象。
王になってからもハンバーガー片手に、バルーンのようなきんきらポップ
な衣装。ある意味、キモかわいい(古い?)の極致。
言葉で他人を落とした瞬間に、ときおり振り返って観客に見せる笑顔が見
もので、そんな言葉で騙せるもんかい! と思いつつも、つい信じてしまう
殊勝な表情がクセモノだ。
それでもメタボな王が「馬はないのか」と言いながら、しつこく立ち回り
を見せるシーンでは、髑髏城を思い起こさせるカッコよさ。ひゅうひゅう!
こんなリチャード三世、私はじゅうぶんアリだと思います。
(他は見たことないけれど・・・笑。)
女優さんたちは皆さん、凄みがあった。
特に銀粉蝶さんのマーガレット。まるで全身が台詞になったような話し方
で、怒濤の台詞を聴く快感を味あわせていただいた。
他の役どころや、個々の役者さんについてもイロイロいっぱい書きたい思
いはあるけれど、余裕がないのでこのへんで・・・。
これを早朝に書いてから、会社で仕事を終え、帰宅して写真をアップロー
ドしていま本アップ。完了!
<追記>
きばりんさんの感想を読ませて頂き、そうやったワ~と追記です。
「絶望して死ね!」のシーンが見ているこちらも苦しくなるほど。
あの見せ方、怖い~! でも、なぜかゾクゾクします。
私のリチャードは1ヵ月後です。
(前日埼玉で冬物語です・・きつい!)
それより前に当日券でも行きたいと思うのですが
チケット確保、難しいかなぁと思っています。
舞台の新太さん本当に素敵ですよね。
感想拝見は、観劇後まで楽しみにとっておきます。
もうなんか家系図というか相関図がちんぷんかんぷんになってきてますよ~(^。^;;
ほとんどエリザベスやマーガレットやリチャードやらが○世と名前を引き継いでいくから追いつかない。。
今言ってるのは誰のこと?的な感じで。
しかしリッチモンド伯はベルバラ的というか、コメディなら絶対リッチモンドが話すときには黒子さんがバックでバラの花をちらつかせてる気がします(*^^)v
始まりや終わりカテコが新感線じゃないという実感がありましたが、本編はいのうえひでのり新感線色がかなり出てた…かな♪
今年ラストの舞台がこのリチャードで良かったなって思います♪
そしてムンパリさんや皆さんとお会いしてランチも出来たし…ありがとうございました。
また来年もどこかの舞台でお会いしましょうね♪
源内と同じ劇場でリチャード三世も大阪楽でした。
できればもう一度見たかったな。
新感線もシェイクスピアもたくさん見られている
みゅうさんなら、きっと楽しめると思いますよ~♪
プログラムのインタビューで蜷川さんが
古田さんのことを語っておられる記事も面白いです。
あ、ではでは。
来年もまたどこかでお会いできますように♪
はいはい。
同じ名前が出てくるってホントやめてほしいですよね。
私も事前にあらすじに目を通したときに、ウッソ~!
と思いましたが、それを知らずに見ていたらギョエー
となったと思います。
> 絶対リッチモンドが話すときには黒子さんがバックで
> バラの花をちらつかせてる気がします(*^^)v
あはは。同意! 蜷川さんのオールメールの舞台で
見てみたい(笑)。
舞台もランチもごいっしょできて楽しかったですね。
はい、また来年どこかでねっ!
胡散臭い・・・これ、リチャードのことではありません。
リチャードを倒したキラキラのリッチモンドの方です!
え?ふるちん贔屓入ってるって?(笑)
勝機を見込んで乗り出してくる正義の味方っぽいイケメンより、最初から自分の欲しいものにを欲しいと言って正直に行動するブ男の方が絶対信用できますよ。極悪人でも(爆)。
さて、最後のランチ会まで、今年1年お世話になりました。ありがとうございました。
また来年もきっとあちこちの劇場でお目にかかる機会があると思いますが、よろしくおつき合いくださいね。
どうぞよいお年をお迎えください。
最後にえらい笑わせていただきましたわ。
「リチャード三世」を他で見たことがないのでぜひ知りたい
ところですけど、ブ男を倒すリッチモンド役はイケメンと
相場が決まってるのでしょうか?
まずその図式が胡散臭いんじゃないでしょうかねえ(笑)。
> 最初から自分の欲しいものにを欲しいと言って正直に行動する
あ、リチャードって正直なんですね。嘘つきじゃなく。
私もリチャードは言葉使いではあるけれど、嘘つきという印象が
あまりなかったんですよ。
まつりごとではそれぐらい常套手段という気がしたからでしょうか。
今年のラストオフ会、面白かったですねえ~。
こちらこそありがとうございました。来年もどこかでお会いしましょう。
さすがムンパリさん!
私なんか、セリフを聞き取ろうと必死になり、
ストーリーや人物相関を把握しようとするあまり、
1度目の観劇ではギブアップ状態でした。(笑)
今日2度目を観てきたのですが、、
やっと楽しめた感じです。
現代的な小道具(ボイスレコーダーやモバイルPCなど)を上手く使ってて、
すごく分かりやすくなってたね。
イケメンのリッチモンド。
私的にはすんなり(正義は勝つ!)っと受け入れられましたが、、、何か?(笑)
私もリピートすれば、実は全然理解できていなかった、
ということがよくわかったかも(笑)。
人間関係とか、細かいところは本当はよくわかってないです。
ただ、自分の気持ちとして、初めからスンナリ受け入れられた
舞台でしたよ。そのきっかけがボイスレコーダーだったかも。
孤独の種類がそういうことか~とか、感覚的に伝わってきたから。
「SHIROH」でシゲちゃんとカッちゃんがメールのやりとり
してたのと同様の演出だよね。すごくわかりやすい。
きゃは!
イケメンというだけで特別視してはダメですかねー。
リッチモンドは顔がいいうえに、名前からして裕福そう。
王の座も、愛する女性も、ほんとに何もかも手に入れるんだよね。
そこがどうしてもひっかかってしまう私です。
※「女の一生」の戯曲情報ありがとうございました♪
私も「リチャード三世」はお初でした。
しゃっちょこばった感覚のあるシェイクスピアを、よくもここまで
ジャンキーにしてくれたじゃん。VIVA!いのうえひでのりって感じ。
古ちんより、食えない女優三人衆(久世星佳・三田和代・銀粉蝶)に
ズームインしてしまいました。イヒヒ。
「リチャード三世」がお初とは意外でした。
なんといっても、いのうえさんの演出が楽しめましたね。
台詞だって言葉じゃなくてラップ感覚、音楽みたい
だったし・・・。
女優さんたち、エライ迫力でしたね。
久世さん、華やか~。三田さん、重量感あり~。
銀粉蝶さん、うまい!お手上げ~。
・・・てことは古田さんの印象は???(笑)