公演名 酒と涙とジキルとハイド
劇場 シアターBRAVA!
観劇日 2014年5月25日(日)17:00~18:45
座席 1階P列
<STORY>
舞台は19世紀末のロンドン。
ジキル博士が開発した新薬は、人間を善悪二つの人格に分ける
画期的な薬、のはずだった。
それを飲んだジキル博士は、別人格のハイド氏に変身する、
はずだった。
学会発表を明日に控え、薬がまったく効かないことに気づいた
ジキル博士。追い詰められた末の、起死回生の薬とは?
(劇場の公式サイトより引用)
<キャスト・スタッフ>
片岡愛之助(ジキル博士)
優 香(イブ:ジキルの婚約者)
藤井 隆(ビクター:ハイドを演じる役者)
迫田孝也(プール:ジキル博士の助手)
生演奏:高良久美子、青木タイセイ
作・演出:三谷幸喜
<リングアウトなしノンストップ格闘喜劇>
初見にして大千秋楽でした。
ノンストップ格闘喜劇にドッカン、ドッカン笑った笑った!
出演者の体を張ったガチ試合。博士の研究室がさしずめ格闘技
のリングに見えた。ドアから出ていったキャストが上から見下
ろしている様子は、まるでリングサイドで待機し、英気を養っ
ているかのよう。
ドタバタだけど気持ちよく、景気よく、惜しみなく、最後まで
顔がひきつることなく笑わせていただいた。
反則技なしのシチュエーションコメディ、素直に楽しかった。
生演奏による音楽、効果音もよかった。
<キャストの印象メモ>
●片岡愛之助さん(ジキル博士)
これぞ片岡愛之助の正しい用法と思うほどハマッていた。
あのすましたおヒゲの榎本武揚の次がこれかよっ(笑)。
三谷さんのアテ書き、さすがでございます!
高名な科学者ながら、オシャレでもカッコよくもなく、意外性
もない、いっしょにいてつまらない人・・・・・・と婚約者に
思われている男をキチンと演じて、それが笑いを誘っていた。
歌舞伎とわかるオモテワザをにおわせることなく、ストレート
プレイに徹していたのも心地よかった。
ビクターと2人ハイジになったときのやりとりに半沢直樹の黒崎
が重なり、会場ウケまくる。
カーテンコールの挨拶では、もっとたくさんの人に見ていただ
きたいから再演したいと言っていた。
●優香さん(イブ)
志村けんさんの番組でもコメディエンヌぶりは披露していたが、
堂々たる初舞台だった。令嬢から豹変したハイドの女バージョン
「ハイジ」の悪態ぶりが可笑しいやら、可愛いやら。
二面性を露呈してしまうのは、実はこの人だったんですねー。
愛らしさと艶っぽさがくるくる入れ替わり、舞台上で魅力炸裂。
ハイド(ビクター)にまとわりついて、けっこう大胆なコトを
しているのに下品にならないのがいい。オペラグラスで覗くと、
汗まみれにも関わらず、小顔でほんとにキャワイイ!
ハイジがイブの本心とすると、本当に好きなのはジキル。自分の
婚約者にハイド性を求めてしまうという普遍的な願望にキュン!
カーテンコールの挨拶では、世界が広がりました、こんなにた
くさんの人に笑っていただいて幸せ、と一瞬声をつまらせたけ
れど、すぐまた元の笑顔にもどった。
●藤井隆さん(ビクター)
空気を一変させる爆発力は、なんといっても藤井さん。
脳ミソがひっくり返って空っぽになるまで笑わされた!
俳優としてハイドを演じてほしいと言われ、当初はモゴモゴ、む
しろ尻込みしていたのに、はじめて衝立てから飛び出した瞬間の
あの破壊力はさすがでゴザイマス!
二人は髪型も顔も全然違うし、最初はアリエナイと大笑いしたの
に、ビクター演じるハイドの迫力にすべて吹っ飛んだカンジ。
イブに惚れられているのはハイド=ジキルであって、ビクターで
はないのに、自分だけがイブを変えられる男だと本気で思い込み、
真剣になるところがだんだん切なさを帯びてくる。
が、それをもくつがえすハイド→ビクター→ハイド→ビクターの
しつこい反復に揺さぶられ、すっかりヤラレてしまいました。
NODA・MAPで見せるお芝居と違って、喜劇というホームでここ
まで観客を掌握、もとい笑握できる実力に脱帽!
カーテンコールの挨拶では、優香ちゃんの初舞台に出られて嬉しい、
と。大阪で千秋楽を迎えられたことも喜んでいた。
●迫田孝也さん(プール)
カーテンコールの挨拶で、たぶん皆さんは僕の名前を知らないと
思います、と言っておられた。すみません、私もその一人です。
でも、もう覚えましたから!
博士の助手プール役として出ずっぱり。あるときは博士の有能な
助手、またあるときは博士の婚約者の身の上相談係。
狂言回しというかお芝居の交通整理としても重要な人物で、もつ
れた話をほぐしたり、解説したり、登場人物の背中を押したり、
他の3人がハイテンションな世界に行きっぱなしにならず、戻る
べき場所としても役割を果たしていた。
今回の舞台に出られた喜びを語る言葉が訥々として、とても微笑
ましかった。
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座席 1階P列
<STORY>
舞台は19世紀末のロンドン。
ジキル博士が開発した新薬は、人間を善悪二つの人格に分ける
画期的な薬、のはずだった。
それを飲んだジキル博士は、別人格のハイド氏に変身する、
はずだった。
学会発表を明日に控え、薬がまったく効かないことに気づいた
ジキル博士。追い詰められた末の、起死回生の薬とは?
(劇場の公式サイトより引用)
<キャスト・スタッフ>
片岡愛之助(ジキル博士)
優 香(イブ:ジキルの婚約者)
藤井 隆(ビクター:ハイドを演じる役者)
迫田孝也(プール:ジキル博士の助手)
生演奏:高良久美子、青木タイセイ
作・演出:三谷幸喜
<リングアウトなしノンストップ格闘喜劇>
初見にして大千秋楽でした。
ノンストップ格闘喜劇にドッカン、ドッカン笑った笑った!
出演者の体を張ったガチ試合。博士の研究室がさしずめ格闘技
のリングに見えた。ドアから出ていったキャストが上から見下
ろしている様子は、まるでリングサイドで待機し、英気を養っ
ているかのよう。
ドタバタだけど気持ちよく、景気よく、惜しみなく、最後まで
顔がひきつることなく笑わせていただいた。
反則技なしのシチュエーションコメディ、素直に楽しかった。
生演奏による音楽、効果音もよかった。
<キャストの印象メモ>
●片岡愛之助さん(ジキル博士)
これぞ片岡愛之助の正しい用法と思うほどハマッていた。
あのすましたおヒゲの榎本武揚の次がこれかよっ(笑)。
三谷さんのアテ書き、さすがでございます!
高名な科学者ながら、オシャレでもカッコよくもなく、意外性
もない、いっしょにいてつまらない人・・・・・・と婚約者に
思われている男をキチンと演じて、それが笑いを誘っていた。
歌舞伎とわかるオモテワザをにおわせることなく、ストレート
プレイに徹していたのも心地よかった。
ビクターと2人ハイジになったときのやりとりに半沢直樹の黒崎
が重なり、会場ウケまくる。
カーテンコールの挨拶では、もっとたくさんの人に見ていただ
きたいから再演したいと言っていた。
●優香さん(イブ)
志村けんさんの番組でもコメディエンヌぶりは披露していたが、
堂々たる初舞台だった。令嬢から豹変したハイドの女バージョン
「ハイジ」の悪態ぶりが可笑しいやら、可愛いやら。
二面性を露呈してしまうのは、実はこの人だったんですねー。
愛らしさと艶っぽさがくるくる入れ替わり、舞台上で魅力炸裂。
ハイド(ビクター)にまとわりついて、けっこう大胆なコトを
しているのに下品にならないのがいい。オペラグラスで覗くと、
汗まみれにも関わらず、小顔でほんとにキャワイイ!
ハイジがイブの本心とすると、本当に好きなのはジキル。自分の
婚約者にハイド性を求めてしまうという普遍的な願望にキュン!
カーテンコールの挨拶では、世界が広がりました、こんなにた
くさんの人に笑っていただいて幸せ、と一瞬声をつまらせたけ
れど、すぐまた元の笑顔にもどった。
●藤井隆さん(ビクター)
空気を一変させる爆発力は、なんといっても藤井さん。
脳ミソがひっくり返って空っぽになるまで笑わされた!
俳優としてハイドを演じてほしいと言われ、当初はモゴモゴ、む
しろ尻込みしていたのに、はじめて衝立てから飛び出した瞬間の
あの破壊力はさすがでゴザイマス!
二人は髪型も顔も全然違うし、最初はアリエナイと大笑いしたの
に、ビクター演じるハイドの迫力にすべて吹っ飛んだカンジ。
イブに惚れられているのはハイド=ジキルであって、ビクターで
はないのに、自分だけがイブを変えられる男だと本気で思い込み、
真剣になるところがだんだん切なさを帯びてくる。
が、それをもくつがえすハイド→ビクター→ハイド→ビクターの
しつこい反復に揺さぶられ、すっかりヤラレてしまいました。
NODA・MAPで見せるお芝居と違って、喜劇というホームでここ
まで観客を掌握、もとい笑握できる実力に脱帽!
カーテンコールの挨拶では、優香ちゃんの初舞台に出られて嬉しい、
と。大阪で千秋楽を迎えられたことも喜んでいた。
●迫田孝也さん(プール)
カーテンコールの挨拶で、たぶん皆さんは僕の名前を知らないと
思います、と言っておられた。すみません、私もその一人です。
でも、もう覚えましたから!
博士の助手プール役として出ずっぱり。あるときは博士の有能な
助手、またあるときは博士の婚約者の身の上相談係。
狂言回しというかお芝居の交通整理としても重要な人物で、もつ
れた話をほぐしたり、解説したり、登場人物の背中を押したり、
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