星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

松竹大歌舞伎 十八代目中村勘三郎襲名披露 □観劇メモ番外編(1)

2006-09-21 | 観劇メモ(演劇・ダンス系)

<勘三郎さんのインタビューより>
私、歌舞伎のイヤホンガイドのファンです。
先日の松竹大歌舞伎では、イヤホンガイドで幕間に勘三郎さんのインタビューが
聞けました。それを聞きながら書きとめようとしましたが、半分もムリでした。
歌舞伎ビギナーゆえ間違っている部分も多々あると思いますが、走り書きメモか
ら類推
してなんとか一部だけでもまとめてみました。
これから観劇される方はイヤホンガイドを借りられて、ぜひご自分の耳でお確か
めくださいませ。なんといっても勘三郎さんの語り口調で聞けるのが魅力です。


:昨年3月に幕を開けた十八代目中村勘三郎襲名披露公演。・・・・・・
  (※質問の内容が書き取れませんでした。)
  この3カ月興行は異例のことで、毎日大人気。いずれもすごかったですねえ!
:皆様のおかげです。
  気というのは熱気のことだと思います。舞台にいると気がね、皆様の気がひ
  しひしと感じられるわけですよ。
  特に博多の船乗り込みの時。日本シリーズ優勝したわけでもないのに、って
  言ってるんですけどね。川幅もそんなに広くなくて、人だらけでしょ。みん
  な「中村屋!」「中村屋!って声をかけてくれて。大向こうさんが「中村屋」
  って言ってくれるわけじゃないんですよ。お母さんに習ったんでしょうかね、
  子供も「せえのー」なんてね言ってから声をかけてくれる。歌舞伎は民衆に
  支えられていたというのがよくわかりますね。私、立ち上がっておじぎしま
  したよ。別に目立ちたかったわけじゃないんだ。今まで船で立ち上がった人
  はいないと笑われちゃいましたけど。あの人たちの声援にすがって手を振る
  だけでは失礼だと思ったの。
  <人気>って言いましょう? あれは<人の気>だとわかったんですよ。役
  者って商売はね、お客さんあってのものなんですよ。きょうは足がこれぐら
  い上がったとか、○○○○○○とか。皆様が声援してくれるからできるんで
  すね。オリンピックの選手といっしょですよ。
  皆さんが舞台を観てくださって成り立つんですね。
:お客様も参加してくれて両方で盛り上がるということでしょうね。
:見逃してたまるかと思って見てくれると、こっちも頑張る。
:勘九郎さんから勘三郎さんに換わるというのはどんな感じですか?
:徐々に徐々に染みていく感じだね。おでんの中に大根を放り込んで、勘三郎
  というおつゆの中に入って徐々にしみている感じ。
  襲名って、襲(おそ)う名、って書くでしょ? 
:ええ、名をおす、ですね。
:覚悟がいりますね。勘九郎という名前は私が4歳の時からやってきて、おこ
  がましいようですが自分が育てたようなものですから、そのままやっていっ
  てもよかったんですね。
  勘三郎になったってことは、やはり先代を意識します。親父の精神とかが好
  きだからね。そういうものを継がさせて頂いたということで、私じゃない。
  だから、親父の芸とかいろんなことに恥かかせちゃいけないと思ってるんで
  す。うちの親父は自然体のかたまりのようなものですからね。
:襲名から1年以上たちましたね。実感は?
:やっぱり、一番は去年の暮れ。松浦(※「松浦の太鼓」)をやったでしょ。
:あれはよかったですね!
:ありがとうございます。
  あのとき、松浦侯をやったんですが。
:先代がやった役ですね。
:四十七士が、いまに討ち入るであろう、きょう討ち入るであろう・・・
  余はの、余はの、楽しみにしておったのじゃ(※台詞は正確ではありません)。
  それがね、やりながら親父だと自分でも思ったの。楽しみながらやっちゃった
  ね。こんなこと思ったのは初めて。計算してるんじゃない。振り向く感じが
  親父だと思った。その瞬間に親父が憑いてくれたような気がして。
  それで楽屋に入って、似てると言われたのが嬉しくて。
  立川談志さんがすっごい誉めてくれてね。お前さんのあれは四次元だよ、って。
  意味わかんねー。それで楽屋でお弟子さんたちを集めて「よう聞け、よう聞け」
  って。誉めてんだよ、って談志さんが言ってくれた。やる前は不安が半分以上
  あった役でしょ。それを誉めてもらえたのが嬉しかった。

●上記、博多の“船乗り込み”のときの映像がRKBのサイトで今も見られます。
(このインタビューの続きには、昼の部と夜の部があります。
 走り書きメモの次回アップは全公演終了後の9月末頃の予定。)


松竹大歌舞伎 十八代目中村勘三郎襲名披露 昼の部 □観劇メモ
(このブログ内の関連記事)
松竹大歌舞伎 十八代目中村勘三郎襲名披露 夜の部 □観劇メモ
松竹大歌舞伎 十八代目中村勘三郎襲名披露 観劇メモ番外編(2)(このブログ内の関連記事)
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2 コメント

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すごい!すごい!! (かずりん)
2006-09-23 14:04:07
も~~トイレの近い体を恨みますっ!!

トイレに行ってて聞けなかったのです。

立川談志が・・・のところ、ちらっと記憶にあるかないか・・なので、読めてうれしいなあ~~♪♪

一流の人はいちいち仰ることがステキでしょ~~!

だから好きなのです!!

読ませていただき、感謝ですっ!!





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幕間の一石二鳥について(笑) (ムンパリ)
2006-09-24 12:19:11
かずりんさん、こんにちは。

少しでも雰囲気が伝わってよかったです。でも、本当はあのナマ声でのしゃべり方がメチャメチャ面白いんですけどね~(笑)。

ここだけの話だけど、イヤホンって・・・トイレ行列に並びながら聞けないんだろうか?(笑)こういいのを一石二鳥って・・・言うとか?

イヤホンガイド、私は好きです(笑)。
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