県議会総務委員会 地域防災計画に熊本地震の教訓を

今日開かれた総務委員会で、県の地域防災計画の一部を見直すことが報告されました。そこには、熊本地震のような活断層が連動する地震への対策も、原発災害に対する防災計画も、入っていませんでしたので、その点を質問しました。

　今回県の地域防災計画を見直す主な内容は、（１）災害廃棄物の処理対策、（２）洪水・内水・高潮への対策、（３）大規模災害からの復興対策などで、国の防災基本計画の修正をふまえたものとのことでした。
　今委員会に報告された素案をもとにすでにパブリックコメントがはじまっています。寄せられた意見をふまえ最終的に１０月に決定されるはこびです。ぜひ県民のみなさんからも意見を出していただきたいと思います。

　以下、今日の総務委員会でおこなった私の質問です。

　熊本地震は甚大な被害をもたらしました。いくつかの活断層が連動したことが被害を大きくした大きな原因でした。個々の活断層による直下型地震の想定はされていても、連動する場合の被害想定がなされていなかったのです。
　岡山県の地域防災計画をみると、同様に、個々の断層による地震の想定がされていますが、それらが連動することによって被害が大きくなることにはまったく触れられていません。しかも、「断層型地震の発生確率は低い」などと書かれています。今日の委員会で私は、この２点を指摘し見直しを求めました。
　担当課長は「現在国で検討中」「被害が発生することを想定して備えるよう（自治体に）求めている」などと答弁。再質問で私は、「被害の発生を想定してと言いながら『確率は低い』というのは矛盾する。発生確率が低いということは書かなくてもよいのではないか」「（熊本地震の教訓について）必要なことが明らかなものは、（国待ちにしなくても）県内の専門家の力も借りながら見直しをおこなうべきではないか」と意見を述べました。

　もう１点は原発の災害への防災計画です。今日から四国電力の伊方原発の再稼動が強行され、住民の不安が高まっています。熊本地震で大きな被害を及ぼした中央構造線上にあるのですから。また、岡山県の県北の県境から約５０ｋｍほどのところに中国電力の島根原発があります。何かあった際には、風の向きにでは岡山県にも影響を及ぼすでしょう。被害想定を作成するべきだとこれまでも多くの議員から指摘されていました。
　担当課長は「国の基準は３０ｋｍ以内とされている」との理由で今回も見直しには含まれませんでした。これには自民党議員からも「森脇議員も言われたように、国が国がと言ううのでなく県独自でおこなうことも必要ではないか」との意見も出されました。