岡山県議会議員 森脇ひさき

2023年の岡山県議選で5期目当選させていただきました。
「命と暮らし、環境が最優先」の県政へがんばります。

「岡山県いじめ防止基本方針」のパブコメがおこなわれています

2014-01-20 | 教育・子育て充実のとりくみ
 このほど、「いじめ防止対策推進法」にもとづく県の「基本方針(素案)」が発表されました。これについて、2月9日までパブリックコメントが実施されています

 県議会では、15日の文教委員会で議論しました。
 (1)いじめは「人権侵害である」だから「許されない」。基本方針では「人権」ということばは「児童生徒の人権意識」というところ以外に出てこない。意識的に「人権」ということを使わないようにしているのか。
 (2)「いじめの防止」の項で「子どもの人権意識」を高める記述がありそのことは大事だが、教職員・大人の人権意識、敏感な人権感覚を高める記述がない。「早期発見」か「防止」の項に記述すべきだ
 (3)「防止」の項にある「児童生徒の主体的な参加」というのも大事なことだが、ここでは「いじめがおこった時」だけの記述になっている。日頃から学校運営全体に児童生徒の意見を反映するため、児童会や生徒会を本当の意味で、主体的な運営にする指導が必要だと思う
 (4)「早期発見」の項にある「児童生徒が示す変化や危険信号を見逃さない」ためには、子どもと接する時間をどうするか、学校全体の情報の共有をどうするかが課題である。今のように先生が時間に追われ、子どもとかかわる時間が少なくなっている状況をそのままにしておいては対応できない。学校まかせでもいけない。抜本的な対策を。
 (5)「相談体制」の項には、カウンセラーも含めた相談体制の充実や校外の相談機関の周知など記載があり、それらは大事なことだが、相談の基本は「いつでも、どこでも、誰にでも」だと思う。気軽に相談できる関係づくりとともに、すべての教職員が相談内容をきちんと受け止める力をつけることも必要ではないか。
 (6)「いじめへの対処」として、「後回しにしない」「いのちを守り抜く」ことを基本に位置づけるべきだ。

 担当課長は、「ご指摘はもっともなことで、そう言う趣旨で書いてある」と答弁。私は、「そういう趣旨に読み取れないから質問しているのであって、私が指摘した趣旨が伝わるよう、よく検討し文章の見直しをしてほしい」と述べました。
 
 「いじめ防止対策推進法」では、このような基本計画を市町村教育委員会と各学校でつくることになっています。さらに今後、いじめ問題対策連絡協議会(施策の検討や関係機関の連携)、いじめ問題対策専門委員会(第三者機関として個別事案の調査や解決)、いじめの重大事態に係る再調査委員会(重大事態に関して知事が設置)が設置されることになります。
 体制ばかり整えても教育委員会や学校の意識が変わらなければどうにもならないという意見もあります。つくられた基本方針や組織が、いじめを受けている子どもや保護者の思いに寄り添って機能するようにするためにも、2月9日まで実施されるパブリックコメントに、ぜひご意見を出してください。特に、いじめ体験のある方、先生として現場で対応された経験をお持ちの方、父母の方など、よろしくお願いします。
  
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