6日の一般質問。学校や子どもたちに競争をあおり苦しめている全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の順位目標を廃止するよう求めました。(以下、質問と答弁の要旨)
【森脇】 策定中の「新プラン」(素案)においても、「生き活き指標」のトップは「全国学力・学習状況調査の全国順位」となっている。こういう指標・目標を置くこと自体、大きな問題だ。子どもたちにしっかりとした学力をつけさせたいということは誰しもが望むことです。しかし、学力とは何かと問われると、いわゆる「読み・書き・そろばん」ができるようにという人もいれば、外国語も含めたすぐれたコミュニケーション力を求める人もいるように、一致した見解、県民合意はない。全国学力・学習状況調査によってはかれるのは、小中学校で学ぶ内容の一部にすぎない。このような指標に一喜一憂し、振り回されるというのは、子どもたちにとって最大の不幸である。なぜここまで学力調査の結果にこだわるのか。
【知事】 本県の厳しい教育の状況を打開するため、高い志を県民に分かりやすく伝えるものとして、全国10位以内という目標を掲げている。この目標に向かって努力を続けることに意味があり、調査結果を踏まえ、取組を定期的に検証していくことが重要。
【教育長】 本県教育の現状を大きく改善するため、高い目標を掲げ、市町村としっかり連携しながら、授業改善や子どもたちの学習習慣・生活習慣の改善等に全力で取り組んでいる。こうした取組により、落ち着いた学習環境が整備されるとともに、調査結果においても、授業が分かると回答した子どもの割合が増加するなどの成果が見え始めている。指標に一喜一憂することなく、調査結果をしっかり分析し、明確になった課題に有効な対策を講じるなど、学力向上に向け着実に取り組む。
【1回目再質問】 ある市民団体の方が教員や保護者を対象にアンケートを実施した。そのうち小学校の先生方からの回答を紹介すると、「テストの準備で授業の時間が削られる」とか「教科指導に影響が出ている」とか、「過去問の解説に時間がかかる」などなどたくさん記述がある。本来やらなければならない授業に影響をきたしているという回答が非常に多い。深刻な事態だと考えないか。
【知事】 授業とテストを時間配分をどうするかというのは常に悩ましい問題。テストが多すぎると考える人も当然いると思いますし、そういう話も聞きますけれども、逆にテストが少なかったが故に自分の弱みがわからずに漫然とずっと授業を積み重ねていたのがこれまでの失敗であったと考える教師もいることも事実だ。その配分については、教育委員会、それぞれの関係者がしっかり検討してくれるものと信じている。
【2回目再質問】 答弁を聞きながら、全国学力調査の性格わかっていらっしゃるのかなと疑問を持った。知事が言われたのは、先生が授業の内容について子ども達がどの程度理解しているのかテストする、そのレベルの話だ。全国学力調査というのはそのレベルじゃない。全国で点数、順位が出るということが大きなプレッシャーになって、とにかく点数をとるための対策ばかりが繰り返し繰り返し行われる。文科省の通達でもそういうことをやっちゃいけませんよといっているにもかかわらず、学校現場はそれに追われている。保護者からの回答でも、「宿題が非常に多い」「家族の団らんの時間もとれない」というような悩みの声もあがっている。
通常、先生が子ども達の理解度を見るためのテストとは違って、順位が一人歩きするテストのために大きなプレッシャーを押しつけられ、テスト対策ばかりをせざるを得ない状況になっている。大問題だ。
【知事】 先程議員が話されたほどの認識は持っていない。
(学校現場の苦しい現実を顧みることなく、「10位以内を」と旗振りする・・・本当におそろしいと感じました)
【3回目の再質問】 学力調査じゃないとわからないことがあるのか。
【教育長】 全国学力調査は、今学校教育に求められる力あるいはこれから求められる力、その成果を幅広く問うている問題であり、担任の先生が指導しながらつくっているようなテストより、求められている学力を測る上で有効。
【4回目の再質問】 子どもの理解の状況を測ることと、その順位を競うことは、違う話だと思うが。
【教育長】 順位というのは一つの目安。全国の平均正答率と本県の正答率の違い、それが県レベル、学校レベル、市町村レベルいろいろな部分で比較ができるというということで、子ども達がどこまで理解し、定着しているのかということを相対的に把握しながら、弱点を指導し、指導力を改善していく。順位を上げるためだけにやるんではない。全国学力テストを活用し、授業改善をしていく、子ども達の生活習慣とか学習習慣がついているかどうかということもわかるので、トータルで改善していくことが大切だと思う。
【5回目の再質問(要望)】 順位目標を決めておこなう必要はない。せめて「新プラン」の指標からはずすということは検討いただきたい。
【森脇】 策定中の「新プラン」(素案)においても、「生き活き指標」のトップは「全国学力・学習状況調査の全国順位」となっている。こういう指標・目標を置くこと自体、大きな問題だ。子どもたちにしっかりとした学力をつけさせたいということは誰しもが望むことです。しかし、学力とは何かと問われると、いわゆる「読み・書き・そろばん」ができるようにという人もいれば、外国語も含めたすぐれたコミュニケーション力を求める人もいるように、一致した見解、県民合意はない。全国学力・学習状況調査によってはかれるのは、小中学校で学ぶ内容の一部にすぎない。このような指標に一喜一憂し、振り回されるというのは、子どもたちにとって最大の不幸である。なぜここまで学力調査の結果にこだわるのか。
【知事】 本県の厳しい教育の状況を打開するため、高い志を県民に分かりやすく伝えるものとして、全国10位以内という目標を掲げている。この目標に向かって努力を続けることに意味があり、調査結果を踏まえ、取組を定期的に検証していくことが重要。
【教育長】 本県教育の現状を大きく改善するため、高い目標を掲げ、市町村としっかり連携しながら、授業改善や子どもたちの学習習慣・生活習慣の改善等に全力で取り組んでいる。こうした取組により、落ち着いた学習環境が整備されるとともに、調査結果においても、授業が分かると回答した子どもの割合が増加するなどの成果が見え始めている。指標に一喜一憂することなく、調査結果をしっかり分析し、明確になった課題に有効な対策を講じるなど、学力向上に向け着実に取り組む。
【1回目再質問】 ある市民団体の方が教員や保護者を対象にアンケートを実施した。そのうち小学校の先生方からの回答を紹介すると、「テストの準備で授業の時間が削られる」とか「教科指導に影響が出ている」とか、「過去問の解説に時間がかかる」などなどたくさん記述がある。本来やらなければならない授業に影響をきたしているという回答が非常に多い。深刻な事態だと考えないか。
【知事】 授業とテストを時間配分をどうするかというのは常に悩ましい問題。テストが多すぎると考える人も当然いると思いますし、そういう話も聞きますけれども、逆にテストが少なかったが故に自分の弱みがわからずに漫然とずっと授業を積み重ねていたのがこれまでの失敗であったと考える教師もいることも事実だ。その配分については、教育委員会、それぞれの関係者がしっかり検討してくれるものと信じている。
【2回目再質問】 答弁を聞きながら、全国学力調査の性格わかっていらっしゃるのかなと疑問を持った。知事が言われたのは、先生が授業の内容について子ども達がどの程度理解しているのかテストする、そのレベルの話だ。全国学力調査というのはそのレベルじゃない。全国で点数、順位が出るということが大きなプレッシャーになって、とにかく点数をとるための対策ばかりが繰り返し繰り返し行われる。文科省の通達でもそういうことをやっちゃいけませんよといっているにもかかわらず、学校現場はそれに追われている。保護者からの回答でも、「宿題が非常に多い」「家族の団らんの時間もとれない」というような悩みの声もあがっている。
通常、先生が子ども達の理解度を見るためのテストとは違って、順位が一人歩きするテストのために大きなプレッシャーを押しつけられ、テスト対策ばかりをせざるを得ない状況になっている。大問題だ。
【知事】 先程議員が話されたほどの認識は持っていない。
(学校現場の苦しい現実を顧みることなく、「10位以内を」と旗振りする・・・本当におそろしいと感じました)
【3回目の再質問】 学力調査じゃないとわからないことがあるのか。
【教育長】 全国学力調査は、今学校教育に求められる力あるいはこれから求められる力、その成果を幅広く問うている問題であり、担任の先生が指導しながらつくっているようなテストより、求められている学力を測る上で有効。
【4回目の再質問】 子どもの理解の状況を測ることと、その順位を競うことは、違う話だと思うが。
【教育長】 順位というのは一つの目安。全国の平均正答率と本県の正答率の違い、それが県レベル、学校レベル、市町村レベルいろいろな部分で比較ができるというということで、子ども達がどこまで理解し、定着しているのかということを相対的に把握しながら、弱点を指導し、指導力を改善していく。順位を上げるためだけにやるんではない。全国学力テストを活用し、授業改善をしていく、子ども達の生活習慣とか学習習慣がついているかどうかということもわかるので、トータルで改善していくことが大切だと思う。
【5回目の再質問(要望)】 順位目標を決めておこなう必要はない。せめて「新プラン」の指標からはずすということは検討いただきたい。