風を読む-Newsモーニングサテライト-

モーニングサテライト・ウォッチ

2016.10.4 WBS・ワールドビジネスサテライト

2016年10月04日 23時59分59秒 | WBS
■マーケット
大隅氏のノーベル賞受賞 株式市場は“ご祝儀買い”
大隅栄誉教授のノーベル医学生理学賞の受賞を株式市場も歓迎しています。大隅氏による「自食作用=オートファジー」の研究で使われる試薬を販売するタカラバイオは年初来高値を更新しました。同じく試薬を扱うコスモバイオや医学生物学研究所も買い注文が売り注文を大きく上回り、株価はストップ高で取引を終えました。また、きょうの日経平均株価は一時1ドル=102円台前半まで円安・ドル高が進んだことやアメリカのISM製造業景況指数が好調だったことなどから2日続けての値上がりとなりました。終値は1万6,735円65銭でした。


国連・次期事務総長は Who?
国際連合では現在の潘基文事務総長が10年の任期を終え年末に退任するため、後任の選挙が本格的に始まっています。投票するのは非常任理事国の日本を含む、安全保障理事会の15カ国で、当初は12人が立候補しました。投票前には初めて、公開質問や討論会が実施されるなど、選出の課程に透明性を持たせています。また立候補者に女性が多く、史上初の女性事務総長を期待する声も高まっています。候補者を絞り込むために、5回の無記名投票が行われていますが、支持率トップはポルトガルの元首相アントニオ・グテレス氏でこれまでの5回でトップとなっています。しかし、事務総長に選ばれるには安保理の決議が必要なため、拒否権をもつ米国などの常任理事国が1カ国でも反対すると脱落することになります。中継担当:ニューヨーク支局進藤隆富記者




■ニュース特集
“投(10)資(4)”に新たな風!
個人投資家の売買が低調なことから、最終損益の減益が目立つ証券会社。そんな中、野村証券は女性限定の初心者向け投資セミナーを開催しています。他にも少額から投資できる商品を発売するなど投資の初心者を積極的に取り込もうとしています。ネット証券の「ワンタップバイ」が提供しているのは、スマホで株を取引できるアプリです。アメリカの有名銘柄30種類が購入でき、投資額は1万円から。3度タップするだけで購入できるなど、売買も簡単です。さらにきょうからみずほ銀行と組み、銀行口座から直接株の購入代金を引き落とせるサービスを始めました。利便性を高め投資初心者を獲得しようとしています。一方、貴金属の市場にも新たな動きが。総額80億円もの宝石を並べる展示会。希少性の高い宝石に投資する富裕層が増えていることから、高額品の品揃えを強化しました。金は少額からできる積立が人気、シニアの新規会員数は10年前から約7倍に増えています。


Amazon読み放題 読めない本が続々…
アマゾンがはじめた電子書籍の定額読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」で、出版社に事前の通告な提供している書籍の配信が停止する事例が相次いでいます。講談社などはアマゾンへの抗議文を公表しました。しかし、同様の事態は20社ちかくでおこっていると見られます。アマゾンは「読み放題ではやめたが単品購入はできる」と説明しています。しかし、出版社は「アマゾンの独断で配信停止にはできない」と反発しています。混乱はまだ続きそうです。


医学×工学で人を助けろ
日本が誇る医療技術は開発の段階から「医学」と「工学」の専門家が連携して、本当に医療現場で必要とされている製品を生み出そうという動きが進んでいます。4日に発表された歩行補助ロボット「リゲイト」は広島大学大学院の「医学」と早稲田大学大学院の「工学」がタッグを組んで8年をかけて開発しました。医療現場の声を反映させ、最小で最軽量の器具の製品化を実現しました。東京都は医工連携を加速させようと研究会を開きました。医師とものづくり企業を集め実際の臨床現場でどのようなものが必要とされるかを話し合いました。形成外科の世界的権威の光嶋教授も参加し今後、超極小の手術が盛んになるためそのための道具が必要だと訴えました。世界最小の医療針を開発した河野製作所は大学の工学部の優れた技術を探し出し、医療現場で使える製品の開発につなげていこうとしています。


■ニュース
小池都知事VS都議会 本格バトル始まる
小池都知事は、就任後初となる都議会の代表質問で、自民党と直接対決しました。都議会自民党の高木幹事長は、小池知事が公約に「議会の冒頭で解散する」と掲げたことを追及。また、知事が自民党都連を「ブラックボックス」と批判することに触れ、「知事の権限が大きく、知事こそブラックボックスだ」と述べました。これに対して小池知事は、「不信任決議が出されるなら解散する」という意味だと釈明。改めて「都政の透明化をすすめる」と強調しました。そのほか豊洲やオリンピック問題についても議論を交わした小池知事。都議会は今月13日まで続きます。


補正予算案が衆院通過
今年度の第2次補正予算案がきょう、与党などの賛成多数で可決し、衆議院を通過しました。一般会計の総額で3.2兆円あまりとなる補正予算案には、「一億総活躍社会」の実現に向けた保育所などの整備や所得が低い人の生活を支援するための給付金などが盛り込まれています。あすからは参議院で審議が始まり、政府与党は今月11日の成立を目指しています。


9月の資金供給量 412兆円
日銀が世の中に供給している資金の量を示すマネタリーベースは、9月末の時点で去年の同じ時期に比べ22パーセント増の412兆8,432億円となり、10ヵ月連続で過去最高を更新しました。日銀は、物価の2%上昇を実現するため、年に80兆円ずつ増やすことを目標に、国債などを買い入れてきました。9月に目標をお金の量から金利に切り替えていて、今後の増加ペースが注目されます。


財務省 社会保障費の抑制を
財務省は財政制度等審議会を開き、来年度の予算編成に向けて社会保障費の抑制策を示しました。高齢者の医療費については、負担額の上限を所得に応じて現役世代並みに引き上げることを決めました。また、患者一人当たり年間およそ3,500万円の費用がかかるがん治療薬「オプジーボ」については、次回の薬価改定を待たずに価格を引き下げることを求めています。


日本 0.5%成長に上方修正
IMF=国際通貨基金は先ほど世界経済見通しを発表し、今年の日本の成長率を0.5%と、7月時点の予想から0.2ポイント上方修正しました。政府が8月にまとめた28兆円規模の経済対策などの効果を見込みました。ただIMFは日本経済のリスクとして円高による輸出の伸び悩みなどを指摘するとともに、中期的な成長については「人口の減少に伴い、低い水準にとどまる」と分析しています。


ノーベル賞・大隅さんの座右の銘は?
今年のノーベル医学生理学賞に決まった東京工業大学の大隅良典栄誉教授は、発表から一夜明けたきょう、あらためて受賞決定について思いを語りました。


Xマスに間に合う!150万ケーキ
日本橋高島屋は150万円を超える巨大ケーキの予約を始めました。展示されたケーキの高さは最高150センチ、いずれも税込みで151万2,000円です。職人が手作りする花びらの飾りつけやケーキの味などは顧客の好みに合わせて変えることができ、注文からおよそ2ヵ月で届けられます。すでに予約を始めていて、結婚式やホームパーティーなどでの需要を見込んでいるということです。

■【ロングセラー研究所】チロルチョコ
54年前に誕生したチロルチョコ。高級品だったチョコレートを、気軽に買うことができる価格で提供するため、チョコの中に“ヌガー”と呼ばれる柔らかい水あめを入れ、1個10円で発売。またたく間に子供たちの人気者となりました。初代チロルチョコは、現在とは違い、正方形が3つ連なった形で10円と、“お得感”が一番の特徴でしたが、その後の物価高騰により徐々に値上げが続き、売り上げも伸び悩みます。そこで1979年、3つ山を割って、現在の一口サイズにリニューアル。価格も10円に戻し、現在まで続くロングセラー商品へ。これまで300種類以上もの商品を生み出したチロルチョコ。「きなこもち」は、累計15億個以上も販売されています。様々なコラボ商品などの登場で価格は10円ではなくなりましたが、小さなチョコの大きな進化は、これからも続いていきます。取材先・チロルチョコ


■【トレたま】滑って筋トレ
【商品名】スライズトレーニング
【商品の特徴】滑って筋トレす新スポーツプログラム
【企業名】ルネサンス
【住所】墨田区両国2-10-14
【価格】会員は無料
【開始日】10月1日
【トレたまキャスター】北村まあさ


■【コメンテーター】市川眞一氏(クレディ・スイス証券チーフ・マーケット・ストラテジスト)
・“医学×工学”…もっと成功体験を!



2016.10.4 Newsモーニングサテライト

2016年10月04日 07時00分00秒 | MS
■マーケット
NY株 そろって反落
週明けのNY株式相場はヨーロッパ発の不安がくすぶり軟調な展開でした。先週末、イギリスのメイ首相が「EU離脱をめぐる交渉を3月末までに始める」と明言したことからブレグジットの懸念が再び台頭。また、アメリカの製造業の景況感が予想を上回り、利上げに対するハードルが下がったとの見方も広がりました。ただ、原油相場の上昇などを背景に株価は取引終了にかけ下げ幅を縮小です。では、株価の終値です。3指数揃って反落です。ダウは、54ドル安の1万8,253ドル。ナスダックは11ポイント下落の5,300。S&P500は7ポイント安の2,161で取引を終えました。セクター別騰落率です。不動産、公益、生活必需品など幅広い業種で株価は下落。電気通信は、ほぼ変わらずの水準でした。


【NY証券取引所中継】米注目指標を分析
解説は大和証券CMアメリカの森本裕貴氏


【NY証券取引所中継】米半導体が好調
解説は大和証券CMアメリカの森本裕貴氏

【為替見通し】注目ポイントは「VIX指数」
解説はHSBCの花生浩介氏

【日本株見通し】「猫の目相場にみる割安株の行方」
解説はコモンズ投信の糸島孝俊氏


【世界の株価】3日の終値

■メガバンクTOPインタビュー
きのう、都内で大手金融機関のトップが参加した金融シンポジウムが開かれました。参加したメガバンクのトップをモーサテが直撃。日銀に対して慎重な金融政策の運用を求める声が相次ぎました。


■【プロの眼】日銀“80兆円めど”の意味
日銀は9月30日に10月の長期国債買い入れ運営方針を発表した。それによると、5年~10年の債券と10年を超える国債の買い入れについて、月額2,000億円以上減額するとしている。10年債利回りをゼロ近傍で推移させることを新たな政策に加えた日銀が、長期国債の買い入れ減額を発表したその意味とは。SMBC日興証券の森田長太郎氏が解説する。


■ニュース
米9月新車販売 1,776万台
高い水準での販売を維持です。アメリカの9月の新車販売台数は、年換算で1,776万台と市場予想を上回りました。ゼネラルモーターズは6ヵ月連続の減少となる0.6%のマイナス、フォードも主力のピックアップトラックや大型SUVが振るわず8.1%の大幅な減少となりました。一方、日本メーカーのピックアップトラックは好調で、トヨタは5ヵ月ぶりのプラス、日産は4.9%販売が伸びました。ただ、各社とも高い水準での販売を維持するためのインセンティブと呼ばれる販売奨励金を、過去最高額に増やしていて今後の収益に与える影響が懸念されています。


米ISM製造業景気 51.5に改善
アメリカの製造業に明るい兆しです。9月のISM製造業景気指数は市場予想を上回る51.5で、2ヵ月ぶりに好不況の節目、50を上回りました。項目別でみると、先行きを示す「新規受注」が大幅に持ち直したほか、「生産」や「雇用」なども前の月を超えました。ただ、業種別で見た場合、18業種のうち11業種が「業況は悪化している」と答えています。


露 米とのプルトニウム合意を停止
ロシアのプーチン大統領は3日、余剰プルトニウムの廃棄に関するアメリカとの合意を停止する大統領令を出しました。この合意は、核軍縮条約の履行に伴って生じた余剰プルトニウムの、核兵器への再転用などを防ぐために重要なもので、合意停止となれば、「核兵器なき世界」を目指す、アメリカのオバマ大統領に大きな打撃となります。


オランダ ING 7,000人削減へ
オランダの金融大手INGは3日、今後5年で、全従業員の13%に当たる7,000人の人員削減を行うと発表しました。毎年9億ユーロ、およそ1,000億円のコストを削減し、モバイルバンキングなどへの投資を進めます。ヨーロッパの銀行では低金利が続く中収益改善に苦戦していて、人員削減に踏み切る銀行が相次いでいます。


ノーベル賞に東工大 大隅栄誉教授
ことしのノーベル医学・生理学賞に東京工業大学の大隅良典(おおすみ・よしのり)栄誉教授が選ばれました。日本人の受賞は3年連続です。大隅氏は生物が細胞内で不要になったタンパク質を分解して再利用する「オートファジー」と呼ばれる現象の仕組みを、酵母の観察を通じて解明しました。この働きに異常があるとがんやパーキンソン病などの病気につながることがわかったため、大隅氏の研究はこれらの病気の治療薬の開発に向けた研究に道を開いたとされています。大隅氏の母校、福岡市の県立福岡高校では同級生らが集まり、受賞に喜びの声をあげました。日本人のノーベル賞受賞者はアメリカ国籍を取得した人を含めて25人目です。きょう夕方には、物理学賞が発表されます。


日銀短観「プラス6」で横ばい
日銀が発表した9月の短観=企業短期経済観測調査によりますと、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数は「プラス6」で6月の前回調査から横ばいでした。横ばいは2四半期連続です。円高による輸出採算の悪化が逆風となる一方で、熊本地震の影響が一巡したことが景況感を下支えしました。大企業非製造業は小売業の不振を背景に前回調査を1ポイント下回り3四半期連続で悪化しました。

米英 運用大手が経営統合
日本の第一生命ホールディングス傘下のアメリカの資産運用大手、ジャナス・キャピタルは3日、イギリスの同業大手、ヘンダーソン・グループと経営統合すると発表しました。来年の4月から6月期に統合を完了させたい考えで、新会社の運用資産は3,200億ドル=およそ32兆円に上ります。第一生命は今後、新会社への出資比率を最大で20%まで高める方針です。

北方領土「水域も考慮」
安倍総理大臣はきのう、衆議院の予算委員会で、ロシアとの北方領土交渉について、排他的経済水域の拡大も重視して交渉にあたる考えを示しました。政府としてそれぞれの島の面積だけで無く、排他的経済水域がどの程度拡大するのかも交渉の要素として考える見通しです。また、安倍総理は、「4島の帰属問題を解決するという考え方に変わりはない」と強調したものの、4島全ての日本への帰属を認めさせるかについては、明言を避けました。本年度第2次補正予算案はきょう、衆議院本会議で可決され、参議院に送られる見通しです。

東京ガス タイ発電事業に参画
東京ガスは、タイで天然ガス火力発電所を所有するイースタンパワー&エレクトリックカンパニーの株式28%を取得したと発表しました。東京ガスが東南アジアでの発電事業に参画するのは初めてです。東京ガスは海外戦略として、主に北米と東南アジアで積極的にエネルギー事業を展開していく方針で、今回の株式取得を東南アジアにおける事業拡大の足掛かりにしたい考えです。

大戸屋「お家騒動」での混乱を陳謝
定食屋「大戸屋ごはん処」を運営する大戸屋ホールディングスはきのう、創業家との対立問題をめぐる第三者委員会の調査報告書を発表し、経営の混乱を陳謝しました。第三者委員会は報告書で、「双方の対応に問題があったことに加え、直接の十分な意思疎通を欠いた」ことが、対立を深刻化させたとする見解をまとめました。


■【リーダーの栞】GPIF 高橋則広理事長
GPIF=年金積立金管理運用独立行政法人の高橋理事長が紹介する本はイギリスの歴史家イアン・カーショーが書いた「運命の選択1940-41」。ドイツのヒトラーやアメリカのルーズヴェルトなど各国の指導者たちが多くの犠牲を払った戦争へと進む過程が詳細に描かれています。高橋理事長は、中でも、イギリスのチャーチル元首相の選択までの過程が自らの仕事をしていくうえでのあり方だと感銘を受けたといいます。


■【コメンテーター】SMBC日興証券/森田長太郎氏