昨年の8月、杉本商事の売却と日機装、伊藤忠エネクス、GMOフィナンシャルHDの購入という記事を書いた。購入した3銘柄は、昨年の『会社四季報プロ厳選の500銘柄』夏号に掲載されていた、私好みの冴えない値動きの銘柄で、昨年7月頃から盆栽投資を始めていた。
これらの内、日機装や伊藤忠エネクスは一応上げている。しかし、GMOフィナンシャルHDだけは、少し戻した後はダラダラ下げ続けた。さらに、今年10月にGMOあおぞらネット銀行株式の減損処理による特別損失の計上と下期無配を発表したため、大きく窓を開けて急落し、その後もジリジリ下げ続けている。
GMOフィナンシャルHDの週足チャート
出所:株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=7177)
GMOフィナンシャルHDは高配当だったので、私は配当が多少減っていても気にせず、資金ができる度にサブ口座の方で100株ずつ拾い続けた。最後は今年10月13日に698円で買ったが、この時点で1,500株、平均取得価格は794円/株となっていた。ダラダラ下げ続けたが故に少し買い過ぎてしまった。
その後、10月25日の引け後に特別損失と下期無配の発表があった。
2022年10月25日 特別損失の計上に関するお知らせ
2022年10月25日 第3四半期末の剰余金の配当(無配)及び期末配当予想に関するお知らせ
高配当銘柄が無配になると買われる理由がなくなる。仮想通貨も軟調だったので、なおさらだ。減損処理による特別損失だけなら、影響は一時的なはずだ。しかし、GMOあおぞらネット銀行の種類株式を引き受けて増資に応じて50.0%保有になり、かつ2023年3月期黒字化は無理そうになった(だから減損処理)という状況をどう評価すべきかよく分からなかった。
市場の判断もそうだったのだろう。このため、株価は下げ続けることになった。四季報新春号によれば来期の1株配当は34円の予想で、株価500円なら配当利回り6.8%になる。しかし、会社側の業績見通しや復配の情報がないと買いづらいのは間違いない。株価は年末が近づいても年初来安値を更新し続けている。
私は下げ止まりを待って節税売りをしようと考えていたが、年内最終受渡日が近づいたため12月26日に節税売りを決行した。500円で200株、501円で200株を売り、約11.8万円の損失を計上した。個別管理上は、昨年7月に870円で買い始めて10円刻みで買い下がっていた頃の分なので、約14.3万円の損失となった。
下値は限定的だと思っていた配当狙いの銘柄で大きな損実を出してしまったのは情けないが、節税の役に立ったので少しは気が晴れる。なお、復配に期待して200株だけメイン口座の方で買い戻しておいた。損を重ねることにならなければいいのだけれど。