貧者の一灯 ブログ

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貧者の一灯・歴史への訪問

2022年12月02日 | 貧者の一灯




















♪~♪~~~♪
「いったい、誰が歌っているのだろう?」
若者たちは海に船を探しましたが、海には
船はありません。

でも確かに、歌声は海から聞こえてくるのです。
♪~♪~~~♪ 
若者たちはお酒を飲むのもわすれて、その
歌声に聞きほれていました。

それから数日後、若者たちが海へ魚を取るアミ
を入れると、なんと人魚がかかったのです。

この海にはむかしから、人魚が住んでいると
うわさされていました。

「人魚は、本当にいたんだ」

「こいつを売れば、大もうけが出来るぞ」
若者たちは、大喜びです。

すると人魚が、なみだをこぼして言いました。
「お願いです。どうかこのまま、海へかえして
ください」

「いや、逃がすわけにはいかん。お前ならきっと、
高く売れるからな」

「それに人魚の肉は、不老長寿の薬だというし」
「・・・・・・」

人魚はなみだをふくと、しずかに歌をうたい
はじめました。
♪~♪~~~♪

なんとその歌声は、いつか浜辺で聞いたもの
と同じです。

「あれは、お前が歌っていたのか」
人魚の歌声には、人をあやつる力があります。

若者たちは人魚の歌声を聞いて、うっとりと
夢を見ているような気持ちになりました。

やがて歌い終わると、人魚が言いました。
「もし、わたしを助けてくださるのなら、海の秘密
を教えてあげます」

人魚の歌を聞いて心がおだやかになった若者
たちは、人魚に言いました。
「わかった。助けてあげよう」
「ありがとうございます」

人魚はうれしそうにニッコリ笑うと、船から海に
飛び込んで言いました。

「明日の朝に、大津波(おおつなみ)が村を
おそいます。出来るだけはやく、高いところに
逃げてください」

それを聞いた若者たちは、村人たちに人魚の
言葉を知らせに行きました。

若者たちの村人たちはみんな人魚を信じて
いたので、すぐに荷物をまとめると山へ
ひなんしました。

「よし、まだ時間があるから、他の村にも知らせ
てやろう」

若者たちは手分けをして、ほかの村にも人魚の
言葉を知らせに行きました。

しかしほかの村人は人魚を信じていないので、
誰も若者たちの言葉に耳を貸しません。

「何をばかな事を。人魚なんて、いるはず
ないだろう」

「本当なんだ。本当に人魚はいて、朝に大津波
が来ると言ったんだ!」

「いいかげんにしないか! こんな夜中に、
人騒がせな!」

もうすぐ、夜明けです。

若者たちは仕方なく、山の上へ逃げて行き
ました。

そして間もなく、人魚の言った通りに誰も見た
事がないような大津波がおそってきて、浜辺
の村々をあっという間に海へ引きずり込んで
しまったのです。

この大津波で多くの人が死んでしまいましたが、
若者たちの村人は人魚を信じてひなんしたため、
誰一人死んだ者はいなかったという事です。…












~ 偉大なる何者か ~

名付けたのは生命科学の権威であり、ノーベル賞
にもっとも近いとされる筑波大学名誉教授の
村上和雄氏です。

私達の身体は小さな細胞の集合体であり、
たった一個の受精卵が母親の胎内で細胞
分裂を繰り返し、十月十日(とつきとおか)で

生まれる時には約3兆個に、
成人ならば約60兆個になります。

その細胞の一つひとつには核があり、核の中
の染色体にDNAという物質が収納されています。

このDNAが遺伝子の正体であり、

そこには30億の情報が書き込まれています。
そして身体中の全細胞の遺伝子に一人の
人間の生命活動に必要なすべての情報が
書き込まれているらしいのです。

私たちのからだ自体が細胞のかたまりですから。
皮膚だって、口の中の粘膜だって、血液だって
みんな細胞でできています。

ところが、髪の毛の細胞は髪の毛にしかなら
ないし、心臓の細胞は心臓にしかなりません。

それは、遺伝子にはスイッチがあって、髪の毛
の細胞にある遺伝子は髪の毛になるスイッチが
ONになっていて、それ以外のスイッチはすべて
OFFになっているそうです。

だから髪の毛の細胞は髪の毛にはなるが、
心臓にはならないのです。

このように各細胞の遺伝子には、すべての
スイッチが付いていて、どれがONになって
いるかによって、その細胞の役割が決まると
いうのです。

「命の仕組みは驚くほど不思議なことばかりです。
これだけ精巧な生命の設計図が偶然にできあが
るということはありえません。

ではこれだけの設計図を、いったい誰が、
どのようにして書いたのか?

この人間わざをはるかに超える設計図を
創ったのは何者なのか?」

村上教授は、その設計者のことを
「サムシング・グレート(偉大なる何者か)」
と呼びました。

サムシング・グレートは宗教的な神や仏と同じ
ようなものかも知れません。また、サムシング
・グレートが本当に存在するのかどうかの
議論は残ります。

が、私たちのからだの60兆個の細胞はその
どれもが、大切な役割を担っています。

役割によって約270種類の細胞に分けられる
といわれています。

たとえば、皮膚の細胞はからだの中と外とを
へだてるバリアとしての役割を持っています。

外からのいろいろな攻撃からなかみを守って
います。筋肉の細胞はまわりの仲間たちと協力
してからだを動かすしくみを作っています。

神経の細胞は、痛みなどの感覚を脳に伝えたり、
脳の信号をからだの先まで伝えたりしています。

肝臓の細胞は、からだの中で必要となるいろ
いろな物質を作り出したり、からだの中に入って
きた不要な物質や毒物を分解したりします。

血液の中にいる白血球は、からだの中に
入ってきたバイ菌などの侵入者に攻撃を
加えます。

私たちのからだの細胞は数が多いというばかり
でなく、役割の多さにも驚かされます。

では、どうやって自分の遺伝子をONにすれば
いいのでしょうか。村上教授は、遺伝子をONに
するシンプルな秘訣を次のように語っています。

「遺伝子のスイッチをONにするには、私達の
生命を設計したサムシング・グレートが喜ぶ
ような生き方をすることです。

それはサムシング・グレートが創造した自然に
ヒントがある。自然の秩序や法則を研究すれば、
サムシング・グレートの意図が見えてきます。

具体的には、
① 志を高く持って生きる 
② 感謝して生きる
③ プラスに考える 
この三つの生き方をすればいいのです」

一般に科学の世界は客観的、論理的である
と考えられていますが、これはコインにたとえる
と表側のことであって、

じつはその裏側には創造性豊かな、主観的で、
感性や直感、さらには霊感としか表現できない
ような世界が存在するというのが見解です。

村上教授はご自身を戒めるように語ります。
「科学者は無知であることを心に留めておく
べきです。

その中でサムシング・グレートなるものの存在を
意識しながら、一歩一歩それに近づいていく。
これが科学者なのだと思うのです」…









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