1989年のアニメ映画。イマイチな映画だった。
キラキラ星はキラキラの涙を悪用されて、惑星の危機を迎えていた。
アンパンマン達は、魔王ドロンコの持つキラキラの涙を手に入れキラキラ星を救おうとする。
アンパンマン映画の1作目。俺はアンパンマン映画を観た記憶がないので、初アンパンマン映画。思い入れもない。
冒頭から序盤を観ていて、てっきりドロンコ魔王がキラキラの涙を持っているのだから、ドロンコ魔王を探す話になるかと思っていた。
しかし、実際には冒頭から終盤まで「氷の世界」「砂の世界」みたいなドロンコ魔王と無関係な話が続き、終盤にドロンコ魔王が出て来る話の流れだった。
正直、俺は困惑した。
途中から意味分からん話を見せられてたら、終盤でいきなり敵のボスが登場するみたい話を観ている感じだったからだ。
恐らく一般的な『物語の作りは』序盤に提示したモノ・テーマ(本作で言えばドロンコ魔王)と関係あるモノを中盤から終盤まで見せる形だと思うけど、本作はそういう流れではなかった。
本作で言えば、「ドロンコ魔王」が関係する話を中盤から終盤に入れていくべきだと思うけど、それが出来ていない。(「キラキラの涙」を持っているのはドロンコ魔王なのでは?)
これはまるで、まず冒頭と序盤と終盤から結末までの話を作り、それ以外の中盤などは無理やり別の話(サイトストーリー)を入れて作ったような感じだった。そして尺(時間)を伸ばす。
他に困ったのは、序盤辺りで登場する氷の世界の方が物語として魅力的で、氷の世界の敵である『雪の女王』の方が悪役として魅力的に見えてしまう点。
メインストーリーの『ドロンコ魔王に関わる話』より、サイドストーリーである『雪の女王に関わる話』の方が魅力的だというのはどうなんだろうな?とか思ってしまった。
とはいえ作品内でかわいいキャラクターとか、良い意味で子供が好きだと思える部分がある。カレーパンマン、食パンマン、おむすびマンなど有名な脇役も活躍している。
結局、アンパンマンは子供にとって有害性を感じることが無い、子供が楽しめる作品であればいいので、それらがクリアされれば良い作品なんではないかと思う。「子供のためのアンパンマン」なので。
ただ、本作は物語の構成に問題があると思っているので、個人的にはイマイチ。
とりあえず、もう数作品アンパンマン映画を観て見るつもり。
余談だけど、『バイキンマンとドキンちゃん』のデザインはよく出来ているなと少し感心した。