(写真は、「木曽の大橋」のライトアップ)
贄川宿から馬込宿までの「木曽十一宿」がある区間を「木曽
路」と呼び、中でも、奈良井宿は、伝統的な建造物が良く保存
されています。
また、旅人の土産物として人気があった櫛、漆器などの木工
産業が盛んな場所でもありました。
奈良井宿は、難所の鳥居峠をひかえ、漆器店や櫛店を含め
「奈良井千軒」と言われたほど賑わった宿場だったそうです。
写真は、奈良井駅です。
快晴で、気温も快適!
最適のウォーキング日和です!
奈良井宿の町並みは、「重要伝統的建造物群保存地区」に指定
され、まるで江戸時代にタイムスリップした様です!
さすがに、平日でも観光客が町並みを散策しています。
まず、奈良井駅前の道路の反対側に、一段と高くなった崖に
上る石段があり、これを登ると写真の八幡神社がありました。
八幡神社の前の小道を右折すると、その小道沿いに当時の
雰囲気を残す「旧中山道の杉並木」が少しだけ残っています。
今の道路より少し上の、この小道が江戸時代の旧中山道だった
そうです。
この杉並木の先に地蔵堂があり、その前に、写真の「二百
地蔵」が並んでいました。
これは、明治時代に、鉄道・国道を開削した際に、奈良井宿の
周辺の中山道から集められた地蔵なのだそうです。
崖の階段を降りて、JR奈良井駅前に戻ります。
JR奈良井駅前の先で、中山道から左斜めに入る道に入り、
JRのガードをくぐると、芝生の公園があり、その公園の
端に、写真の「木曽の大橋」がありました。
橋脚を持たない総桧造りの見事な太鼓橋です!
木曽の大橋を見てから、街道に戻り、さっそく奈良井宿の
町並みを散策します。
(伊勢屋)
下の写真は、270年も庄屋を務めた手塚家が、25頭の馬と
25人の人足の管理運営をしていた上問屋です。
現在は「上問屋資料館」として、当時の文書や道具が展示
されています。(200円)
奈良井宿には、上と下に問屋があり、半月交代で問屋を
請け負っていたそうです。
宿場町の中ほどに、「枡形」といって、写真の街道が右に
曲がる所謂「鍵の手」があります。
上の写真は、 江戸時代に櫛問屋を営んでいた「中村邸」で、
内部を資料館にして一般公開していますが、入口には、
”会合出席のため閉館”の張り紙が!
残念!
上の写真は、私の本日の宿である「民宿しまだ」です。
「民宿しまだ」の女将さんの話だと、200年くらい前の建物
だそうで、天井が高く、写真の様に吹き抜けになっていて、
大変趣のある旅館です。
実は、前日に、楽天トラベルのインターネットで、今晩の宿を
検索したのですが、全て”2名以上の宿泊”となっており、
一人旅の私には、全く役にたちませんでした・・・
そこで、島崎藤村の「夜明け前」の一節の下記の台詞が頭を
よぎりました・・・
”独り旅のものは宿屋でも断られるぜ。”と父は半蔵に注意
した。
仕方なく、ブログで「奈良井宿 一人 宿泊」で探した
ところ、同じ一人旅の人が、「民宿しまだ」は良かった、
と書いていたので、直ぐに電話予約しました。
(1泊2食付で8,000円)
写真を撮り忘れましたが、夕食はすき焼き鍋を中心に、川魚
塩焼や、キノコ等の山の幸が沢山で非常に美味しかったです。
また、今日、宿の御主人が近くの山で採ってきたというマツ
タケを、別料金で、注文しました。(2,000円)
久しぶりに、マツタケをお腹いっぱい食べました!
芳しい香り~! すごく贅沢な食事に大満足!
平日ということもあって、宿泊客は、私の他に、中山道を
一人旅しているという横浜のKさんだけでした。
夕食の時間は、Kさんに、気さくで親切な女将さんも加わり、
3人で、街道歩き談話に花が咲き、大いに盛り上がりました。
先般の集中豪雨の影響が心配だったので、女将さんに状況を
聞いたところ、大きな被害を受けたのは、このだいぶ先の
南木曽地方で、この辺りは、もう大丈夫との事でした。
私のもう一つの心配は、熊の出没だったので、これについて
も、現状を聞いたところ、先週、熊の親子が贄川駅周辺を
散歩しているのが目撃されたそうです・・・
怖っ!・・・
”この辺は、サルと熊は普通に生息しているんですよ。
”いや、サルはいいけど、熊はちょっと・・・”
”熊に遭遇したという話はよく聞きますが、襲われたという話
は聞いたことがありませんから。”
”ホッ・・・”
Kさんは、膝を痛め杖をつきながら歩いているとのことでした。
そこで、私が、東海道歩きで痛めた膝を完全に治した”特効
薬”のサントリー”グルコサミン&コンドロイチン”を
お薦めしておきました。
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夕食後は、夜の奈良井宿へ散策に出掛けました。
旅籠の行燈だけが、街道をぼんやりと照らし、夜の奈良井宿
は、しーんと静まり返えって、完全に江戸時代の雰囲気です。
奈良井宿は、標高900メートルということで、夜になると
寒いです。
昼間に寄った「木曽の大橋」へ行ってみます。
夜間のライトアップが幻想的で、見事!
見ごたえがあります。
英泉の浮世絵は、「奈良井宿」と題してはいますが、実際
には、鳥居峠の「峰の茶屋」を描いており、この茶屋を
奈良井宿名物の「お六櫛」を売る店に不自然に仕立てて
しまい、更に、峠の頂上からしか見えない御嶽山をここの
背景に持ってきて、強引に絵を構成しています。
店では、女房が客にお六櫛を売っており、その奥の部屋では、
主人がお六櫛を作成しています。
店の前の道では、荷物を下ろした人足が汗を拭いています。
(ちなみに、私が奈良井に泊まったのは、御嶽山の噴火
のちょうど1週間前でした。)