奥州街道を歩く(22-4:大田原:市内循環バスの旅) 栃木県大田原市 2017.11.1
2019-02-11 21:10:30
(写真は、市営バスの車窓から見た「黒羽刑務所」)
今日は、朝から、大田原の宿場町、大田原城址、日帰り温泉と
巡って、そのあと、歩行制限1日5キロの残りの3キロを
歩いて、15:45に練貫十文字のバス停に着いて、市街地へ
向かう最終便を待ちますが・・・
バス停の時刻表を見ると、何と!、15:14の最終便が
行ってから、もう30分も過ぎてしまっています!!
最終便に乗り遅れて途方に暮れ、暫くの間、バス停の時刻表を
眺めながら、呆然と立ち尽くしていました・・・
生ビール2杯のほろ酔い気分も完全に醒めて、どうやったら、
ここから横浜の自宅まで、今日中に帰宅出来るか?考えを
巡らせます・・・
色々な方法を考えてみますが、日没が迫る中で、電車も無い、
バスも無い、タクシーも走ってない、聞く人も歩いてない、
こんな田んぼの中のバス停からのスタートでは、良い
アイデアが浮かんできません・・・
しかし、バス停の時刻表を何回も見直しているうちに、
あることに気付きました!
私が最終便に乗り損ねたバス路線の名称が「金田方面
”循環”線」となっています。
ん?
”循環”と言うことは、ひょっとして、逆方向の郊外へ
向かう便に乗れば、巡り巡って目的地の大田原市の
繁華街に着く?
幸いにして、逆方向へ行くバスは、未だ2本あります。
このバス停であと30分待てば、反対方向の郊外に向かう
16:12 のバスが来ます!
目的地までどれくらい時間がかかるか分からないけど、トライ
してみるか?
他にすることもなく、まだ時間があるので、じっくりとバス停
の時刻表の注意書きを読みます。
注意書きによると、ここでは、市街地へ向かう側にはバス停が
ありますが、反対側にはバス停がない旨が記載されています?
何か嫌な予感が・・・
不安な気持ちでバスを待っていると、定時にバスがやって
来ました。
思わず、私は、歩道から道路側へ1歩踏み出します。
しかし、不安な気持ちが的中!、バスは私に気付かずに
通り越して行きました!
股関節炎の痛みも忘れて、必死で、手を振りながら、バスを
追いかけます!
バスのサイドミラーに、必死で追いかける私の姿が写った
のでしょうか、気付いて直ぐに止まってくれました。
息を切らせながら、バスの中程の席に座りました。
お客は、私一人でした。
それから、バスは、かなりの距離を走りましたが、いつまで
経っても私が下りる気配がないからでしょうか、運転手さんの
不信の眼差しを感じます・・・
それはそうですよね。
市街地に向かう最終便ではなくて、観光地でもない僻地へ
向かうローカル路線の最終便に、リュックを背負った
変なオジサンが、一人で無言で座っている訳ですからね。
怪しまれているみたいなので、一番前の席に移って、事情を
説明します。
事情を聴いた運転手さんは、「なるほど、確かに、この方法
しかないですね。」と納得してくれました。
ほっ!・・・
事情説明のために、運転手さんの斜め後ろの一番前の席に
座ったので、運転手さんとの世間話が始まりました。
運転手さんの説明によると、郊外へ向かうバス便だけが遅く
まであるのは、最終便を、農村地帯から通う生徒の部活が
終わる時間に合わせてあるのだそうです。
なるほどねえ~、私は、部活対策のバス便に救われた訳だ!
その後も、お客は私一人だったので、やがて、親切な運転手
さんは、停留所毎に、その辺りの説明と、その近くの
観光スポットの案内を始めてくれました。
やがてバスは、「黒羽刑務所」の中に入って行きます!
えっ、バスは、刑務所の中に入れるの?
まさか、先程、奥州街道と棚倉街道の追分で見た上の写真の
黒羽刑務所の広告看板の場所の中に、その数時間後に、
入って行くことになるとは、夢にも思いませんでした!
運転手さんの解説によると、芸能人がヤクをやって捕まった
ときは、この黒羽刑務所に収監されるので、そのときは、
この辺りに、マスコミのカメラの放列が出来て、大変な
賑わいになるそうです。
黒羽刑務所を出たバスは、東部集落、小滝集落など、「集落」
という名前のバス停を通過して行きます。
いかにも”集落”というバス停の名前と周辺の風景がピッタリ
くる様な、長閑な雰囲気の田園風景です。
暫く走ると、狭い田んぼ道の前方から、耕運機がこちらに
向かってきます。
すれ違いが出来ないので、バスが道幅が広がる場所までバック
して行きます。
その後も、バスは、遮るものがない広々とした田畑の中を
走って行きますが、運転手さんの話しだと、この辺りは、
風が非常に強くて、バスが風に流される感覚のことも
あるそうです。
怖っ~・・・
日没が迫ってきます。
循環バスが市街地の大田原市役所に着いたときは、辺りは既に
真っ暗になっていました。
ここで、運転手さんに丁寧にお礼を言って、バスを乗り換え、
JR西那須野駅に向かいます。
今日は、期せずして、贅沢な市内循環バスの旅になって
しまいましたが、1時間近くも乗って、更に観光案内も
してもらって、これで200円(市営バスは一律200円)
では、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
JR西那須野駅から8駅先の宇都宮駅で、上野東京ラインに
乗り換えて、夜遅くに無事に横浜へ帰宅しました。
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