ウォーク更家の散歩(東海道・中山道など五街道踏破、首都圏散策)

修善寺温泉・紅葉狩り (静岡県) 2018.12.2


(写真は、修善寺温泉の紅葉)

今年の「紅葉狩り」は、久し振りで、静岡県の
「修善寺温泉」へ電車で行って来ました。

新横浜 →(新幹線)→ 三島 →(伊豆箱根
鉄道 35分)→  修善寺 →(バス 10分)
→  修善寺温泉 





「修善寺温泉」は、伊豆最古の温泉と言われる
温泉郷で、三方を山で囲まれ、桂川の渓谷ぞいに
旅館が立ち並び、賑やかながら落ち着いた情緒を
持つ街です。


先ず、”修善寺”温泉の中心である"修禅寺"に
お参りします。

平安時代初期の807年、修禅寺は、弘法大師
によって開創されました。










次に、修善寺の温泉街を散策します。





写真は、ミシュランガイドブックにも掲載された、
温泉街の中心を流れる桂川沿いの400メートルの
遊歩道「竹林の小径」です。

桂川の渓谷ぞいの遊歩道を散策します。






下の写真の中央は、温泉街の中心を流れる桂川
河畔に湧く修善寺温泉発祥の「独鈷(とっこ)
の湯」です。



807年、弘法大師が桂川で病父の身体を洗う少年
を見て心うたれ、手に持ったトッコ(仏具)
で川の岩を砕き、霊湯を湧出させ、父子に
温泉療法を伝授したそうです。

次頁の写真の左側が外湯の「筥湯(はこゆ)」
で、右側は筥湯の望楼(無料)で、その下の
写真の様に修善寺の町並みが一望出来ます。







宿泊は、以前から泊まりたいと思っていた、
修善寺温泉バス亭前の「湯回廊 菊屋」に
しました。
(1泊2食付:22,000円)

「菊屋」の歴史は古く、創業は380年を超え、戊辰
戦争の総大将・有栖川宮熾仁親王、幼少のときの
昭和天皇をはじめ、多くの皇族が宿泊されました。

そして、明治43年、「夏目漱石」が、胃潰瘍の
転地療養のためにここ菊屋に逗留しました。

しかし、菊屋での転地療養は思わしくなく、
大量の血を吐いて意識を失い、危篤状態に
なります。

これを漱石の「修善寺の大患」と呼ぶそうです。

漱石は、かろうじて生死の縁から甦りますが、
この大病は、その後の人生観や「明暗」などの
作風に大きく影響を与えたそうです。

そして、回復した際の「思ひ出す事など」には、
以下の様に書かれています。

「病に生き還ると共に、心に生き還った。余は病に
謝した。又、余のために是程の手間と時間と親切
とを惜しまざる人々に謝した。さうして願わくは
善良な人間になりたいと考へた。」


このとき漱石が使用した硯などが菊屋に展示
されています。(上の写真)
更に、夏目漱石が宿泊した「梅の間」は、
そのまま残されており、予約すれば誰でも
泊まれます。

(梅の間:菊屋のパンフレットから)





菊屋のフロントを奥へ進むと、眼下に桂川を見る
ことができる廊下を渡り、水のせせらぎを聴き
ながら回廊を歩きます。








敷地内の池を取り囲むように建物があり、
それぞれの建物が回廊によって繋がっています。





(菊屋のパンフレットから)

夕食は、地元の食材を使った会席スタイルで、
包丁細工を施された料理はどれも手が込んでいて、
見ても楽しい料理です。

(菊屋のパンフレットから)















夏目漱石が愛した菊屋は、明治から大正、昭和、
平成と歴史をつむいできた旅館で、静かでとても
落ち着いた雰囲気です。
料理、温泉、サービスと、どれも行き届いていて、
お勧めの旅館です。


(朝食)


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コメント一覧

ウォーク更家
漱石ゆかりの宿
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そう、紅葉も宿も風情があって、小京都とまではいきませんが、それなりに歴史を感じる落ち着いた温泉街です。

私が宿泊した日には、漱石が宿泊した部屋にはお客が泊まっていて、部屋の見学が出来ませんでした。

どうせ行くなら、漱石ゆかりの宿の漱石が宿泊した部屋を予約してから行くのも面白いかもしれませんよ。
こもよみこもち
おはようございます。
https://blogs.yahoo.co.jp/ya3249
一瞬、京都かと思いました。

紅葉は美しいし、宿も風情があっていいですね。
そして何よりも漱石ゆかりの宿なんですね。
修善寺なら遠くはないので、行ってみたい気がします。
ウォーク更家
菊屋で景色・湯宿・料理を堪能
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
ええ、歴史ある温泉地で、紅葉、ご馳走、それに漱石を身近に感じることが出来て十分に楽しみました。

胃潰瘍再発のため「明暗」は未完とありますので、菊屋での吐血後も完治しなかったのでしょうね。

回復した後の感謝の言葉は、以降の作品に影響を及ぼしたのが明らかなくらいに素直な表現ですよね。
tadaox
景色・湯宿・料理の三拍子
https://blog.goo.ne.jp/s1504/e/b4544978e40657d074bf033cc4a0530a
昔から人気の温泉地で、十分に楽しまれたようですね。
鮮やかな紅葉、漱石ゆかりの菊屋、そして数々のごちそう、目でご相伴いたしました。

漱石の未完の名作『明暗』は、菊屋での療養や吐血と無関係ではなかったのですか。
回復した後の感謝の言葉は、心にしみます。



ウォーク更家
修善寺の温泉の舗旅館
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
修善寺温泉の燃えるような紅葉は、時期的にぎりぎりセーフでした。

そう、竹林の小径の静けさも良かったです。

弘法大師が湧出させた温泉や井戸は、全国のあちこちにあるみたいですね。

ええ、今回泊まった老舗旅館は、歴史、料理の質、従業員のおもてなし等を考慮するとリーズナブルな価格でしたよ。
もののはじめのiina
修善寺の温泉  
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/60abcf20ff278c31acb54283200898dc
修善寺温泉は、燃えるような紅葉です。
       一転して、「竹林の小径」が静けさにつつまれています。

川原に湧く「独鈷(とっこ)の湯」は、弘法大師がトッコ(仏具)で霊湯を湧出させたのでしたか・・・。

この旅では、更家さんは、380年もつづく名高い温泉宿にお泊りとはうらやましいです。^^

懐かしの歌を聴いても飽きないです。
NHK公開放送に当たるのは、たくさん応募しているからです。登録するとメールで案内が届きます。



ウォーク更家
20代の頃に修善寺温泉へ
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そうですか、20代の時に何度か修善寺温泉に行かれたんですね。

私も20代の頃の温泉と言えば、友人の運転で出かけて、夜遅くまで飲んで、という記憶しかありません・・・

紅葉狩りをして、早めにチェックインして、何回もゆっくりと温泉に浸かる様になったのは、やはり歳をとったせいでしょうね。
hide-san
修善寺
https://blog.goo.ne.jp/hidebach/
20代の時、何度か友人と行った記憶がありますが、
温泉街の雰囲気など思い出すことが出来ません。
酒を飲んでお湯に浸かって、
翌朝、誰かが運転する車でワイワイ騒ぎながら帰る、を
繰り返していました。

ウォーク更家
冬は温泉
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そう、冬は何と言っても温泉ですよね。

温泉と美味しい料理とサービスと三拍子揃った菊屋はお勧めですよ。

そうですか、原人さんは、日帰り温泉専門ですか。
でも、島めぐりでは、離島の温泉にたくさん宿泊していますよね。
船橋原人
温泉
冬はなんといっても「温泉」ですね。
さらに美味しい料理があれば・・・

こちらは日帰り温泉だけですが・・・
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