ウォーク更家の散歩(東海道・中山道など五街道踏破、首都圏散策)

逗子の浄楽寺 2014.3.12


(写真は、運慶作の毘沙門天像)

関西に住む友人が上京し、「運慶作の五体の
仏像」を観たいというので、一緒に、逗子
(横須賀市)の浄楽寺へ行って来ました。
(拝観には、事前予約が必要)


(JR逗子駅)

JR横須賀線の逗子駅で降りて、長井・大楠芦名口
方面行きの京急バスで約40分、「浄楽寺」バス停
で下車します。



浄楽寺の境内には、近代郵便の創始者である前島
密の墓もあるそうです。

浄楽寺は、1189年に、鎌倉幕府創設初期の有力者
である侍所・別当の和田義盛が建立したそうです。
和田義盛は、源頼朝の挙兵に従った武将です。
頼朝亡き後は、御家人の権力争いで北条義時と
対立し、由比ヶ浜の和田合戦で討ち死にしました。
浄楽寺の阿弥陀三尊像・不動明王像・毘沙門天像
は、運慶の真作として確認されています。
しかも、運慶作と確認されたのは、昭和34年と、
比較的最近だそうです。

鎌倉にも運慶作と伝わる仏像が数多くありますが、
運慶の真作として確認されているものはありません。
毘沙門天像の胎内にあった銘札から、運慶が義盛
と夫人のために造立したことが判明しています。
運慶作の仏像は、男性的で力強く、身にまとう
衣の”ひだ”も、まるで水が渦を巻く様に深い
のが特徴だそうです。

浄楽寺の本堂の右手を奥に進むと、本堂の裏手に
五体の仏像の収蔵庫がありました。
高床でコンクリート造りの収蔵庫の扉には、
厳重に鍵が掛けられていました。
住職さんに鍵を開けてもらい、色々と質問し
ながら、「運慶作の五体の仏像」をゆったりと
拝観します。(拝観料 100円)
(お寺のパンフレットによると、毎年3/3、10/19
の2回のみ開帳されるみたいです。)

写真撮影は禁止なので、以下の写真は、お寺で
売っている絵葉書の写真です。
以下の3枚の写真は、いずれもヒノキ造りの
阿弥陀三尊像で、上から、阿弥陀如来、観音
菩薩、勢至菩薩の順です。






阿弥陀如来は、近くで観ると、想像よりも大きく
迫力があり、優しいお顔をしていらっしゃいます。
以下の2枚の写真の不動明王と毘沙門天は、全身
が写実的で実在感があり、ポーズは躍動感があり、
形相はすごい迫力で、玉眼(水晶の目)が凄みを
増しています。

(不動明王像)


(毘沙門天像)
運慶は奈良の仏師なのに、何故、逗子に運慶作の
仏像があるのか、というのが大きな歴史上の問題
です。
上の写真の毘沙門天像の、はち切れんばかりの
リアルな肉体から、現在は、運慶が東国に来て、
初めて見た東国武将を彫刻したのではないか、
と言われています。
毘沙門天と言えば、戦国武将の上杉謙信は、自ら
を毘沙門天の生まれ変わりと考えていました。
これは、毘沙門天が北方の守護神であるため、
自分の国(越後)は京都から見て北の方角にある
ので、朝廷に対して、都の北をお守りします、
という気持ちがあったからだ、と言われています。
逗子の浄楽寺から、いったん、横須賀へ戻ります。
横須賀へ戻ったついでに、「戦艦三笠」と
「横須賀軍港めぐり」に寄り道してから、横浜へ
帰ります。

「戦艦三笠」(500円)



(副砲の操砲風景)
戦艦三笠は、日露戦争中、東郷平八郎が指揮した
連合艦隊の旗艦であり、明治38年、日本海海戦に
おいて、ロシアのバルチック艦隊38隻を撃滅しました。
「YOKOSUKA軍港めぐり」(1,200円)

横須賀ダイエーの脇に「YOKOSUKA軍港
めぐり」の汐入船乗り場があります。

一時間毎の出航で、結構人気のクルーズみたい
なので、休日は予約してから行った方が良さそう
です。

横須賀港と田浦港を、45分で遊覧します。

米軍や海上自衛隊の空母、潜水艦、イージス艦
などを真近に見ることが出来ます!
各艦の1隻毎の説明、湾岸の米軍、自衛隊、
研究所、工場などの説明も面白いです。
艦船に書かれている数字の意味等、ガイドの
おじさんの分かり易く、よどみの無い説明は、
なかなかのものです!

(空母ジョージワシントン)

(潜水艦)

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コメント一覧

更家
勝つべくして勝った
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
仰せの通りらしいです。

戦艦三笠の説明のおじさんが力説していましたが、日本海海戦のとき、日本の艦隊はバルチック艦隊の数倍の艦船数と戦闘力を有しており、勝つべくして勝った、ということらしいです。

(写真をクリックすると対岸からのショットにリンクするという、iinaさんのブログ写真のテクニックが凄いです。)
iina
戦艦三笠
http://blog.goo.ne.jp/iinna/
戦艦三笠を初めて見学したときは、日露戦争でのバルチック艦隊を撃破したのは、明治維新したばりりの日本が奇策を
講じてたまたま勝ったと思いましたが、その後「坂の上の雲」を読むと勝つべくして勝利に導いたように感じられました。

江島神社から片瀬海岸を見下ろした写真をクリックすると対岸からの江の島ショットにリンクします。
4月1日にも江の島シリーズを追加して投稿をつづけます。未発表の記事です。 m(_ _)m
更家
運慶の真作
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
そうですよね、運慶の真作とは、良い拝観が出来ました。
しかも、一人100円で、我々二人のために、収納庫の鍵を開けて説明して申し訳なかったです・・・

私も昔、戦艦三笠へ行ったときは、「坂の上の雲」の「秋山真之」も知りませんでした。
今回は、日本海海戦のときに、秋山真之が立っていた甲板の位置の表示とかあって、興味深かったです。
Komoyo Mikomoti
こんばんは
http://blogs.yahoo.co.jp/ya3249
運慶の真作とはすごいですね。
京都あたりだったら、500円ぐらい拝観料を取りそうです。
宣伝すれば、結構、拝観者がありそうな気がします。

学生時代に一回だけ横須賀に行ったことがあって、
その時に、戦艦三笠に行きましたが、
当時は、あまり興味がなかったのです。
「坂の上の雲」で、日露戦争、特に日本海海戦には興味を持ったのは、まだ最近です。
その意味で、もう一度、行ってみたい気がします。
更家
中途半端な予約時間
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
浄楽寺は、当日は法事があるとかで、中途半端な時間しか予約できなかったので、逗子駅でコーヒーを飲んで時間を潰しました・・・

「米海軍基地と海上自衛隊基地の同時開放」に行かれたんですね!
貴重な経験ですね。

そう、横須賀軍港めぐりは、空母、イージス鑑、潜水艦など物珍しく、友人は凄く喜んでいましたよ。
また、案内のおじさんの説明が非常に上手く、感心していました。
iina
三浦半島
http://blog.goo.ne.jp/iinna/
運慶作の仏像が三浦半島のお寺にあったのですね。
このお寺に前島 密の墓がある浄楽寺なら、城ケ島に行く途中に案内があったのを記憶しています。いつも通り過ぎるだけ
でしたから、こんどは予約して寄ってみたいです。

横須賀軍港めぐりは、少し珍しいので喜ばれたのではありませんか。
5年前に米軍基地を見学したことがあります。艦船を見るために並びましたが、真夏でしたから とても暑かったです。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/5f4e664b48916b6a6c40c3e4517f6696

更家
貴重な体験
http://blog.goo.ne.jp/mrsaraie
友人が、事前に電話予約してくれた逗子のお寺へ、私はただ、くっついて行っただけ、という感じでした。
自分で計画して予約して出掛ける、という趣味のお寺ではなかったので、そういう意味では、自分では出来ない貴重な体験でした。
hide-san
http://blog.goo.ne.jp/hidebach
素敵な体験をされました。
私もブログ上で満足です。

有難うございました。
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