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■「コンブ」のヌメヌメ効果で高脂血症と糖尿病予防の報告も【時間栄養学と旬の食材】
コンブは褐藻類の一種で、日本では主に北海道を中心に収穫され7~9月に旬を迎えます。コンブにはさまざまな種類がありますが、根・茎・葉に分けられ、乾燥させて出荷されます。特にマコンブは根元に多くのうまみ成分を含んでおり、だしコンブとして利用されることが多いです。
また、とろろコンブはコンブを食酢に漬けて削り、糸状に加工したものです。表面の黒い色素が多く含まれる黒とろろと、黒とろろを削り取ったあとの白い部分を利用した白とろろがあり、コンブと同じように栄養素が豊富に含まれています。
それでは、コンブにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。
まずは圧倒的な含有量を誇るヨウ素。エネルギー代謝や新陳代謝を促進、活発にしてくれる甲状腺ホルモンの一種「チロキシン」と「トリヨードチロニン」の材料になります。髪や肌を美しく保ったり、エネルギーをつくり出す炭水化物・タンパク質・脂質の働きを効率的にしてくれる効果も見込めます。
そして、食物繊維も豊富なのも特徴ですね。中でも注目したい食物繊維がアルギン酸とフコイダン。コンブを水に漬けた時にヌルヌルする正体です。マウスの実験にはなりますが、高脂肪食を食べ肥満になってしまったマウスにコンブを摂取させると、アルギン酸の影響で中性脂肪の吸収が抑制されることが、高脂血症ラットの実験ではフコイダンを摂取させたことで中性脂肪や悪玉・善玉コレステロールの数値が改善したことなども報告されています。
そのほか、高炭水化物食を取っているマウスにコンブを摂取させると、血糖値上昇が抑制されることもわかっており、高脂血症予防効果と糖尿病予防効果を持つ可能性があります。
このようにアルギン酸とフコイダンはコレステロールの吸収と増加を抑制し、胆汁酸の吸着と排出を促進してくれるため、さらに動脈硬化も予防してくれる働きが期待されています!
水溶性食物繊維は夕食よりも朝食に摂取することによって腸内環境を改善してくれる報告もあります。
また、夜間は日中よりも血糖値が上がりやすい時間帯なので血糖値が上昇しづらい食材は夜食べるのも効果的。それぞれの目的に応じて、朝も夜もコンブ生活をカスタマイズしてみてもいいかもしれません。
(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)
【元記事】
https://news.y ahoo.co .jp/art icles/7 495b13e 1d70fe2 7c770c6 3dc9d73 8dc398d c5a0
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