先月8月30日(金)に放送された民放BS『地球大紀行/エジプト大発掘 神になった動物たち』はなかなか面白かった。番組HPでは内容をこう紹介している。
―2017年2月、先史時代の沢山の動物の骨が古代エジプトの遺跡で発見されました。科学的な分析をすると、これらの骨はジャッカルやハヤブサ、クロコダイルなど多様な動物が長期間にわたって飼育されていたことを示唆していました。発掘を進めるとナイル川のワニ . . . 本文を読む
その①の続き 清は英国との貿易改善交渉、条約締結を拒絶、マカートニーは何も得るところなく帰国する。彼の後任としてウィリアム・アマーストが1816年再び訪中するが、またも三跪九叩頭の礼を要求され、アマーストが拒絶したため皇帝への謁見も叶わなかった。頑なに中華思想と朝貢に固執する清に、英国がアヘン密輸政策を推進していく動機になるのも当然だろう。
19世紀以降の清は、英国の三角貿易によりアヘンが出回 . . . 本文を読む
当事国ではなく領土が戦場となった訳でもないが、日本に極めて深刻な影響を与えたのがアヘン戦争だった。この戦で古代から東アジアや東南アジア諸国に覇権大国として振る舞っていた中国(当時は清朝)は英国に完敗、威信は地に堕ち、中国の実態を晒す羽目になる。中国の敗戦と惨状は日本にも早々に伝わり、幕府はもとより支配層や知識人への衝撃は計り知れなかった。 但し現代から見れば、日本も含めアジア諸国が近代国家に生 . . . 本文を読む
2019年02月26日付だが、「【宗教】研究者訪れる中国・福建省の「マニ教村」」という記事を先日見かけた。何と福建省の人口700人ほどの上万村は、マニ教徒の村というのだ。かつては世界宗教だったものの、その後はキリスト教やイスラム教、仏教などの世界宗教から迫害を受け、消滅したと思われていた宗教である。 しかし、研究者が現地を訪れても信仰形態は如何わしく、「肝心のマニ教経典400点は、すべて文化大 . . . 本文を読む
その①の続き 全インド・ムスリム連盟指導者に就いたジンナーだが、連盟は一枚岩には程遠い組織だった。連盟内では親英派と親国民会議派という派閥争いがあり、権力基盤も盤石には程遠い有様。国民会議派にも派閥争いはあったが、表面は民主体制でも実際はガンディーの独裁状態であり、ネルーが初代首相になったのも、ガンディーの絶大な支持が大だった。ジンナーにはこのような先達はおらず、有力者ムスリムから「担がれた人」 . . . 本文を読む
インド独立の父ガンディーは日本の小学生でも知っているが、その隣国パキスタンの建国の父の名となると、日本の大人でも殆ど知らない。インド自体が日本ではカレーと仏教以外には馴染みの薄い国だし、ましてその隣国となると関心自体がないのだ。 たまに新聞の国際面で、パキスタンはベタ記事扱いで取り上げられることはあっても、テロ関連のニュースばかり。ますます厭わしく思う読者が多いだろう。ジンナーはパキスタンでは . . . 本文を読む
ベストセラー『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ著、河出書房新社)の上巻で、著者は帝国主義について興味深い主張をしている。第11章「グローバル化を進める帝国のビジョン」には「歴史の中の善人と悪人」という見出しの後、以下の記述があった。
―歴史を善人と悪人にすぱっと分け、帝国はすべて悪人の側に含めるというのは魅力的な発想だ。帝国の大多数は地の上に築かれ、迫害と戦争を通して権力を維持してきた . . . 本文を読む
その①の続き 軍事にはド素人の私だがスパイ史には関心があり、若い頃は結構スパイ小説を読んでいた。仙台空襲時の誘導スパイ説を信じてしまったのは、そのためだろう。島国日本にスパイはありえない、と言ったコメンターさんもいたが、必ずしも不可能事ではない。英国の作家ジャック・ヒギンズの代表作『鷲は舞い降りた』は、ドイツの落下傘特殊部隊が英国に潜入、チャーチルを拉致しようとする物語である。 単なる冒険小説のフ . . . 本文を読む
過去記事に何度も書いたように、私は情けないほどの軍事オンチなのだ。これだけネット情報が氾濫している今、検索すればすぐに分りそうだ、と言う人もいるだろう。しかし、軍事関連情報を見ても、サッパリ頭に入らない始末。 そもそも軍事オンチゆえ、キーワードすら分らないので検索も上手くやれない。そんな軍事知識の無さを揶揄するコメントが先月あった。
馬鹿馬鹿しい (ネモ)2019-01-13 20:32:41 . . . 本文を読む
その①の続き サティーなどかつての因習で、今どき殉死する未亡人がいるのか?と日本人はもちろん都市部のインド知識人も思うだろう。それが復活する出来事が1987年9月4日に起きており、場所はラージャスターン州のデオララ村。有名な観光地ジャイプルから車で約90分の所にある村だが、寒村どころか、識字率も低くなかったという。 病死した夫の遺体と共にサティーを行った寡婦は18歳のループ・カンワル、8ヵ月にも満 . . . 本文を読む