トーキング・マイノリティ

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日本で自民党政権が続くワケ

2007-09-30 20:20:44 | 世相(日本)
 日本の自民党による長期政権は世界でも不思議がられているらしい。何故日本であれだけ長きに亘り自民党が政権政党でいられるのか、と。この原因を内外の識者は、日本の民主主義の後進性や民度の低さに求める。TVでしたり顔で底の浅い発言、もったいぶったコメントが十八番のキャスターや文化人なども、日本人の政治に対する無関心や無知を指摘する。しかし、私は彼らの意見に必ずしも同意できない。そもそも、日本は民意に沿った民主主義が行われる環境にないからだ。

 ネットでも日本の内政、外交に対する批判は山ほど見かける。私も政治家に対する批判記事を書くこともしばしばだ。だが、表面的に独立国家でも日本はアメリカの属国なのが実態である。独自外交などないものねだりもいいところで、不可能なのだ。同盟国といえ、国内各地に米軍基地があり、その莫大な負担を拒めず、犯罪を犯した米兵を裁けない国、これが独立国家か?外交、防衛という国の最低限の基本政策も自国で決められない国は真の独立国ではない。

 個人的にインド史に関心があるので、英国支配下時代を調べてみると、現代の日本との類似性に愕然とさせられる。当時の軍事保護条約をインド人歴史家はこう表現している。
「一方軍事保護条約体制は、イギリスにとってこの上もなく魅力的なものであった。今や大規模な軍隊をインド人支配者の費用で維持することが出来、その結果イギリスの領土からはるか離れた地での戦闘に臨めた。何故なら戦争はイギリスの同盟国の領内でも敵国の領内でも起こりえたからだ...イギリスにとって、あるイギリス人著書の言葉を借りれば、軍事保護条約体制は「食するに値するまで牛を太らせるように同盟国を太らせる体制であった...」(近代インドの歴史、ビパン・チャンドラ著、山川出版社より)

 日本のマスコミ、殊に朝日、毎日新聞のような全国紙はネットで散々批判を浴びせられている。常に隣国を向いている反日新聞というのがその理由。米国非難はしても中国、南北朝鮮の諸問題を無視することも攻撃される原因となっている。事実、マスコミ界に少なからず親中、親朝鮮シンパがいるのは知られている。ネットでも左派系ブロガーの姿勢は殆ど同じであり、己の意見への反対者にはネットウヨ、親米ポチと罵る者もいる。

 しかし、親米もまたマスコミに劣らずいるのだ。先のいわゆる従軍慰安婦問題に、自称、他称問わず親米派が何も反論出来なかったことを思い出して頂きたい。この問題はともかく、“出羽の守”に限らず、親米の人はアメリカの暗部を無視しがちで、アメリカのよい面だけを強調していた。あるデータを挙げてアメリカの問題点を指摘すれば、親米派は都合のよい数値例を好む反欧米主義者は極左と糾弾する始末。2ちゃんねるで親米は珍米と嘲られていたが、臣米の方が相応しい。臣中臣韓と同じ穴のムジナである。

 親米を自称するブロガーの記事は実に興味深い。価値や思想、主体性を全て欧米に求め、欧米の指示に従うのに疑問も感じない親米の真髄を見て取れる。米国人の受け売りと提灯持ち記事を書くのは勝手だが、同胞に求めるのは結局米国への奉仕ということなのだ。この類は別に特異な日本人ではない。英国統治時代の多くのインド人支配者や識者も全く同じような発言をしていたのだ。ロシアまたはドイツの脅威を煽り、英国との関係強化を主張、「世界基準」「世界の平和」の旗振り役であった。英国とのトラブルは大局的に見よ、話し合いを...と英国人統治者との会合に臨み、印英間の橋渡し役を気取るも、「安楽椅子族の暇つぶし」(J.ネルー)に過ぎなかった。

 米中露のような大国に限らずどの国でも、敵国、同盟国に対し金銭を使い、マスコミへの情報活動をしているのは庶民でも分かる。自国に有利な記事を書かせ、自国の益になる行動をするシンパを増やそうとするのはごく当たり前のこと。これらのシンパが自国より他国のパトロンに尽力するのは自明の理であり、つまり、そうすることが何よりも自己利益に繋がる。植民地時代のインドの英国シンパがそうだったように。ただ、独立運動が盛んになると、シンパたちは信用されなくなり、「英国の狗」と罵声を浴びせられるようになる。独立前後には将来を悲観して精神を病む者も少なくなかったとか。中東となればもっと過激で、暗殺される者も珍しくなかった。

 アメリカ、中国、ロシア、南北朝鮮共に自民党政権であることが何よりも好都合なのだ。これらの国々が日本の与野党にシンパを持ち、それぞれの派閥に金銭を渡しているのは容易に推測できる。文化人は派閥を日本政治の後進性に求めるが、派閥争いをして大同団結できない方が他国にはプラスなのだ。訳知り顔の文化人も、果たして他国シンパのカネと無縁でないと言い切れるのか?
 欧米人の言う民主主義など、巧妙な分割工作の一環に過ぎない。実際中東で、非妥協的なイスラム主義政党が民主的に選ばれれば、あらゆる手段で潰そうとするではないか。メディアを抱き込み誹謗報道、軍事侵攻も辞さない。これは日本にも容赦なく適応される。

民衆というものは善政に浴している限り、特に自由などを望みもしなければ、求めもしないものである」と言ったのはマキアヴェッリ。善政とはまず食と安全が保障される政治である。君主制、民主主義問わず、最低限この2つが民衆に保障されているのなら、善政といえるだろう。これまでのところ、自民党体制は合格点だ。マスコミは格差社会を盛んに訴えるが、まだ人々が食える状態にある限り、今の体制の変化は先のこととなる。

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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
政策の自由度 (motton)
2007-10-01 00:00:37
mugi さんには悪いのですが英印と日米は違い過ぎると思います。

政策の自由度(特に外交政策の自由度)が一番高いのは小国なんですよね。戦前のインドは小国です。何をやっても国際秩序には影響しないので、ジンバブエのような無茶苦茶でも放っておかれます。(ただし大国が動くときには上手く振る舞わないと踏み潰される。)

また、超大国(現在ではアメリカ)も政策の自由度が高いです。他の国の政策を変えられる力があり、孤立しても自給自足が可能。そのゆえ政策の選択幅が広いので二大政党制が有効な体制になります。

ところが、いわゆる大国(国際秩序に影響を与える国)は、非常に政策の自由度が小さくなります。日英仏独みんなそうです。超大国の動きに合わせない(中立として振る舞う)ことは、もう一つの超大国として振る舞うということと同じで、1930~1945の日本が試みて失敗し、現在中国が試みていることです。(EU も狙ってますが…)
日本のように地政学的に重要な位置にあり、国際秩序を大きな影響を持つ技術力・経済力を持ち、加えて再軍備に非常に制約のある国では、政策は誰がやってもほとんど変わりません。結局これが長期自民党体制の根本原因だと思います。

右も左も、日本の反米(中立も含む)が戦前の超大国化政策と基本的には同じだと分かっているのでしょうかね。やるなとは言いませんが、その覚悟があってやっているのかと。
その覚悟がないなら親米(超大国の動きに合わせる)でいくしかないのではないか、岡崎久彦氏などの親米派はこういう感じなのではないでしょうか。
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ちょっと違うんじゃないですか (のらくろ)
2007-10-01 01:22:29
>mottonさん

>日本の反米(中立も含む)が戦前の超大国化政策と基本的には同じだと分かっているのでしょうかね。やるなとは言いませんが、その覚悟があってやっているのかと。

後半部には同意しますが、前半部分には疑問が多いですね。そりゃ、今の与党、野党のやっていることからすれば指向性はそういう方向(超大国化政策)に向くかもしれませんが、逆方向、すなわちアジアの片隅に引きこもる=鎖国化という方向だってあり得ないわけではないです。

鎖国のための必須要件は、まず食糧、エネルギーの自給です。あちこちのブログで断片的にコメントしていますので詳細は省略しますが、エネルギー自給、食糧自給とも、現状に甘んじることはなくて済みます。

あとは武装中立でしょうね。スイスはそうやって周りをEUに取り囲まれながら、未だにスイスフランを維持しつづけています。憲法9条の呪縛は私も反対で、一刻も早く解き放つ必要がありますが、方向性としては大きく間違っているとは思いません。無論、核武装は選択肢の一つです。

まあ、日本のみならずアジアにとって厄介な存在として共産支那という存在がありますから、同国に不快感を持つ国々との連携は必要でしょう。あれだけ国土を蹂躙していった張本人に向かって「アメリカとは20年しか戦争をしていない、しかし、支那とは2000年紛争が繰り返されている」と言ってのけるヴェトナムなんぞは連携対象の最右翼でしょうね。

喫緊の課題であるテロ特措法について言えば、まず継続ありきではなくて、北朝鮮に対するテロ国家指定の継続をチェイニーやライスに確約させるべきでしょう。解除したら、「帝国海軍」は直ちにインド洋から撤退するぐらいの脅しは必要ですよ。付随要求項目としては、ラントスとホン「グ」ダの首桶を靖国に奉納しろ、おまけにクリントンファミリーもつけてくれればなお結構だ、とカマしておくことぐらいはやってもいいんじゃないですか。
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Re: ちょっと違うんじゃないですか (motton)
2007-10-01 12:38:34
スイスは小さい国です。決定的要因にはなりませんので、放っておかれます。

しかし日本のような大国が中立した場合、他の大国同士の紛争(米.vs.中or露など)の時に、最終的にどちらにつくかが決定的要因になります。放っておいてもらえません。双方からの非常な干渉が予想され、確実に巻き込まれます。そして巻き込まれた時点をもって世界大戦勃発です。(米.vs.中or露なら主戦場は日本でしょうね。)

日本の場合、国土の豊かさ、人口の多さ、地政学的重要性から小国として生きる道はありません。(台湾なら武装中立は有りうる。)
よって、中立で放っておいてもらうには、干渉を撥ね除ける力を持ち、超大国になるしかありません。WWII前のアメリカが例でしょうか。それでも日本と中国に巻き込まれましたが。(ルーズベルトは望んでいたかもしれませんが、米国民は望んでいなかった。)

超大国になる覚悟が無い以上、どちらに付くと明言実行するか、双方(米ソや米中)からの非常な干渉の元で綱渡りをするかしか選択肢はなく、どうみても前者がマシというのが戦後日本の基本姿勢でしょう。

テロ特措法については、外交の基本姿勢にかかわる部分を取引材料に使ってはいけないと思います。
それに、あれ、アメリカのためじゃなくて、日本の海外派兵の実績作り(憲法改正への一里塚)でしょう。敗戦国の海外派兵が国際的に望まれる(中韓露が表立って反対できない)なんて美味しい状況なんてそうそう無いのに、勿体ない。

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まずはご返答に感謝します (のらくろ)
2007-10-01 20:13:32
>mottonさん

しかし論理としては成り立ちませんね。事実誤認も相当ですし。

まず、

>スイスは小さい国です。決定的要因にはなりませんので、放っておかれます。

第二次世界大戦中、スイス領空内で、片や鉄十字、片や赤地に白十字のメッサーシュミット同士が激烈な空中戦を演じたことをご存じないのですか。ベルギーはそれができなかったからこそ、ナチスドイツにフランス侵攻の通り道としてあっという間に蹂躙されたのです。

蚊を両手でパチンとやって殺すことは誰でもやってきた(多分、これからもやる)でしょう。では同じことをスズメバチ相手にやりますか。やりませんよね、私もやりません、なぜでしょう? 反撃が怖いからに決まっています。その反撃によって、こちらは致命傷を負うことになるかもしれないからです。大きさだけで言えばスズメバチだって人間の掌中に収まります。

>中立で放っておいてもらうには、干渉を撥ね除ける力を持ち、超大国になるしかありません。WWII前のアメリカが例でしょうか。

WWII前のアメリカは、少なくとも今ほどの超大国ではありませんでした。イギリスはそのころ、「日の沈むことのない大帝国」の地位をまだ降りていません。また、あのミュンヘン会議にアメリカは参加していません。イギリスが独力で調停できると自信を持っていた証拠です(それが過信であったのは、後世になってから判明)。

>中立で放っておいてもらうには、干渉を撥ね除ける力を持ち、

これはいいとしても、

>超大国になるしかありません。

は飛躍しすぎです。「超大国」ってどんな超大国ですか。軍事力だけでは超大国とは言えんでしょう。日本に不足しているのは軍事力、就中、防衛力ですから、アメリカに第七艦隊を割譲させればそれで終わりです。むろん防衛予算は拡充する必要がありますが、かりにリース料としても1兆円程度と試算する向きもあり、今の防衛予算を3倍(それでGDP比でみれば世界標準)にする必要などありません。これは私だけの妄想ではありませんよ。ネット内では結構本気で検討されている識者もいらっしゃいます。

>テロ特措法については、外交の基本姿勢にかかわる部分を取引材料に使ってはいけないと思います。

裏返して言えば、北朝鮮による日本人等拉致問題は、わが国の外交の基本姿勢から見れば取るに足りない問題と仰せと見えますが、それでよろしいか? 
私は重大な問題だと思っているからこそ、ブッシュはもちろん、チェイニー、ライスに確約させろ、万が一でも北朝鮮を現状のままテロ支援国家指定解除してみろ、そのときは……、とカキコしたのです。首桶云々はあくまでおまけ、ついてくりゃそれに越したことはない、という程度のこと。

>日本の海外派兵の実績作り(憲法改正への一里塚)でしょう。

ビルマで邦人が正規軍人に殺害されて、それでもインド洋で黙々とガソスタやってるような「海外派兵」に何の意味があるのですか。邦人殺害の報復措置として、ラングーン(ヤンゴン)その他の政府軍基地を砲撃、トマホークで破壊するぐらいのことができる「戦艦大和」が沖合いに出撃していったというなら、まだわかりますけどね。
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小国 (mugi)
2007-10-01 21:53:15
>mottonさん
うーん、戦前のインドは小国ですか。確かに支配下に置かれ、ムガル朝全盛期のような影響力がなかったにせよ、それでも領土、文化的遺産により植民地の中では特別な存在でした。20世紀はじめはトルコも清の役人が弱小国呼ばわりしていたから、インドもそう思われても無理ありませんが。

今も戦前も日印は仰るとおり違い過ぎます。ただ、宗主国の政策は大差ないのではないかと思います。英米共に分割統治は十八番で、多民族多宗教のインドではそれが容易。インド大反乱(セポイの反乱)のあと、しばらくはムリスムをバッシングして、今度は一転して彼らを優遇、ヒンドゥーの押さえ込みを図る。他の植民地でも少数民族を優遇している。ローマも周辺小国には似たような政策をしてました。

外交辞令でアメリカは日中の友好関係を言っても、この2つの国が不仲の方がむしろ得なのではないかと。従軍慰安婦決議は中朝ロビイストの資金や選挙民のためだけでなく、民主、共和両党が日本への牽制の意味もあり、採択したと思いますね。アル・ジャジーラ記者はアメリカは日中間を不仲にさせたいのか、と論評したそうですが、これは的を得ています。

かつてアメリカは南ベトナムを守ると宣言しても、最後はあっさり見捨てましたね。日本はより地政学的に重要な位置にあるにしても、アメリカは孤立しても自給自足が可能ゆえ、南ベトナムのようにならないという保証はありません。アメリカも足元を見透かし、いざとなれば軍を引き上げるようなことを臭わせて交渉してきます。日本の再軍備を制約していながら。

日本の超大国化政策は非現実的なので、たとえ不快でも今は親米(超大国の動きに合わせる)しかないと、私も思います。ただ、面従腹背というか、日本人はアメリカ識者の発言を鵜呑みにしないでほしいですね。表面的に礼は言っても、全面信用はしない方がよいと。インドも結局ロシアやドイツより英国を取った。独立運動家の一部は英国の敵側と通じたにせよ、影響力もない少数でした。
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鎖国化 (mugi)
2007-10-01 21:57:17
>のらくろさん
私も全方位外交のくびきから逃れ、鎖国化が出来ればどれほどよい事か、と思います。
仰るとおりその準備には食糧、エネルギーの自給並びに核も視野に入れた武装は当然ですが、果たして日本人はその気概や戦略があるのでしょうか?その気概と持続する強い意志がなければ、今のところ単なるファンタジーで終わりです。
そして上記でmottonさんが詳細に書かれていますが、まず他国から放っておいてもらえません(嘆)。マキアヴェッリも中立はあまり得策ではないと書いていました。

ヴェトナムの歴史など、常に隣国支那の覇権との戦いであり、何度も領土に侵攻されました。江沢民が反支那感情を植え付けるので、その歴史を書くな、とヴェトナムの教科書にクレームをつけ、内容が変更になったこともあります。
ただ、ベトナムは反支那一本槍ではなく、時にはアメリカ、ロシアなどの大国と交渉、巧みな外交も並行して進めます。日本の外務省もこのような外交を是非見習ってほしいですね。

救いようがないのは日本の文化人。安倍前首相の訪印など、支那に気兼ねしてまるで触れずじまい。河北新報はホン「グ」ダが支那系の犯罪者から献金を受けていた事は載せず、ラントスはホロコーストの生残り、などまるで人権派闘士の様な書きぶり。ユダヤは同じホロコースト犠牲者のロマ(ジプシー)など完全に黙殺している。

第二次世界大戦中、スイス領空内で同じメッサーシュミットにせよ、ドイツ軍とスイス軍の空中戦があったとは知りませんでした。戦時には予想もつかないことが起きるのですね。

軍備もお粗末な我国にとって、残念ながら拉致問題はアメリカ頼みですね。アメリカは外交の具にするだけで、解決しようとは本気で思っていないでしょう。どうしても最優先は核問題となり、拉致はおざなり。
ビルマの背後には共産支那があり、だから軍事政権も強気なのです。たとえ支那の影響力が後退しても、インドが入れ替わると思います。インドもまた覇権の拡大を狙っているので。
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臣米か? (Mars)
2007-10-01 23:12:35
こんばんは、mugiさん。

仰るとおり、我が国の有様は、臣米といわれても、反論できない部分もあります。しかし、イギリスを始めた欧州諸国で、東側にも着かず、経済的にも、軍事的にも独立独歩できている国は、本当に多数、存在するのでしょうか?(ご存知の通り、欧州には、EUやNATO等の組織があり、軍事的に、米国を無視した政策など、とてもできないように思えるのですが。)

また、かの米国とて、日本を切り捨てて生きていく事は、おそらく可能かもしれませんが、果たして、その損失を回収するまでに、どれだけのカネと時間と労力を必要とするのでしょう。私は、どちらかというとRウイングなので、先の戦争は、日本よりも米国の方が望んでいたと思いますし、それで得た権益を簡単に捨て去る事など、日本人が思う程、簡単なのでしょうか??(ま、そういう意味でも、生かせず殺さず、貢がせるのがベターでしょうね。また、日本が消えた後のUNの負担金等、常任理事国でも未納しているのに、どうやって運営していくのでしょうね?)

だからといって、胡坐をかく程、我が国も磐石でないとは思います。世界は腹黒い、、、。
(mugiさんは、上海協力機構というものをご存知でしょうか?アメリカに対抗しうる非米同盟(反米ではない)だそうですが、かのインドもオブザーバー加盟しています。インドが日本の百倍以上したたかである事は間違いないでしょうから、かの国を100%信用する、と言う事はできないでしょうね。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/上海協力機構

ま、愚鈍な私には、真実など見えませんが、、、。
(私の場合、臣米でしょうけど、、、。それでも、焼酎・ウィスキー・カクテル等は好きですが(汗)それは、飲兵衛か??)
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あくまで「同盟国」 (のらくろ)
2007-10-02 00:24:40
>Marsさん

横レスになりますが、私のスタンスはタイトルどおりであるべきと考えます。

このブログに集う皆さんならば、戦国時代の下克上、寝返り当たり前の時代に、異常なほど長く続いた織田-徳川同盟(以下「織徳同盟」)をご存知でしょう。
しかし、徳川家康が三遠地方の守備に当たっていたとき、甲斐の武田は上洛の意図をはっきり示し、見方が原で家康を断末魔まで追い込んだところで信玄急死により、甲斐への撤退となり、家康は九死に一生を得ました。

その後勝頼の代になっても遠州への武田の侵攻は続き、例の長篠合戦の前、勝頼の西方への大々的侵攻が始まりました。家康は信長に対し、当然のことながら再三援軍要請したわけですが、信長はなかなか腰を上げようとしない。そこで家康は一計を案じます「我々はもう十年来遠州の地で武田と対峙してきた。今また勝頼が西上しようとしている。織田殿へは再三援軍要請してきたが、今に至るまで何の音沙汰もない。今回の援軍要請に回答なき場合、わが徳川は武田と結び、まず尾張を攻略するからその覚悟をされよ」。これにあわてた信長はようやく援軍を出します。それも例の、一説には三千丁といわれるおびただしい数の鉄砲を用意して。この長篠の合戦で武田は再起不能になり、ついには天目山で勝頼切腹、武田家断絶となるのはご存知のとおり。

ここで私が言いたいのは、相手が強大な、意に沿わないことをすればひねりつぶされかねないような「同盟国」であっても、安全保障で契約が履行されない恐れが出てきたら、「同盟破棄」の選択肢も遺しておけということです。

もちろんそれには今のままの防衛力では不足ですので、上記したような手当てが必要になるとは存じますが。
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政治学的には (madi)
2007-10-02 02:12:35
政治学的には一党優位政党制がずっとつづいているだけのことで、フランスと同様な状況です。イギリスやアメリカのようなドラスティックな二代政党は死票がやたらおおいて小選挙区制度にささえられてしまった特異なものです。これの反省から比例代表的な制度がいろいろとりいれられましたが、小党分立をまねきすぎ独裁へのみちを開いた反省もあり、地方自治の導入やら各国でのいろいろな選挙制度の改革が続いています。
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Unknown (ドグマ)
2007-10-02 05:45:27
おおむね同感です。
私も過剰な親米を良しとしません。過剰な親中は更に問題ですけどね。
しかし、どちらかにより沿わなければならないとの選択の結果として、まだ民主主義であるアメリカの方が良いとの結論に過ぎませんよね。
まぁどっちもどっちですけど、一番良い方法は、日本が彼らに従うのではなく、言葉が少し悪いですが、従わせるくらいの気迫がないと生き残れないとは思います。

日本は従わせるだけの国力があるのに、こういった国家の横暴を黙視している。
これは問題ですよね。中国、米国だけではなく、北朝鮮、韓国、ロシアも酷い無法者国家ですが、こういった国家にも何も言わない日本は本当に、腰抜けですよ。
日本は、彼らを黙らせるだけの大国なのに何故、何も言わないのかとなると原因は、歪んだ戦後の歴史捏造教育が生んだ自虐的日本人、左翼、反愛国主義者でしょうね。
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