他紙も同じかもしれないが、河北新報では毎週毎に「新聞科学研究所」の広告宣伝が載っている。公式HPには「新聞科学研究所は、新聞購読の普及を目的とする日本新聞協会のプロジェクトです。」の一文があり、一般社団法人・日本新聞協会の関連組織らしい。
河北新報では毎週火曜に一面すべてを使い、「Newspaper in Education(略称NIE)教育に新聞を」特集記事を掲載しているが、特集記事の下段には決まって「新聞科学研究所」の広告を載せている。いかに新聞購読普及を目的とする新聞協会のプロジェクトにせよ、新聞の自画自賛ばかりの内容が鼻につくため暫くは見ていなかった。
しかし、2月1日付の「新聞科学研究所」宣伝はたまたま目に入り、つい見てしまった。「勉強のやる気 新聞が呼び水に」という大見出しで、今回の記事のタイトルもここから借用した。大見出しの左隣には[「自分の子どもは勉強が好きだ」購読者が14.4ポイント高く]の小見出しがあり、以下はその本文。
―新聞を読んでいる親に朗報である。購読者の40.3%が「自分の子どもは勉強が好きだと思う」と回答。非購読者は25.9%にとどまった。新聞が話題を提供することで家族の会話も増え、子供の好奇心を刺激するのだろうか。
勉強嫌いな子どもに、頭を抱える親も少なくない。叱るだけでは火に油である。やる気を引き出す呼び水として、新聞をとってみるのもいいかもしれない。興味のあるトピックとの出会いが、子供の姿勢にも影響するはずだ。
記事の下には【出典】新聞科学研究所。2019年12月、全国ネット調査。新聞購読者/非購読者における調査(N=3090)※本調査では定期購読者だけでなく、コンビニや売店など店頭での購入も購読と定義する。......とある。
つまり、この調査結果は全国ネット調査が元なのだ。何時もはネットの信憑性を露骨に疑う意見を載せる新聞が、ネット調査をしているということ自体、出来の悪い冗談に感じる。さらに呆れるのは、「本調査では定期購読者だけでなく、コンビニや売店など店頭での購入も購読と定義」しているので、調査そのものがズサンと言って過言ではない。
大体、コンビニや売店など店頭での購入者に子どもがいるかどうか、身元確認はほぼ不可能だろう。コンビニや売店からの協力はやれなくもないが、個人の家庭状況を聞かれれば不快感を示す購入者が殆ど。その場で新聞購読を止める人が出てくるはず。これで“科学研究所”を名乗っているのだ。
新聞購読者の親の40.3%が「自分の子どもは勉強が好きだと思う」と回答したそうだが、見出しの「自分の子どもは勉強が好きだ」とは意味合いが異なっている。“好きだ”の断定と違い、“好きだと思う”では希望交じりの推量なのだ。
そして子どもも結構こずるいから、実際は勉強嫌いで勉強していなくとも、勉強したフリをすることは少なくない。子どもは基本的に勉強嫌いだし、勉強好きは期待できない。親自身、子ども時代はどうだったのか?
同時に「新聞科学研究所」の優雅な世間知らずを公言している。今は片親家庭も珍しくなく、二親がそろっていても共働きで多忙という家庭が多い。新聞が話題を提供することで家族の会話も増える......など昭和の家庭観丸出しで、現代なら上級国民の家庭が実行している程度。
流行り言葉で言えば「世田谷左翼」の家庭がそうかもしれないが、大半の下流国民の家庭なら勉強のやる気は新聞が呼び水にはならない。
「新聞科学研究所」には新聞業界以外の第三者が果たして入ってるのか?第三者がいなければ幾らでもデータのでっち上げが可能だし、新聞業界の息のかかった輩による「大本営発表」を疑われても当然だろう。
河北新報の「Newspaper in Education(略称NIE)教育に新聞を」特集記事を執筆しているのは、毎回関口修司氏。関口氏は日本新聞協会NIEコーディネーターでもある。以下は河北新報に載った関口氏の経歴。
―1955年東京生まれ。東京学芸大を卒業後、東京都立小学校教員として勤務。その間(91~2007年)、群馬大教育学部非常勤講師。北区滝野川小など3校で校長を務め、16年から現職。
「勉強のやる気 新聞が呼び水に」の上には関口氏のコラムがあり、その中央には「小1から新聞に触れよう」の大見出し。2018年5月28日公開のネット記事「新聞を読む子どもの学力が高いのは、なぜ?」は関口氏へのインタビューである。
新聞を読む子どもの学力が高いのは、恵まれた家庭が多いからと私は見ている。関口氏のお顔をネットで初めて見たが、いかにも新聞御用教師に相応しい……というのが第一印象。校長よりも一昔前の学園ドラマのごますり教頭に見えた。
日本新聞協会公式HPにはFacebookも載っているが、「いいね!」が328件とは少なすぎる。日本新聞協会で思い出すのは、昨年半ば頃、あるニュースまとめサイト(名は失念)にあった協会批判の書込み。特に問題のない書込みだと思ったが、これに猛烈に噛みついてきた者がいたのだ。
「お前、日本新聞協会に何か恨みでもあるのか?」など、罵詈雑言が珍しくないネットでも異様な反応だったので憶えている。粗暴な感情論を展開する新聞擁護者がネットを徘徊しているらしい。
朝日新聞社員2ちゃんねる差別表現書込事件や新潟日報報道部長ツイッター中傷投稿事件のように、新聞記者が社内からネットに書き込むケースは発覚しないだけで他にもあるはず。ネット上で新聞批判に罵詈雑言を浴びせる新聞擁護者は、もしかすると現役の新聞記者かも。
過去記事でも書いたが、河北新報は公的機関との共催イベントで、謝礼を払って参加者を集めていたことがあった(2005年12月)。定員2百人に対し約百人の申し込みしかなかったため、アルバイト派遣業者に依頼して54人を集め、自社経費から業者に24万2千円を支払った。動員された学生には1人3,500~5,000円が払われたが、同社は「やらせ質問や誘導は一切なかった」としている。
1人3,500~5,000円を払い、やらせ質問は誘導を一切なかったという釈明を信じるのは小学生くらいだろう。教育現場にはこんな新聞が使われているのだ。
◆関連記事:「新聞で思想や意見を確立」
「【新聞離れ】に思うこと」
「新聞記事の転載について」
この石井先生とは関口氏の元同僚だそうで、小学生部門最優秀受賞者は小学5年生の佐藤せり花さん、名前からまず女生徒でしょう。
これを以って関口氏は、「低学年に新聞なんて、無理!」と言う先生方に反論しています。しかし、この生徒の方が特殊だし、大概の子は返って活字を読むのが嫌になるきっかけになる可能性が大きい。
そして表彰式が12月25日(土曜日)!他の生徒が遊んでいる中、大人たちの喝さいを浴びていい気になっても、クラスメートとの関係はどうなるのやら。大人の自己満足の道具にされているようで気の毒に感じました。
近年は天声人語の悪文やおかしさは知られるようになりましたね。昔ほどではないにせよ、未だに朝日新聞が教育界に及ぼす力は大きい。
「いっしょに読もう!新聞コンクール」で、どんな作文が表彰されるのかは不明ですが、新聞マンセーなのは想像がつきます。第12回コンクールでは全国から6万4513編の応募があったそうですが、新聞に洗脳される子供たちがこれだけいるのは考え物。
>教育現場にはこんな新聞が使われているのだ
高校生の大学2次試験対策で朝日の天声人語をベースに小論文の文章構成を指導されましたね。まあ当時のセンター試験で派手にしくじったんで役に立ちませんでしたがw当時はともかく今ならいえます。
天声人語は悪文が多いと思います。基本文章最後で
今まで書いた前提をひっくり返す構成で無駄が多いなあ思います。それに当時最初は各新聞主催の将棋タイトル戦のチェックが切っ掛けでしたが、各新聞を読み比べていた時期だったので朝日自体に不信感もあって色々腑に落ちなかったんですよねえ。指導してくれた先生は悪い人ではなかったんですけど
その辺残念でしたねえ。