修理日記。

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Brother HL-L2375DW の修理(フラッシュメモリ交換)

2022-09-17 17:52:04 | 修理
概要
Brother HL-L2375DWを使っています。コンパクトで立ち上がりも印刷も速く、品質も十分で気に入っています。Brother製品は好きでインクジェット複合機もかつて使っていました(壊れました)。
さて、予備の部品取り用としてBrother HL-L2375DWのジャンク品を格安で入手しましたが、PCから印刷操作をしても、単体でテスト印刷しても「インサツ チュウ」で止まってしまい、いつまでたっても印刷されません。部品取り用で購入したのですが直したい欲が沸き上がってしまい、もう一台、ジャンク品のBrother HL-L2375DW(電源投入不可)を購入し、ニコイチで復旧させましたのでご報告します。

問題
1台(装置A)は、電源は入るものの印刷されない。ファームウェアの更新も不可(更新30%で「メモリガイッパイデス」にて停止)。
もう1台(装置B)は、電源投入不可。メイン基板をもう一方と交換すると電源が入り、症状も再現する。
装置Aの原因は、ファームウェア(またはフラッシュメモリ)不良と判断。一般的な方法では更新不可(要メーカー保守ツール)。
装置Bの原因は、メイン基板不良(電源系?)と判断。ファームウェアの入ったフラッシュメモリは正常と仮定。

目的
装置Bのフラッシュメモリを装置Aに移植し復旧させる。

方法
1. 両装置からメイン基板を取り出す。

写真1 取り出したメイン基板(上が装置A、下が装置B)

2. 装置Aのフラッシュメモリを取り外す。

写真2 装置Aのフラッシュメモリ(GigaDevice GD25Q127CSIG, 3.3V Uniform Sector Dual and Quad Serial Flash)

3. 装置Bのフラッシュメモリを取り外す。

写真3 装置Bのフラッシュメモリ(winbond W25Q128JVSQ, 3V 128M-BIT SERIAL FLASH MEMORY WITH DUAL/QUAD SPI)

4. 取り外した装置Bのフラッシュメモリを装置Aのメイン基板に取り付ける。

写真4 装置Bのフラッシュメモリを取り付けた様子

5. 装置Aを仮組し、テスト印刷が正常であることを確認した後、組み上げる。

6. PCから印刷操作をし、正常印刷できることを確認する。

7. ファームウェアを最新のもの(ver.1.70)に更新する。

結果
想定のとおり、装置Aが復旧した。
なお、装置Bのメイン基板に装置Aのフラッシュメモリを取り付け、組み上げたが現象は変わらず(電源投入不可)。

考察
実はもう一台HL-L2375DWを所有しているのですが(笑)、そちらは正常動作するもののファームウェアの更新ができません。分解してメイン基板を確認してみたら、装置Aと同じGD25Q127CSIGが使用されていました。偶然かもしれませんがGD25Q127CSIGが怪しい気がします。あるいは、W25Q128JVSQとGD25Q127CSIGは完全に互換ではないのかもしれません。
ちなみに、W25Q128JVSQとプログラマは安価に入手可能なので、正常なファームウェアが手元にあればドナー不要で修理できるかもしれません。

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