修理日記。

修理は楽しく自己責任で!

ASUS X101CH リチウムイオンバッテリーパック修理

2013-12-31 12:16:19 | 修理


ASUS X101CHを使用しないまま数ヶ月放置してしまったため、2~3日間ACアダプタを繋いでも全く充電されなくなってしまいました。
そこで、バッテリーパックを分解(殻割り)し、セルごとの充電を試みたところ無事、復活しました。

一般にリチウムイオン電池の充電終止電圧は4.2V、放電終止電圧は2.75Vです。電池はこの範囲内で使用しなければなりません。

しかし、過放電などにより放電終止電圧を下回ってしまうと、保護回路により充電できないようになってしまいます。今回の不具合は、おそらくこれが原因だろうと仮定しました。

早速、殻割りをし、内臓を取り出しました。


タブ付き18650が3本直列に接続されており、その両端および各セルから基板へ配線されています。また、温度センサが真ん中のセルに貼り付けられているのが分かります。

各セルごとの電圧を図ってみると、2.22V, 2.73V, 2.91Vでした。2.22Vのセルは明らかに過放電していると考えられます。恐らくこのセルが第一の不具合原因でしょう。


さて、リチウムイオン電池の充電は、電流は一定のまま徐々に電圧を上げていき、規定の電圧で固定、そこから今度は電流を下げていくというのがセオリーです。
しかし、これは少々めんどくさいのでリチウムイオン電池充電専用のICが市販されています。これを用いて充電すればいいのでしょうが、そもそも放電終止電圧を下回ってしまっている電池は充電できないでしょうから、ここは強引な手段を用います。

各セルに取り付けられた配線を取り外し、セルに新しい配線を取り付けます。
すこしかなり乱暴ですが、ATX電源の5V出力と接続します!!




※危険ですので【絶対】にマネしないでください!!(お約束)
最悪の場合、破裂、発火などにより怪我や火災等の損害が生じる可能性があります。
この方法により損害が生じても当方は一切責任を負いません。



各セルごとの充電時間と結果は、以下のとおりです。

 2.22V … 50s → 3.44V
 2.73V … 40s → 3.44V
 2.91V … 30s → 3.45V

測定値上は、成功したようです?




早速、殻に仮組みして本体にセットして充電してみました。
しばらく反応がありませんでしたが、10分程度で0.3秒程度、LEDがオレンジ色に点滅するようになり、1時間程度で1秒間隔、その後間もなく点灯に変わりました!
その後1.5時間くらいで緑色点灯になったので、OSを起動してみました。










無事充電できているようです!
あとは、ボンドを付けて貝合わせをして接着面の凹凸をリューターで削ってシールを元通りに貼って出来上がり♪
ね?簡単でしょう?








考察
過放電したセルは荒療治で復活することが分かりましたが、長期間使用しない場合は、バッテリーは取り外しておくべきでしょう。(もう懲り懲りです。楽しかったけど笑)
また、過放電の原因は、過去に行ったSSD換装にもあると考えています。SSDの電力消費が大きすぎ、使用中にバッテリーへの充電が十分に行われないためです。消費電流の大きなSSDに換装した場合は特にバッテリー容量管理に注意するべきと思いました。



参考にさせていただいた神サイト
18650型リチウムイオン電池の使用上の注意 | into the border
ThinkPad560のバッテリパック再生秘技(H17.02.16)







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