いつだったかは忘れたのだけど....
去年のクリスマス前後に私が事務仕事で使っている椅子が壊れた。
事務所には横並びでパソコンが2台あり長机に2台の椅子がある。
何故にパソコンが2台(実際はモニターが2台でパソコン自体は4台繋がっているのだけど...)なのかは職業柄でして、パソコンを複数台同時に用いることがあるからです。
さてさて、私が一人で作業机を占拠しているときは椅子が1脚でいいのだけど...
嫁や後輩が手伝いに来た時に二人で横並びで仕事するときです。椅子が2脚必要なのよね。
去年末の会計締め処理しているときとか、後輩が調べものしてプリンター出力したいとかのときに、椅子が無いことで不平へ不満が満載となる。
とくに女性陣からの不平不満の八つ当たり攻撃は、私のいろんなものを疲弊していく。そんなストレスが類乾癬皮膚病を増長していくのであった。
とかなんとかで椅子をなんとかしなければいけないということに。
丁度、年末年始です。世の中は買い物フィーバーが続いているさなかです。
ちょっと近所のようすを見たりしたのですが....(免疫疾患のため人混みは極力避ける努力をしているので3か所見に行っただけです)
いやー、激貧家庭のやりくりで買える値段にて事務椅子はとても買えませんわ。
ネット通販を物色してみると得体のしれない安いやつが4000円ぐらいからなのよね。
でもね送料無料の4000円程度のやつってどうなのよ。
とかなんとかの中....
先週の1月16日にリサイクル屋にて激貧家庭が吐き出してもいい予算の物を見つける。
そのリサイクル屋は中古なのに5000円ぐらいからのラインナップ。
昨今はゲーミングチェアとかが主体なのね。
その中に飛び切り安い税別1000円の値札のプチお洒落の椅子を見つける。
なんで安い?あーっ、IKEAの椅子だからか。と納得する。
私の偏見だけど....。IKEA家具ってデザインは変わっているんだけど、安く作られていて耐久性何それ?使えるからいいでしょ?的なところを感じている。
それとIKEA基準がヨーロッパなにがしなのだろう。私の思考と大きく常識外れしている機構になっているものがあったりしてけっきょく使えないじゃんというのを数回経験しているので、安かろう悪かろうのブランドの位置づけになっているんよ。
でもねー、まあー椅子だからねー。
事務椅子で壊れるとしたらキャスターと高さ調整のショック部分だよなー。
座ってみる。ショックの上下可動と高い位置で固定したときのぐらつきは無しでOK。
キャスターはねー、座って加重かけて足で蹴りだしてみる。転がり悪いなー。所詮IKEAだからなー。きっと小さいコマとかキャスター軸しょぼいとかでこんなものだろうと考えることにする。
(このキャスターの判断が間違っているんだけど、この時はヨーロッパのへんてこ思考のことまで考慮してなかった)
IKEAって組立家具だからなー。前オーナーがしっかり組立してなくてネジのぐらつきが....、と確認する。
案の定、ヒトデ状に伸びている5本脚の3本がネジガタガタ。背もたれも軸がガタついている。
ということはネジをしっかり締めて組立しなおしたらキャスター滑りも安定するだろうと考える。
人間ってさー、「自分都合の良い方向にすぐ考える」ってのをすっかり忘れていて、IKEAが変態だってのを再確認していないバカな私です。
はい、これは安く椅子をゲットしたぞとお買い上げです。
ともかく、プチお洒落な椅子が1100円でゲットできた。激貧家庭の予算内におさめたぞ。
その日は夜遅くに帰宅。とにかく部屋に椅子を放り込む。
椅子を見た嫁から「幾らで買ったんや」ときつい目をして小言を言われる。のだけど1100円というたら「ふうーん。こんなお洒落椅子が1100円なんか?罠があるんちゃうんか?」と....
オイラが1100円でやりくりしたことを褒めてくれよ。と思うのだけど、支出のことに関しては修羅の嫁なので反論もせず無口な私です。
はい。翌日です。
1100円の椅子と格闘します。
緩んでいるボルトというか....
どこがどんな仕掛けになっているのか?IKEAだからなーしょぼいボルトナットなんとちゃうのん?と気になったので全バラにして再組立てしてみた。
すると微妙にあったガタつきはまったくなくなった。
よしっ、これでキャスターがスムーズに動くだろう。
って座って加重かけて転がしてみると....
あれっ。店頭より滑りがあきらかに悪い。しかし転がった時の直進性は良くなった。ってことで足がしっかり固定されたことで5本キャスターがしっかり床に接地しているんだよね。
で、全輪が床にしっかり接地したら転がりが悪くなったってことは、キャスター自体の回転が悪いってことだよね。
椅子から降りて空の状態で背もたれをもって椅子を引きずるように転がした。
あれっ?うん?
おかしいぞ。
数回試してみる。うううんんん。
えーと、荷物を沢山椅子の上に乗せてみよう。そして転がすと滑りが良くなる。
どういうこと?加重がある方が滑るってことなのか?それって私の構造理屈とは想定外ってことです。
これは....。あれだ。IKEAのへんてこ機構があるのでは?ヨーロッパ基準がどうこうってやつなのでは?
と、ここでIKEAがどうこうってのを昨日の店頭で最終確認していなかった自分の愚かさに気づくのです。
ネットをググる。
すると出るはわ出るわ。IKEAの事務椅子に関する不平不満。
なになに。座面に座っているときだけ椅子が転がる仕様になっているだと。座面に加重がないときは椅子が動かないようになっているだと。
さすがヨーロッパ基準だわ。私の常識から斜め上すぎるわ。
ヨーロッパの事務所って床が水平なところが少なくて座っていなかったら椅子が転がってしまって困るってのが標準ってことなのかな?
それとも事務所が揺れるトラック荷台とか船の室内にあるから座っていないときは椅子が転がってはいけないとかの工業規格があったりするのか?
わからん。ヨーロッパの思考はやっぱりわからん。
ネットで調べてもらえばわかると思うけど、この加重がないときのロック機構を解除する魔改造情報が氾濫している。数タイプのキャスターがあってそれぞれの魔改造ネタもあってと、こんなにネタが沢山あるってことは、私のようにIKEAの常識と合わない人が多数いるってことだろう。
まあー、そんなIKEAのやつを買ってしまったのだからなんとかせねばならぬ。
とりあえずロック機構の魔改造をしてみるかとキャスターを確認する。
すると前オーナーにて魔改造がすでに施されていた。
魔改造されているので加重無しでもコマは回るのだけど、ストッパーカットされているだけでスプリングと思われるテンションがかかっているからか引きずりが酷い状態だった。
加重がある状態を確認すべく、キャスターを押し込んでみてキャスターがスムーズに回るかを確認。
あきらかに加重無しより引きずりは減るのだけど、それでも引きずり抵抗が結構あるよ。
そもそもキャスターの当たり面がけっこう痛んでいるし。ブツブツ....
えーい。これはこのままのキャスターでは使えないぞ。と判断する。
ってことで、自宅事務所で作業する範疇を超えたのでガレージへ移動となる。
ガレージに、IKEAの椅子と、壊れた事務所の椅子を持っていく。
ネットをググった前情報では、IKEAのキャスター軸は変態で10mmとのこと。日本の椅子キャスター軸は11mmにて流用不可。なのでアマゾンで10mm軸用のロック無しIKEA椅子用キャスターを買うってのが定番改造らしい。安いIKEA椅子をゲットしてもキャスター部品代発生しているってどういうことよって思うけど世間はそういうものらしい。
バカな私の脳みそは....
壊れた椅子のキャスターをIKEAの椅子へ移植してやれです。もちろん軸径が違うのなら取り付け魔改造することになります。
次の課題として....
壊れた椅子を廃棄処分することも考える。
そのまま廃棄となると粗大ごみ処分料がさー。幾らするのよ。当地の粗大ごみはめっちゃ高いのよ。
なのでバラバラに分解して、金属ゴミとプラ樹脂可燃ごみにして、産廃業者に持ち込み素材買取してもらうことを考える。つまり分解しなければならないってことよ。
となると、分解するのなら、今現在の壊れている内容がどんなことになっているのか研究したくなるのが、私の馬鹿指数振り切れているところです。
まずはそこから作業開始です。
椅子を上にあげたときにショック先端位置と思われるところを軸起点にして座椅子が駒状にグラグラと揺れるのよ。座ると健康バランス椅子状態になる。
椅子を下まで下げるとぐらつきはまったくなくなる。
椅子ショックの上下移動はスムーズ。
ではでは....
車の荷台でバラしてみます。解体を前提なので足の金属嵌め合い部が外れないかとハンマーも持ち出したりしてます。
バラしてみてわかる。
この椅子って私がサラリーマン時代に努めていた会社からお古をもらったものなのよね。
つまり30年以上前の代物です。時代はバブルがはじけるころの産物です。
つまりバブル時代の景気がよかったときの日本製です。重くてしっかりした椅子なのよ。部材のしっかりしていることよ。
ではでは、故障個所です。
足から伸びている太い金属シャフトにリベット残骸があり。しかし、この金属筒の厚みたるや、今のオフィス家具にこれだけの厚みあるか?
この台座シャフト上部にショックを中央固定するためのブッシュが嵌め実まれているているのだが....。
ブッシュはプラ樹脂素材で、そこにリベットを打ち込んでブッシュ固定されていた。
そのリベット固定穴が経年で裂けてしまい、ブッシュが抜けてショックのセンター固定ができずに駒状にぐらついている。
というのが椅子故障の内容だった。
さて、ここで思案する。
椅子故障の内容はわかった。対策修理可能と判断する。
30年から使っている事務椅子を修理して使うのか?
IKEA椅子へキャスター移植してIKEA椅子を使うのか?
どっちがいいだろうか?
私はさー....
IKEAが好かんのよ。デザインが良くても造りがちゃちいのよね。ブツフヅ....
はい。30年から使っている椅子を対策修理してみます。
対策修理してみてダメとなったときはIKEA椅子へキャスターを部品取りするアラスジとしよう。
対策修理としては....
ブッシュの別位置に新しくリベット穴を開けて、リベットカシメ固定したら終わりのはず。
なんだけど....
このシャフト部分は座椅子をくるりと回したり、背もたれを持って椅子を持ち上げたりしたら捻じり負荷がかかる場所。その捻じり負荷でブッシュの穴が裂けていくと思うのよ。
では、その捻じり負荷を分散できないかと考えると.....
リベットカシメ箇所を増やしてやれ。
ドリルで穴を開けて、リベットカシメ箇所を3か所に増設です。
ブッシュを仮差込してリベット通し穴加工します。
リベットはスバル弄りで数種類手元にあり。
そこから鉄素材で長さが合うリベットがあった。
一般的にリベットは「アルミ/鉄」の組み合わせなのだが、車鋼板修理で用いるリベットは「鉄/鉄」素材です。ついてはリベットの強度は上がるのだけど....。ブッシュがプラ樹脂素材なのでどのみちプラ樹脂の方が強度が弱くて裂けていくはずなのでリベットの素材が云々は関係ないよね。
リベット通し穴に錆止め塗料を塗ります。リベットの差し込み飛び出し部分にも錆止め塗料を塗ってかしめました。
この後はもちろんかしめたリベットの頭に錆止め塗料を塗ります。
次はシャフトブーツの確認です。
インナーブーツ先端がつぶれているんだけど....
代わりがあるわけでなし、対策修理できるものでもなさそうだし....
そのまま再使用です。
ショック先端にベアリングがあります。
差し込まれているだけなので取り外して洗浄しました。
適当にウレアグリスを塗って組み戻します。
足台座にショックを差し込んで先端をロックピン固定です。もちろんロックピンの当たり部分にウレアグリスを塗っておきました。
これで座面の無い椅子になった。
いろいろとテストしながら、この状態で車弄りのリフトとして使えないかなーと流用を妄想するのだけど....
そもそも上下可動幅が少ないので車弄りでの利用価値はそんなにないよなと考えに至る。
座面を組み戻して30年以上使っている椅子の修理完成。
さてさて.....
30年以上使っている修理した椅子を事務所で使うことにする。
すると1100円のIKEA椅子は?どうするのん?
今のところ使いみちのないIKEAの椅子って、これって貧乏家庭の無駄遣いになってしまったのでは?
あかんやん。
1100円の無駄遣いに反省です。
ちなみに使う予定の無い椅子ほど邪魔なものはない。
どうするの?このIKEAの椅子よ。というのが激貧家庭のプチ課題となった。
とりあえず倉庫の奥底にポイしたんだけど、あちゃっー使わない椅子って場所とって本当に邪魔だよなー。ブツブツ....
PS.
修理した30年越しの椅子に座ってこのブログを書いてます。
もちろん不具合なくばっちり使えてます。
となると、1100円散財のIKEA椅子ってどうするの?
嫁はまだ椅子がどうなったか気づいていない。1100円の無駄遣いとなったことが知れたときの鬼嫁が....
恐ろしあ........。チーン。
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