6月7日に事務所へレーザーショット君を設置し、ドキュメント作成で運用開始しました。
本業のシステム運用工程計画図面をプリントしたら端っこのインクが薄いじゃないか。
このプリンターの動作確認は後輩に任せていて、後輩のいやらしいチェックでは動作OKとなっていたのに駄目ジャン。と、後輩をいじめたくなります。
くそー、後輩をセクハラしていじめてやろうか(もちろん冗談ですよ)と、沸々と思いつつも....
単なる草案原稿なのに、もったいないことにカラーレーザープリンターを動かしてその場は過ごしました。
えーと、何がいいたいかというと....
以前のゼロックス君は、印字結果が汚れるというもの。
今回のショット君は、印字結果が薄れるというもの。
どっちが、運用する上で使えると思いますか?
イヤイヤどっちも駄目でしょ。という返答は無しで、激貧で軍資金投下できないので、無理やりどちらかを使うとしてです。
私の結論は、印字が薄いというのは字が印字されないということで、16in1で印刷すると紙端に配置された1/16が丸々白だったりして駄目なんです。
靄がかかるように汚れるものは、靄の下に字が読み取れるのでまだ使えるのです。
ということで、ショット君に置き換えて、いきなり仕事に支障発生です。
さて、そうなったら貴方はどうしますか?
案1)どっちのレーザープリンターも駄目なので別固体をどうにかして入手する。
別機を入手する軍資金もありませんし、都合よく相性の良い機体と巡り合えるとも思えないので却下。
案2)以前のゼロックス君を墓場から召還の上で職場復帰して、ショット君を墓場へ行ってもらう。
これはねー、墓場から事務所への召還が大変なんですよ。
狭い事務所にでかいレーザープリンターを入れるために、また大変な労力がかかるのです。
ということで、却下ではないが、最悪のアラスジで保留です。
案3)ショット君を素人インチキ修理して愛でてあげる。
まずは、これをしてみようかと....
駄目もとなので、まあいいでしょう。
と、方針が決まったところでショット君の素人メンテナンス開始です。
最初にお断りです。
これはド素人が壊れてもいい覚悟でいい加減なことをして修理しました。
もちろんメーカーは素人が分解することを推奨していませんし、素人が分解するとメーカー修理してくれなく可能性があります。
また、感電事故や、漏電事故といった電気トラブル、トナー撒き散らしといった部屋環境汚染のリスクも伴います。
ついては、素人さんが手を出すときは自己責任において堪能してください。
決して、私の真似をしたからといって修理できる確証はありません。たまたま、上手くできたものという感覚で読んでください。
修理できて運用開始したとしても、素人修理が発端として、想定外の2次的被害が出るかもしれません。そういったこと全てのリスクをうけいれる覚悟で自己責任の重みをよーく噛み締めてください。
できることならば、素人修理はせずに、メーカー修理をされることを超お勧めします。
では、素人修理のありのままを、後で自分が「あのころはそんなことしていたのかー」と懐古できるように記録を残しておきます。
つまり自己満足の日記で、いんちき修理手引書ではありません。私のブログを参考にする方はその点を重々ご理解とご承知ください。
最初にショット君の症状です。
印字結果が紙進行方向に対して、両端が薄いというものです。
わかりやすいように、黒べたをプリントしました。
私の乏しい知識では、これはレーザーユニット内のレーザー拡散レンズ、および、ミラーが汚れているのが原因と推論します。
両端はレンズの端になるので、レンズの汚れが吸着しやすいのです。
ちなみに全体的に薄いときは、最終ミラー全面が静電気等で汚れ吸着している可能性が高いと思います。
今回は、その両方の症状が出ているものと診断しました。(中央の黒も薄いと感じています)
この、LBP-910を分解します。
私はLBP-910の分解は初めてなので試行錯誤で進めました。
(600系、700系の分解なら経験あるので、その延長でなんとかなるでしょ)
最初は天井カバーを外しにかかりました。
手前上カバーを開けたところにあるネジ2個を外します。
ちなみに、上カバー開閉ストッパーのリンクを外すことができるようであれば、最初に外しておくことを強く推奨します。
私のはリンク部分が硬く、かつ、私が根性無しで強引にいじる勇気がなかったため、後回しにして作業が面倒でした。
背面用紙送りカバーをあけたところにあるネジ2個を外します。
すると、上カバーを持ち上げると「かばっ」と外れます。が、先に説明したストッパーリンクを外していないのでそのままでは取り外せないのです。
ストッパーリンクが簡単に外れなかったので、そのリンクの根元から外すことはできないかと、根元確認のためにサイドパネルを外しました。
再度パネルは引っ掛けているだけなので、端っこをグニグニと揉みながらカタカタとすると外れます。
サイドパネルをめくってストッパーリンクの根元を確認するが根元から切り離すのは面倒と判断しました。
ついては、上カバーのリンク部分を外しにかかります。
プラ系素材が経年で弱ってそうなので「ボキッ」と折れないように用心します。
具体的には、ドライヤーで人肌より暖かい程度に暖めて、シリコングリススプレーを吹いてすべりをよくした状態で、ドライバーを滑り込ませて取り外しました。
上カバーが取れたところです。
まだ排紙受けの一部が残っているので外します。
といっても、両サイドのツメを押しながら持ち上げるだけなので簡単ですね。
これで、上カバーのほとんどが外れました。
しかし汚いですねー。
ここからがレーザーユニットの分解です。
レーザーユニットは印字精度の要です。ここでレーザーが綺麗に照射されないと絶対にくっきり濃厚印刷にならない部分だと....ド素人の私は思ってます。
つまり、ここを下手に弄っておかしくするとお釈迦ということです。心して分解しました。
「パッ」と見て目に付いたレーザーユニットにつながっているコネクタ1個を外しました。
次はレーザーユニット上カバーをめくりにかかります。
よーく確認したら、スポンジの中にケーブルが入ってます。
このスポンジの下はどうなっているの?とスポンジをめくろうとしたら大変でした。
経年劣化でスポンジがボロボロでネチョネチョで最悪です。
スポンジの下にコネクタがあったので外し、カバーを固定しているネジ4個を外し、カバーをはめているツメを外します。
なんか文章にすると面倒に感じますが、そんなに大変ではありません。
そしてレーザーユニットカバーをめくります。
レーザー照射本体部分や、拡散ローター、拡散屈折レンズ、ミラーなどが整然と配置されています。
このうちの、レンズの外側部分と、ミラーを掃除します。
写真を見てもらったらわかるかと思いますが、弓形大型レンズの上にスポンジが貼ってあり、レーザー照射室内へのダスト進入防止とレンズ内で屈折する余剰光の吸収をしているものと想像します。
ついては、ボロボロに加水分解しているスポンジですが、なんとか現存するように配慮注意して作業します。
そうそう、レーザー照射室部分は、下手にいじるとトラブルになるかと思い、私は掃除もしないでそのままにしておきました。
特に、レーザー発射部分、プリズム、レーザーシャッターは絶対に触れないように気を使うことにしました。
さて肝心のレンズとミラーを確認です。
しっかり汚れているので、こいつらが犯人で間違いなさそうです。
面棒にアルコールを浸して、さらっと拭いたらこの有様です。
ということで、がんばって掃除しました。
なんか見違えるように綺麗になったと思いませんか?
レンズとミラーが綺麗になっているのがわかってもらえるでしょうか?
レンズとミラーを掃除して汚くなった綿棒です。
あとは組み立てするだけです。
レーザーユニット上の崩壊したスポンジ部分は、コネクタとケーブルをマスキングテープで保護して、その上から被せるようにアルミテープを貼り付けて、コネクター隙間部分の遮光をしました。
今回はアルミテープを用いましたが、もしケーブルが断線してアルミテープに触れると電気が流れて2次的トラブルになりやすいので、できたらゴム系のテープを用いるべきだと思います。
ついでに、内部を掃除しました。
もちろん側面のファン部分も掃除しますね。
ここまでしたら、取り外した外装カバーは、マジックリンでジャブジャブと水洗いするのは常識ですよね。
次は、ついでの作業です。
給紙ローラーの確認です。
このショット君は、後輩がテストしたときは、上段、増設ユニット、手差しトレーともに給紙スムーズでOKとのことだったのです。
しかし、私が触る限りでは上段(つまり本体の給紙カセット)はどうやっても、用紙吸い上げしませんでした。
まぁー、ゴムローラーが駄目ということです。
プリンターを横倒しにして腹が見えるようにします。
給紙ローラーを挟み込んでいる白いカラーのような部品にストッパーがありました。
そのストッパーを外してカラーをスライドです。
給紙ローラーを挟み込んで固定していたカラーが外れたので、給紙ローラーを回転して軸から取り外します。
給紙とっかかり部分が艶々のテカテカでスベスベになってました。
こりゃ駄目です。
駄目もとでアルコールで洗浄してみましたが、キュッキュッというゴムの感触としっとり感は帰ってきましたが、ミゾがないからねー。駄目でしょう。
ちなみに、カッターでキズをつけるとか、サンドペーパーで荒らしてみるとかローテクがあるようですが、そこまでしてもたいていは一時しのぎだと思うのであきらめます。
あとは、元通りに組み立てるだけです。
組み立て後のテストです。
本体給紙トレーからの印刷ですが、やっぱり給紙しません。ということで、本体給紙ユニットは使わずに、増設カセットと手差しトレーでの運用をします。
さて、肝心の印刷結果です。
黒べたをプリントです。
フムフム。期待どおりの結果ですね。
ドラムのキズと思われる白ボケが進行方向に定期的にあるのは置いといてください。
掃除前印字結果との比較です。
一目瞭然でしょ。
端が薄いというのもですが、中央部分の黒色も薄いと私が判断していたのがわかってもらえるでしょうか?
ということで、今回のド素人インチキ修理はめでたしめでたしでした。
ちなみに、この作業工数ですが、ド素人の私が試行錯誤して4時間でした。
その作業時間のほとんどが掃除です。掃除が95%に分解組み立てが5%という作業でした。
これが、掃除せずに部品交換で対応できるのなら、作業時間が大幅短縮されるはずです。
まあー、私は部品交換ではなく、掃除して復活ばかりでしたので、こういう工程となりました。
念のため....
私はプリンタ修理屋や、パソコントラブル相談業者ではありません。
もちろんですが、プリンタ修理技術者や、パソコン修理技術者でもありません。
ブログに素人修理を書いたり、事務所で素人修理を堪能しているときにお客さんが来ると、いろいろと相談されたりしますが、そんなことは私にはわかりません。
まして、私が操作したことのない機種のことなんて知る由もありません。
私が本業で必要となる機材が調子悪いときに、激貧のためメーカー修理費用が払えないから、自己責任で試行錯誤の素人修理をしているだけです。
時々、そういう修理ノウハウをどこで学習するのかという前向きな質問もあるのですが....
それは、私が社会人1年目で、大手業者にシステム設計技術者としてサラリーマンしたときに、システム設計は現場を知らなければならないと、本当に末端現場の俗にいう3K仕事をしたことがあるのです。
そのときに、現場での緊急復帰対策として、各機器の基本設計と構成部品、2次的3次的トラブル傾向と対策、トラブル時の作業計画変更手法とクリティカルパスの決め手ポイント、およびキーマンの選出方法というのを、叩き込まれたのがきっかけです。
これが、今の私のへんてこ理屈、いゆ、変人志向の礎となっていると思います。
それを応用していろんなことにトライしていくことで、素人修理については堪能している次第です。
なので、よそ様のことを相談されても、私は、ハード関連を生業にしていないので対応なんてできません。
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