葉織る。

言葉の中にそれを紡ぎ織った人が見えても、それは虚像かもしれない。

ごめん001。

2021-11-21 09:23:00 | 雑感

 我が家では、朝はほぼEテレをつけっ放しにしている。
 朝食を食べ終わるのと「オトッペ」が流れるのが大体同じ頃か。

 そのオトッペで先日、超音波のネタが扱われていた。
 で、何となくアユ君に「超音波の振動数って高校で習うか?人間に聞こえるのが毎秒二振動から二万振動で、それより低くても高くても聞こえない、それが超音波、で合ってたっけ?」と訊いてみた。
 いや、二万振動の方は自信があったのだが、低い方はかなり不安だったのだ。
 そして案の定、アユ君に「低い方は二十振動だ」と訂正されてしまった。
 流石にこういうことは現役受験生には敵わない。

 ちなみに私が人間に聞こえる低音の限界を二振動だと記憶したのは、小学五年生の時に読んだ秋田書店のサイボーグ009第五巻で、001が超音波について説明する件を読んでからである。
 その後、他の本を読んだり学校で習ったりして、低い方は二十振動だと知った「はず」なのだが、どうやら最初に植え付けられた記憶は漫画のインパクトも相まって強烈に刻み込まれたらしく、二振動から二十振動への更新はかなり不安定なものとなったらしい。

 …いや、ちょっと待った。
 そもそも本当に、001は「二振動」なんて言ったのか?

 そんな疑問に駆られた私は、実に久し振りにサイボーグ009の第五巻を手に取ったのだった。
 既にページの端が茶色っぽくなったその本が、この厚さで320円だとか消費税もかかってないなんて昭和ネタに軽くしみじみしつつページを繰ると、何と、001はしっかり「二十振動から二万振動まで」と言っているではないか!
  
 秋田書店「サイボーグ009」第五巻100頁より引用。

 タイトルにも書いたが繰り返して謝罪しよう。
 ごめん001。貴方がこんなことを間違えるわけがないではないか。
 というか、何度も読み返した漫画なのに、読み違いに四十数年も気付かない私の眼力の低さよ。

 私の脳内にこういう覚え違いがあとどれ程あるのかと想像するとゾッとするのだが、結構ドキドキワクワクでもあったりするのだ。

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