栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜の重賞回顧~Dubai Millenniumの孫、勇躍ドバイへ

2016-01-24 17:18:12 | 血統予想

中山11R AJCC
◎11.スーパームーン
○6.サトノラーゼン
▲3.ディサイファ
△7.ショウナンバッハ
×1.マイネルフロスト
注15.マイネルディーン
スーパームーンの前走はタイミングよく捲ったかに見えたが、上がりが速すぎてディープ産駒に斬れ負けという2着だった。ブライアンズタイム×サドラーズウェルズの組み合わせは皐月賞馬ヴィクトリーと同じで、母はサドラーズウェルズ×ヘイロー×バラードだからJCのシングスピールと3/4同血。スタミナ豊富だが斬れ味がない血統で、東京だと長い距離でも何かに差されてしまうから、オープン入りしてからは2着3着を重ねてきたが、この中山2200mあたりが落としどころではないか。サトノラーゼンはあまり上がりが速くなると辛いが、ディープ産駒ながら母父がロベルト系で斬れにも機動力にも特化しきれない脚質はやはり中山2200m向きといえる。

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柴田大知らしいというかマイネルメダリストが気合いを付けてスズカデヴィアスを突ついたので、AJCCは60.8-12.0-59.2と緩まず平均ペースで流れました(メダリストが行ってフロストが差す作戦やったのかな?)

けっきょくこの2頭もサトノラーゼンもクランモンタナも先行勢はみんな止まり、その直後のインを進んだディサイファが3~4角で外に持ち出して、「上がり12秒の持続戦なら格が上なんじゃあああっ!」とうなりながら抜け出して完勝

「それでエエんや。中山の4角で、うなりながら掻き込みながら捲るんや」

中山金杯につづいて掻き込み親父はご満悦でしたが、グラスワンダーの近親で母父がDubai Millenniumで、ディープ産駒にしては斬れ味は並ですが今日や札幌記念のように上がりのかかるパワー勝負になると実にしぶとい

地面を掴む強さが異常な掻き込み走法で有馬と宝塚を捲りつづけたグラスワンダーと、単調かつ圧倒的なパワーで先行圧勝をつづけたDubai Millennium、母系に満ち溢れるこのパワーが完全に発現したのは6歳になってからでした

次走はドバイ遠征も視野に入っているようで、Dubai Millenniumの孫がドバイに殴り込み、というのがいいではないですか(・∀・)

以下NETKEIBA「重賞の見どころ」より再掲

ディサイファ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102678/
アドマイヤタイシの半弟で、母ミズナはグラスワンダーのイトコにあたる。母父Dubai Millenniumは10戦9勝の名馬で、父系がMr.Prospectorで母母がFall Aspenだからティンバーカントリー(Woodman×Fall Aspen)と似た配合。Seeking the Gold直仔でややパワーが勝った血で、ディサイファやアドマイヤタイシの高速馬場での勝ち味の遅さはDubai Millenniumのパワーが強いからとも言える。昨年のAJCCは好位から流れ込んで5着だったが、この一年で更に地力強化しており、少し上がりのかかる決着ならばパワーが活きるだろう。

中山外2200mというコースはヴェルデグリーンやクリールカイザーなんかが典型ですが、あからさまなピッチでもストライドでもない、中山内2000mでも東京2400mでも好走するけどそこがピンポイントでもないというような馬に向いていて、だからライズトゥフェイムみたいないかにも内回り向きのFair Trialっていう短足ピッチ走法はあんまりこない

スーパームーンの戦績がまさにそんな感じで、だからここでついに初重賞制覇もありうるかと思ったんですが、やってみたらディサイファがハッキリ格上、もうちょっと前走のようにスタミナを活かす乗り方でもよかった気はしますが、展開はハマってましたからね

チャンピオンズCや愛知杯を見てのとおり、新中京コースは芝もダートも瞬発力戦か持続戦か、前残りか前崩れか、極端に振れることが多くて面白いコースやと思いますが、東海Sは前半62.9-後半49.0、このペースだと差し馬の出番はなしで、馬券の大半をナリタポセイドン絡みで買ってた私は面白くもなんともなかった(^ ^;)

〈濃尾はSecretariat5×5とAlleged≒Key to the Mint4×5を持つアグネスデジタル牡駒で、ボルキロ柔い緩慢ストライドで走る◎アスカノロマンがいかにも中京1800m向きで、WIN5はこれだけ塗っとくかと〉(14/7/6ボツ予想)

アスカノロマンはChief's CrownとStorm Catを通じるNorthern DancerとSecretariatのクロスで柔らかストライドで走るので大箱向きだと書いてきましたが、中京1800mのスローの番手というのは濃尾の再現のようなもんで、この馬にとってはベストパフォーマンスが出せる条件が揃ったといえます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104994/

種牡馬アグネスデジタルは自身のような弾けるマイラーはほとんど出さず、牡駒は1800~2000m寄りでダート寄りに(カゼノコ、ヤマニンキングリー、ダイシンオレンジ)、牝駒は芝ダ兼用で1400m寄りに(グランプリエンゼル、メイショウスザンナ、サウンドバリアー)なり、これはChief's Crownを引く種牡馬に共通する傾向で、ディープスカイなんかも牡は1800~1900mに良績が集中しますが牝は1400mあたりの成績も良い

2着に逃げ残ったモンドクラッセはカゼノコと同血(父が同じで母が全姉妹)なので、アグネスデジタル牡駒のワンツーでもありましたが、Secretariatをクロスしてストライドで走るアスカノロマンのほうが勝ったのは順当というべきで、中山や阪神の1800mならFair Trial的なモンドクラッセが逃げ切っていたかもしれません

ミズナ家の正月
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/7fefd925c0085e90658aa374f4041627

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日曜のボツ予想~少頭数外枠、名繁殖の血が騒ぐ

2016-01-24 10:33:37 | 血統予想

コーヒーを入れながらボツ予想書いてたら完全に中京1Rを見逃してしまい、ラタンドレスがダートで変わったのは喜ばしいですが浜中の落馬が心配です…

東海はひとまず昨夜の段階では◎ローマンレジェンド
・みやこ3着を見てもまだ顕著な衰えは見られず(2キロ軽いロワジャルダンと僅差)、G1でないレースで57キロはありがたい
・チャンピオンはHペースを早めに押し上げてバタバタになったが、胴長のスペシャルウィーク産駒で大箱向きで中京も良績
・渋った馬場は[5-0-1-2]と得意
ただ馬場が乾いてきたので、マチカネハツシマダの仔▲ナリタポセイドンで振り回す手も十分あるかと
馬群がダメで大外一気一手ですから少頭数外枠は嬉しい限りで、実際ダートで12頭立て以下のときは[1-0-3-2]で掲示板を外したのは一度だけ、当コースでサウンドトゥルーと叩き合ったジュライ2着が14頭立ての7枠でした

睦月は◎サラトガスピリット、前走はマクドノーに外に張り付かれて直線スペースがなく脚を余し気味、でも上がりの速い競馬で反応していたのは収穫で、あれはトモが少しずつパンとしてきた証、ハーツクライが古馬になって一皮むけてくるパターンでもあります
△サンライズセンスは1000万下なら素質上位ですが、アーネストリーに似た機動力型やと思ってるので外回りだと超スローが希望かなと
前走は変則的な展開で苦しかった○グランデゥフローラの巻き返しを相手本線に、穴は揉まれ弱いチチカス産駒▲リターントゥジェムの大外一気か

東雲は休み明けでもうなって走るハッピートレイルズでいきたいところですが、トレクァルティスタもフォワードカフェもパンとしたら1800mベストになりそうな気がしてるんですよね~

「No.1予想」ではAJCCを、「馬券総合倶楽部」ではAJCCと石清水Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします

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